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ver.4.0-39 ソフトな対策は、お手軽に

…数日前にあったハッキング事件。

 被害は特になかったとはいえ、それでも仕掛けてくるような輩がいるということで、セキュリティ面での強化をより強めることになった。


 ほかの会社の標準にあるような対策ソフトだけではなく、提携していたりなどの幅広さを生かし、専門家による外部からの確認や。呪殺部によるハッキングを仕掛けてきたものへの呪い攻撃など、種類は幅広い。

 後者、明らかにおかしくないだろうかとツッコミがありそうだが…設立自体は、あの太郎丸さんへの黒魔女風儀式な光景があった時点から形はあったようで、様々な功績を積み重ねていったらしく、正式に設立されたらしい部門なので、気にしないほうが吉だろう。


 なお、功績って何を積み重ねたのかと思ったが、一応、合法的な方法による実績の積み重ねらしい。世界呪い大会とかにこっそり出場して3位になったりなどしていたなど耳にしたよ。




 そんな明らかに会社の経営指針が間違った方向へ向かっているようなことに関して、不安を口にこぼすことはさておき、会社のほうで独自の対策が着実に積み重なるのはいいけれども、ハッキングを仕掛けてきたところに関しては、別の方法で仕留めることにもなったらしい。

 見つけて潰すだけならばいくらでもやりようがあるようで、仮に見つけられなかったとしても、僕のほうからひいひいひぃ…フロンおばあちゃんあたりにでも連絡すればすぐな気もするだろう。

 でも、潰して終わりだとちょっともったいないし、逮捕案件になってもまたやりかねないなどの不安事項なども残されているということで…

 

「だからこそ、社会的な制裁もかけて真綿で首を締めるようなことをしていくということだけど…これはさすがに予想しなかったな」

「ああ、まさか既に特定していたとかも驚いたが…提携会社の機密狙いなことも伝えて、提携先と共同開発して逆ハッキングどころかゲーム感覚で襲撃をかける社内イベントを作るとはな…」

「今度アルケディア・オンライン内で行われる予告があった、プチサバイバルゲーム…漂流とかのサバイバルじゃなくてBB弾を打つようなほうのサバイバルゲーム要素を、こっちに投入してくるのかよ」

「データ破壊だけじゃなくて、該当企業のちょっとばかり不味いものなども流出させられるようになっているとか…ゲーム感覚でやれるって、普通に考えて恐ろしいぞ」


 VRMMOの企業とだてに提携しているわけではなく、オンラインの開発元の運営会社と協議していたようで、その中でいつの間にかこの社内イベントの開催が決定していた。

 システムとしてはアルケディア・オンラインのものを流用するようだが、ゲーム感覚で今回のハッキング相手のネットワークに侵入して、そこのデータを色々と破壊しまくる代物だとか…法律関係上大丈夫なのかとか、こんなことに使っていいのか等々ツッコミ要素は多いが、こなしきれるわけがない。

 カイザーシルクワームさんから紹介されたコミュニティの中で、「ツッコミ業界人友の会」の人達がいても、全滅しかねないなぁ。悪魔芸能人さんあたりが血反吐を吐いて倒れそうだ。

 


「ふははははっ!!社員諸君、安心してほしい。今回のハッキング騒動の元凶どもへひと泡を吹かせるためにやるだけで、これは別に犯罪などにはちょっとばかりなりかけそうだったが、事前にいろいろと根回しをしているので、大丈夫なようになっている!!だからこそ、これは社内行事の一環として楽しんでほしい!!」


 ちょっと忙しいがゆえに、社内におらず外部から全社員とネット上での公表を行っているのは、この会社の社長。

 以前、社員全員でのアルケディア・オンライン内での飲み会を企画したりなどした人ではあるが、ちゃんと考えて行動しているのかと思いたくなるところもある。

 まぁ、根回しとやらをしているらしいので、いざとなれば全員でこれ社長がやりましたということで押し付けられるが…誰がここまでやらかそうと思えたのだろうか。



「提携イベントの一つとして用意していたもののテストプレイみたいなものだと先方からもしっかりと聞いている!!この元凶を一泡吹かせる『社内イベント:相手のデータ抹殺サバイバルゲーム』のデータはとるから、各自仕事と遊びが半々なものだと割り切ってほしい!!」


 テストプレイと社会的制裁を兼ねて、こんなことを企画し実行したのかこの人。

 行動力があるが、やる方法が少々斜め上すぎるのがどうなのだろうかと思うところもある。





 とはいえ、普段とはまた違う感覚になりそうだし、仕事と遊びの半々だということで、楽しみつつまじめにやったほうが良いのかもしれない。

 そう思うのは僕だけじゃなくて全員のようで、少しばかりあきらめの境地に入っている気がしなくもないのだが、全員参加して元凶へこの何とも言いようのない複雑な思いをぶつけて発散しようと、心から思うのであった……



「…しかし、たった数日でここまで作るって、すごすぎないかな?」

「一応、もともとイベント用に作っていたものを、テストプレイ扱いで流用したようだが…それでもハッキング元を巻き込んでやるってどうなんだよ」

「リアルロッ〇マンでもやれってか…」


…いや、それだとデータ破壊する僕ら、ウイルス側になりそうな…相手の会社のデータベースを攻めて壊滅的なダメージを与えることを目的と考えると、思いっきり悪役側に回っている気がする。


 うん、ツッコむのをやめよう。いつもとちょっと違うVRMMOをやっているのだと思えばいいかぁ…

謎の技術力によって、行われるらしいサバイバルゲーム。

でも、逆ハッキングのようなことで、なんでそんな形式になるのか?

そのあたりも気になるが…うん、楽しめばいいか、考えを放棄すればいいか。

次回に続く!!



…ちなみに、現実だと普通に犯罪行為になりかねないので、読者の方々はハッキングをされても、まずは素直に警察なりなんなり、法に触れないように相談していきましょう。

いや、なりかねないじゃなくて普通にハッキングのやり返しも犯罪じゃ…その細かい部分は、突っ込まないほうが良いか。

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