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ver.4.1-56 じわりと染み込む、常識へ

…ドラゴノイドがすぐに実装されたことは広まったが、結果として一部の職業のプレイヤーが物凄く大変なことになってしまった。

 何しろ、種族説明としては人形に憑依したドラゴンとなっており…その人形に対して、特に物凄く制約がかかっているとかいうものがない。

 つまり、使用人のようなものにかぎらず、人形の該当しそうなぬいぐるみやおもちゃのロボットのような類でも人形扱いになるようで…


「『彫刻格闘家』、『裁縫糸使い』、『スチームタンクマン』などの、人形のようなものを生み出せるプレイヤーへ、滅茶苦茶生産依頼がかかっているか…」


 ネットでアルケディア・オンラインのニュースを確認すれば、人形のようなものを作り出せる職業のプレイヤーへ対して、ドラゴノイドの実装を知った人たちが生産依頼を押しかけているらしい。

 何しろ、どのようにして憑依するかはまだ解析できていないところもあるようだが、自分にとって好ましい人形がテイムモンスターとなれば、かなり嬉しい人々は多いだろう。

 ゆえに、その情報を確実に得る前に自分好みのものをまずは備えておこうということで、生産可能なプレイヤーへの依頼が一気に出てきたらしい。


 おかげでALは稼げるが、忙しくなってしまうプレイヤーも多かったようで、事態を甘く見ていたかもしれない運営は急遽ドラゴノイド対策用のショップを開設することを決めたらしい。

 それまでに憑依方法などの条件は出てくるだろうが…当分のあいだは、生産職のプレイヤーたちは物凄く忙しそうである。


 一応、ハル自身も「モンスター・アルケミスト」や「糸使い」などの生産系に関わる職業はあるとことはあるが、こちらは別に人形を作るようなこともないので特に何もない。

 しいていうのであれば、出回る人形制作依頼の完成予想図等を見たりする際に、黒き女神に近いものなどを見るのだが…気のせいだと思いたい。変な信者、獲得していないよな?





 そんなことはさておき、ドラゴノイドに関しての情報だが、誕生原因にも関わってしまった部分もあるので、少々性能に関して流したりはした。

 もとになった人形の性能に準ずるところもあるようで…


「というわけでシア、口からの濃縮レーザーとか、指から弾などは出さないようにしてね。割とシャレにならない威力で備え付けられていたようだし、使うとしたら本当に不味い状況の切り札で頼むよ」

【ピャァァイ!!】


 適当な人気のない星で、性能確認をしてみたが…運営のほうで調整などもされているだろうが、元々その体を改造しまくって生み出した中三病さんのせいか、無茶苦茶な武器が装備されていることが判明していた。

 あの人、下手すると本気でティラリアさんを葬る気だったのだろうか…それにしてはこの武器を使っていなかったことが気になるが、備え付けた本人自身が不味いと思って自重したのだろうか。


 何をどう改造したら、口から出るレーザーが山を貫通したり、某妖怪の指鉄砲みたいな攻撃で岩がハチの巣になるような代物へ仕上がるのか意味が分からない。

 ゴスロリ衣装の衣服のほうも仕掛けが施されているようで、裏面にあるボタンを押したりして隠し武器が飛び出たりするとか、何を目指していたのだろうか。

 

 ああ、もしかすると決闘としての形で完全勝利を考えつつも、相手を消し飛ばしたら意味がないと思って、多少は制限をかけていたのかもしれない。

 そう考えると使用しなかったのは英断だったのだろうが…もう少し細かいスペックを聞きしておけば良かったなぁと、現在姉弟水いらずの旅路のせいで連絡が取れない中三病さんに対して思う。

 もしもまだ命があるなら、再会の希望があるだろうし、それまで生き延びてくれるように願うしかなさそうであった…


【ふむ、使用人ボディ素体としても、性能が高かったものが使用されていたようですが…だいぶ調整はされてますネ】

「え?これで?」

【ドラゴン成分が混ざって、性能が向上したのものあると思われマス。まぁ、圧倒的破壊力の反面、使用したらバランス調整のためか、HPなどががっつり持っていかれるデス】


…強すぎる分、使うならではのデメリットも用意はされているのか。

 でもそれ、バランス取れているのかな?今後のアップデートで、調整されることを望みたい。



【ああ、それと主様。トーカ様よりメールが来ております】

「おや、妹から?珍しいような…え?父さんに関しての話?」


 あのウルトラ筋肉ゴリゴリマッチョ馬鹿な父さんに関しての話を、妹が出してくるのは珍しいような、何か嫌な予感が…

話はちょっとばかり、現実のほうへ

いつもゲームばかりでもなく、こういう現実サイドでの話もしていきたいところ

しかし父親への評価がこうなのはどうなのか…

次回に続く!!



…ちらっと前に出したことあったけど、まともに出すの初めてなような

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