表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
377/718

ver.4.3-143 扉は開く、どこにでも

…どこかの欲望変態戦隊が新しい扉を開いたりしたのはさておき、今は新しくアップデートで追加された要素を楽しんでいきたい。

 公式から発表された分も色々とあるが、プレイヤーが自力で見つける分も多くある。


「今回はどちらかといえば関係性強化…これまでオンライン上でやってきたことが、目に見えやすい形になっているのがあるっぽいね」

「NPCとの交流で手に入れることが出来る限定装備やアイテム、一定のステータスがないと可視化できない特殊ダンジョンの追加…そういうものがあるみたい」


 あちこちですでに見つけた報告がされており、中にはこれまであったものより強化されたアイテムなど、アップデートならではの強化要素も多くあるらしい。


 まぁ、流石に無双できるような代物とかはお目にかかりにくいようだが…中にはぶっ飛んだアイテムも出現しているそうだ。


「そんな中で、ぽっけ猫さんから送られてきたのがこの『フライングキャッツキャッスル』か…魔導船の城バージョンというか、猫化したラピ〇タじゃないかな?」

「滅びの呪文で崩壊したら、猫が大量に降りそうかも…」


 内部は猫カフェのようになっているらしいが、移動要塞のようなアイテムも出てきたようだ。

 魔導船と違って船カテゴリーには入らないようで、性能も異なっている点が多く、ハウスシステムと半分つながっているような形になっているものらしい。


  空飛ぶお城…モンスターや映画などで色々と出現パターンはありそうだが、こういうものが実装されるとどことなくワクワクする。


「しかしその分、お値段もそこそこ…ALが億越えしているなぁ」



 元々、プレイヤーの拠点として以前からあったのは、自身の内部空間のような形で拠点にできるハウスシステムがあった。

 ALをつぎ込んで改装したり、NPCと交流を深めて隠し機能が解放されるなど、拠点としての要素が結構強くあり、多く普及しつつあっただろう。


 だが、そこに今回出てきたのが、この移動拠点システム。

 ハウスシステムと違って表立って出ている形なので、事故や外部からの攻撃を受けると耐久値が減って崩壊する危険性などが存在するようだが、目に見える形で堂々とした拠点というのも面白いものである。


…まぁ、僕の場合は妖精郷…神域と化しているうえにロロの手によって魔改造されまくった第二拠点と言っていい様な場所があるとはいえ、こういう移動拠点というものにあこがれないわけがない。

 出来たら第三拠点として、各地を行き来するのはグレイ号に任せつつ、現地での大規模な拠点としてはこういう移動拠点があったほうが何かと便利かもしれない。


 マリーやリン、セレア、ルト、アリスなどと所帯が増えてきているのもあるからね…シアやコユキ、ネアなどのメンツもいるし、ここいらで一つ全員表立って過ごせるような移動拠点を狙うのもありだろう。


 だがしかし、移動拠点というのは、その規模が大きいだけあって、そこそこALがかかる模様。

 以前、機械神と合同でやったイベントで稼ぐ手段もあるが…そんな金儲けのために、黒き女神を使うのもどうなのだろうか。


 というか、先日フロンおば、お姉ちゃんに頼んで、現実世界のほうで新形態を入手したばかりなので、すぐに大衆の前に出すのもどうなのかと思うところもある。

 あの特殊形態エレクトロニック・デストラクション…ちょっと、露出面性が大きかったのもあるしな。なんであのデザインになったのだろうか。



 とにもかくにも、そこそこ膨大なALを使わなければ入手できないような移動拠点だが、消費せずとも入手できる手段がないわけではない。

 オンライン内でそうホイホイと多額のALを稼げるような人がいるわけでもないので、何かしらの救済措置もしっかりと用意されていたようだ。


「特殊なクエストの受注や、今回から追加されたブライダルシステムによる一軒家プレゼントサービスとかか…うーん、こういうのも良いな」

「空飛ぶ新婚さん用一軒家って字面が、ツッコミどころありそうだけどね」


 そう考えると、あの欲望戦隊は既に愛の巣として入手済みなのかもしれない。愛があるのかは不明だが…生まれると思いたい。


 それ以外の入手手段として、僕らが現状やれるとしたらクエストの方だけどね」


「でも、それならやらなくてもお兄ちゃんならやれる機会があるんじゃないの?」

「何が?」

「いとこのミントお姉ちゃん。いとこ同士でも、このブライダルシステム適用されるみたいだし、この際結婚してみたらどうかなー?」

「あー…そういう方法もあるのか…」


 今はこの場にいないけど…検討する価値はあるかな?


「でもなぁ、いとこにそんな軽々しくかつゲーム内での結婚ってお願いできるかなぁ…ミーちゃんとは確かに慣れた仲だけど、そこまでやれなさそうだし」

「えー?そうかな?ミントお姉ちゃんは喜びそうな気がするけど…あ、でもゲーム内だけだったら逆に落ち込む可能性も…?」

「え、なんで落ち込むの?」

「何でもないよ、こっちの話だよ」


 何やらトーカがぼそっとつぶやいた気がするが、気にするようなものではないらしい。

 そういうものなら、後でミーちゃんが帰ってきたら相談しようかな…でもどうやって切り出せばいいんだろうか。


「普通に、あなたと結婚してください…もなんか違うな。ゲーム内のことでやろうとして、悩むな…」


 良い案かもしれないが、とりあえず今はクエストのほうで狙うべきかと、気持ちを切り替えるのであった…




「…うーん、お兄ちゃん鈍いね…私としては、現実でも賛成なんだけどね」


…妹が考えていることに、ハルは気が付くことはなかった。

実際に話を切り出したら、ミーちゃんはどう反応してくれるのだろうか

ゲーム内での結婚でやれば、家以外にもいろいろとお得なものが多い

だが、利点だけに目を向けるのではなく、きちんと考えて…

次回に続く!!



…すれ違ったら、それこそやばいことになったりして

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ