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ver.3.1-38 インパクトは、意外なものほど結構強く

 フィールドそのものが爆破処理されるという事態が起きたりしつつも、対抗戦は進行されていく。

 あちこちの似たようなギルドが多いけれども、独特のものを生み出しより目立つところも出てきたようだ。


「でも、さっきの試合のクラウンギルドVSサーカスギルドも凄かったな」

【シャゲシャゲェ】

【バルルルゥ】


 大衆向けの娯楽としての分野での対抗戦であったが、これが多分一番盛り上がったと言っても過言ではないだろう。

 現実では見れないような危険な芸も多少あったが、そのぶんスリルもかなり強い。


「あとトーカが、でっかい象とゴジラに大きな玉の積み重ねの上から、ジャグリングとかはヤバかったけどな…‥‥クラウンギルド所属と聞いていたけど、現実でもできそうな感じでもあったなぁ」

【それに対抗して、インパクトある魅せ方をしようと相手のギルドマスターが体を張って、失敗したあの光景は偶然にも映画のような名場面になってましたネ。ぐっと指を立てて、マグマに沈みゆく様は失敗しつつも執念を感じさせられまシタ】


 何にしても色々と楽しめたが、もう残る対抗戦の数は指で数えるほどしかなくなってしまった。

 あちこちの分野でかなり多かったはずだが、夢中になるほどなぜこうも時間が早くなるのだろうか。



「そしてこの試合は乱入予定だけど…‥‥ロロ、整備は大丈夫か?」

【ばっちりデス。メンテナンス済みで、何時でも出航可能になっていマス】

「よし、それじゃ皆行こう!!乱入するぞ!!」

【ユッキ!!】

【オォォン!!】


 黒き女神の姿で出ない、とある対抗戦だが…‥‥まぁ、問題もあるまい。













「‥‥‥ふぅ、いよいよ緊張してきたな。船の準備は良いか野郎どもぉ!!」

「「「「おおおおおお!!」」」」


 対抗戦用に用意されたフィールドの中で、とあるギルドのメンバーは確認作業を行い、声をそろえる。


「やるぞやるぞ!!我らが船運を賭けて大勝ちするぞ!!」

「そう、運送ギルドやレースギルドなど強敵がいたとしても!!」

「「「我々大船団ギルドこそが、アルケディア・オンラインの海で一番の船乗りだぁぁぁ!!」」」


 巨大な帆船の甲板で叫び、気合いを入れるギルドのメンバーたち。

 海に浮かぶその船の他にも様々な船が浮かんでいたが、今のところこの船を越える者はいなさそうだと大船団ギルドのギルドマスターであるヒゲックは確信する。


 今回の対抗戦は海でのレース‥‥‥わざわざ作られた特別な海洋で競い合うのである。

 もちろん、武器の使用も戦闘も許可されており、状況に応じて船上で争うこともあるだろう。


「対抗戦、船分野‥‥‥ここで勝てばぁ、この海に我々の名が響きわたる絶好のチャンス!大海賊ギルドに流れて潰された馬鹿共もいたが、あれはあれで船乗り!!その船の魂も受け継ぎ、我々こそが海で最強だと知らしめろぉ!!」

「「「おおおおおおおおお!!」」」


 あちこちで叫びつつ、もう間もなく対抗戦の開幕合図が出ようとする。

 出港準備に向けて、帆の調整などの最終チェックを行っていた‥‥‥その時だった。



ザッバァァァン!!

「うぉ!?何だ今の水しぶきは!?」

「何処かのバカが、出向前に沈没でもしたのか?」

「いや、違うぞ!!見ろよあれぇ!!」


 なにやら大きな水しぶきが立ち上がり、何かが海中から飛び出してきたようだ。

 対抗戦の会場の海上でクラーケンでも出現したのかと思ったが、そうではなかった。


「な、な、なんじゃありゃl!?でっかい戦艦が出てきたんだが!?」

「おいおいどこかの宇宙戦艦のようなやつがいるんだが!?あれも船で良いの!?」


 出てきた姿を見れば、それは巨大な戦艦だった。

 さらば~とか言って出てきそうな船ではあるが、この帆船が多い場においては異常な船であり、風に左右されないのであれば出向して早々即座にリードを取られるのが目に見えている。



「でっかい主砲に、その他の兵装‥‥‥狙われたらこの船、轟沈しないか?」

「馬鹿言うなぁ!!この我々の命の船、巨大船バルザバンが負けるはずもなぁし!!」

「それに戦艦ならば、そう早い船もあるまい!!我々も結構大きい帆船ではあるが、うまく風をつかめば勝機は見込めるだろう!!」


 というか、出て早々に速攻で逃げないと不味そうだが、大きすぎるがゆえに攻撃もし辛いはず。

 ならば、できるだけさっさと逃げたほうが良い‥‥‥と考えていた、その時だった。



ザッボォォォォン!!

【ヒヒヒヒヒヒィン!!】


「こんどはでっかいタツノオトシゴぉぉぉぉ!?」

「いや、ただのタツノオトシゴじゃねぇぞ!!よく見たら何か馬車っぽい形をした船を引っ張っていやがる!!」

「なるほど、あれはあれで船と言い張る気で‥‥‥そんな屁理屈通るかぁぁぁ!!」


 

ザッビャァァァン!!

「ギルドマスター!!今度はでっかい骸骨が浮かんできましたぁ!!」

「しかも中には、大量のお化けですぅ!!」

「せめて船であわせてこぉぉぉぉぉぉい!!」


‥‥‥なお、その後に出て来たログで彼らはその船の数々がギルドに所属していない乱入者であることを知ったのだが、それを知るまでツッコミをいれまくり、点検の一部で抜けてしまうところがでるのであった‥‥‥



「ああもぅ!!まともな船は我々だけだぁぁ!!やるぞ野郎ども、まともな船乗りはこうであれと見せつけるんだぁぁl!!」

「「「見せつけるぞぉぉぉぉぉ!!」」」





乱入すると決めたが、どうやら簡単に攻めることはできないようだ。

未知の船が行き交うようで、これはこれで面白いかもしれない。

でもタツノオトシゴはまだ良いけど、骸骨のあれ怖っ・・・幽霊船のほうがまだマシなんだが。

次回に続く!!



‥‥‥さて、何やらここでへんてこなのが出てきたが、どういう争いになるのやら

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― 新着の感想 ―
[一言] ・・・仮にも船舶に関するギルドを名乗るのであれば、帆走船が自走船に敵う筈がないって気付こうよ。 例え装甲と兵装が同じでも、有利な射点への移動や回避における絶対的なアドバンテージ握られたら勝…
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