ver.4.0-11 やらかすのは、自分だけではないという謎の安心感
‥‥‥惑星バルゲストロンのダンジョン、ドストラム。
鋼の大地と濃硫酸の海があるこの星にあるダンジョンに、出現するモンスターは通常のものとは違うというか、この星ならでは独自の生態系が築き上げられていた。
【ホゲェェェェン!!】
【ガウガウガウガウ!!】
鋼の毛皮を持った大熊のモンスター『メタルゥベァ』に対して、強烈な蹴りで顎を勝ちあげてふっ飛ばすリン。
【ゲステンバァァァ!!】
【バルルルゥ!!】
屈強なドリルのような構造になっているモグラのようなモンスター『メタルヘッジ』に対して、セレアの槍が正面からぶつかり、砕いていく。
「ぬぅ、鋼のダンジョンに適応して、更に固い金属体となったモンスターが出現すると聞いていたが、どれもこれも中々強いな」
「とは言え、鋼のような肉体ゆえに弱点も色々とあるっぽいのは幸いか。アリス、そっちの方を溶かせ!!」
【オォォォン!!】
後方から迫ってきていた鉄の犬『アイアンドッグズ』の群れに対して、アリスが黒い焔を吐き出してあっという間に溶かしきり、僕等に近寄らせないようにする。
「まぁ、ハルさんのテイムモンスターたちの火力が、相手の防御力を突き破るのは良いけど‥‥‥こっちも見せないとね!!猫をテイムしまくって得た、鋼すらスライスする『凶猫乱舞』のスキルを喰らえ!!」
「はははははは!!鋼すら突き通し痺れさせる、メタルロックナビィィトを聞かせいてやるんだぜぇぇぇl!!」
テイムモンスターたちの活躍の横で、負けじとぽっけねこさんやギターマンさんの攻撃が飛び交い、順調にダンジョンの中を進むことが出来ていた。
「ふぅ、そろそろ一旦休憩するといいべ」
「それもそうねぇ、皆休憩よぉ」
ダンジョン内を順調に進み、ある程度周囲のモンスターを狩りまくって安全地帯を作り上げ、そこで僕らは一旦休憩をとることにした。
防御力の高い強めのモンスターが多いとはいえ、それでもここはまだ余裕を取りやすいようで、疲労の色はさほど見えない状態。
物理攻撃だけではなく特殊な遠距離攻撃が多いからこそ、こちらの体力が削られる前に相手を削っていけるのがどうやら大きいと僕らは分析を行う。
「しかし、この面子ならば鬼畜な方も選択して進めそうなものだけどね」
「いや、油断大敵だと思うべ。おらのマスクド・ポップが道中で『ポップコーンカーニバル』で自爆して助かる場面もあったしな」
「悲しい犠牲だったのだぜ‥‥」
攻略前線組や、色々無茶苦茶なテイムモンスターが多くそろっているとはいえ、ダンジョンはしっかりと僕らに牙をむいているらしい。
途中でこちらの攻撃力が通用しないほどの固い敵が出たので引き返すべきかと思っていたのだが、そこでグランプさんのテイムモンスターが身を挺して相手を道連れにして倒してしまったのである。
なお、犠牲になってはいるのだが、どうやらモンスター独自の特殊なスキルで爆発したらしく、時間が経てばまた復活するらしい。
威力もかなり高いのだが、その代償に復活までの蘇生行動はできないそうで、しっかりと爆発しまくって進むようなことをさせないような対策も施されていたようだ。‥‥‥そこまでドカンドカンやる外道がこの場にいないので、そんな選択をすることはないけれどね。
とにもかくにも、このペースは中々順調なようで、問題は今のところ起きてはいない。
前衛は基本的にリンやセレア、グランプさんが請け負い、中衛としてぽっけねこさんやギターマン、アリスやルトが行う。
後衛としてはサポートとしてオハナさんやマリー、ネアがバフや状態異常をかけまくり、僕やコユキが指示や雪兵で更に後方からの敵を埋め直したりする。
あっちこっちお互いにバランスを取り合いつつ、中々良い状態になっているだろう。
なお、ロロやその他使用人などは、こちらは船の方に待機状態となっていた。元々戦闘サポートも可能と言えば可能だが、流石にもぬけのからにしておいたら面倒なことにもなりかねないので、留守番が必要だったのである。グレイ号の場合、マリーンズとかもいるし、船自体も何やら意志みたいなのがあるらしいので、そう容易く盗まれるとか言う事態はないだろう。
このダンジョンとも、中々全体の相性が良いのもあるみたいだけどね。炎や電撃などは金属隊のモンスターになかなか効果的らしく、幸運に恵まれているかなと思えていた時だった。
―――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
「ん?」
「なんだなんだ?」
休憩を終え、此処からはまた改めて気を引き締め、先へ進もうとしていたところで何か地響きのような音が聞えて来た。
地震でも起きたのかと思ったが、この鋼の大地を持つ惑星にそんなものがあるのかと疑問に思う。
取りあえず何があっても良い様に全員で周囲を警戒した…‥‥次の瞬間、
ボゴンッ!!
「「「「へ?」」」」
【【【【?】】】】
突然抜けるような音が聞こえたかと思えば、気が付くと足元の感覚が失われていた。
何が起きたのか下を確認し、原因を悟った。
‥‥‥何故か、床が一気に抜け落ち、足場が無くなったらしい。
「なんでだぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
「ぎゃあああああああ!!」
「落ちるぅわぁぁぁ!!」
「どうしようもないべぇぇl!?」
そのまま見事に全員、失われた足場によって下へ下へと落下していくのであった…‥‥
下へ参りまーす
そんなふざけたような言葉も浮かんだが、文字通りなので仕方がない
そもそもなぜ、急に足場が陥没したのか‥‥
次回に続く!!
‥‥‥鋼の足場なのに、なぜ急に失われたのか




