ver.3.1-28 ある意味春ちょっと過ぎぐらいに、見るかもしれない光景
>アップデートが完了しました!!本日よりVer.3.1となります!!
>様々な改善や修正が行われました!!
「主な修正」
・作物の成長速度を、少し早めました。収穫まで3分の2ほど早くなります。
・ダンジョン探索時に、フィールドマップで出口を捜しやすくなりました。
・その他、いくつか細かい事もあります。
・ただし、報告を受けていた一部のことに関しては修正されておりません。仕様でもあるのですが、本人の資質によるものはその人自身が変わらない限り無理だという事になりました。
>イベント開催!!各ギルド分野ごとの対抗戦を行う『ザ・ギルド・ナンバーワン』が開かれました!!
『ザ・ギルド・ナンバーワン』
ギルドが作れるようになってから、各自が作りまくったギルドで、似たようなギルドも出来上がってしまった。
けれども、皆自分の所属するギルドこそが優れていると考えており、ならばその強さを存分に発揮して見せつけよ!!
さぁ、どのギルドこそがそこでナンバーワンなのか、一丸となって示しまくれ!!
>なお、分野が違いすぎるギルドが多いため、今回は様々な分野ごとの争いとなります。イベントを制覇し、分野ごとに一位になったギルドにはその分野でトップクラスの称号や、特別な報酬が与えられます。
>また、分野ごとにしたとは言え、総合した場合の一位決定戦もあり、さらなる報酬を獲得するチャンスでもあります。
>イベント開催に伴い、ギルドに新規加入すると一定時間経験値Upのバフが付きます。
>また、勧誘に成功した場合、ギルドメンバー全員にいい効果のバフがかかります。
―――――
「‥‥‥なるほど、それでこんな光景が広がっているのか」
ざっと連なっていたお知らせに目を通したところで、今の周囲の光景に目を向ける。
そこには、あちこちでギルドの勧誘をしているような人たちが集っており、ちょっと学校での部活を勧誘している光景にも見えるものになっていた。
「うぉぉぉぉ!!我こそ最強無敵キングオブチャァァンピオォォンと叫ぶ様な強さに自信のあるかた!!この『大乱闘ギルド』へ入ってください!!」
「なんのなんの、戦闘に自信があるなら『格闘ギルド』へ来るのもおすすめだ!!」
「可愛いもの好きの人―!ふわもっこな夢の楽園、『ラブリーふわもっこギルド』へ来てちょーだい!」
「美味しいものはどこにでもある!!探求する『美食ギルド』ならば夢をかなえよう!!」
「ワオワオワオーン!!にゃんこギルドに負けない、犬派ばかりの『わんこギルド』はこっちだよーん!!」
あっちこっちで各ギルドを強調する衣装になっている人たちが道行くプレイヤーたちに対して、まだどこにも所属していない人を狙い勧誘の嵐となっている。
そしてついでにその分野で対立するギルドが出てきた場合、ギラリと目を光らせてお互いに争い合い、凄まじい混沌とした戦場にもなっているようだ。
【主様が出たら、それこそ血みどろな争いになりかねませんよネ】
「それ、ログインして早々になったからなぁ…‥‥上空からならば、誰も気が付かれないだろう」
ゴウンゴウンっと気分的に音を鳴らしつつ、空に浮く魔導戦艦グレイ号。
その甲板から下を見下ろしているのだが、大空という避難先があって本当に良かったと心底思えていた。
…‥‥正直言って、僕はギルドのような集まりに入る気はない。
自分のやりたいこと、目的、趣味などが合う人たちが集まる場所でもあるが、基本的にのんびりとソロプレイを行うのが性に合っている。
だがしかし、哀しいかな‥‥‥僕の場合、面子的にどうも各ギルドが放置できなかったようで、ログインして早々勧誘の嵐を受けてしまったのである。
「ネコ科でもあるようなリンがいるからにゃんこギルド、騎士として働けるセレアもいるから騎士道ギルド、蛇や蛸で怪しいイメージを浮かぶからということで魔女ギルド、氷の精のようなコユキや悪魔にも見えるアリスがいるからファンタジーギルド、使用人のロロがいるからメイド執事大量雇用を目指す真使用人ギルド、面子的におねショタとかいうのに見えるから‥‥‥‥いや、数がおおすぎだろ!!」
なお、黒き女神を捜す女神崇拝ギルドなどもあり、乱立しまくっていると聞いていたとはいえ、種類の多さに思わずツッコミをいれてしまう。
【シャゲシャゲェ】
【ガウガウ】
「ああ、うん。分かっているよ。他にもテイムモンスターをペットのようになでまわすペットギルドに、テイムモンスターのみでの戦闘で縛るモンスターテイマーギルドとかからも、勧誘貰ったもんね」
本当に数が多いというか、ありとあらゆる想定できそうな物事全てにあるのかと言いたくなるほど、数多くのギルドに勧誘されまくった。
その為、一旦ハウスシステム内に逃亡し、魔導戦艦に乗ってゆっくりと上から確認していたのだが‥‥‥こりゃ、当分迂闊に下船できない状態になるだろう。
「とは言え、ギルドに所属する気もないし、落ち着くまではしばらく船旅かなぁ…‥‥そう言えば、ロロ、この船下から見上げて目視できるのか?」
【そこは対策済みデス。船の下部分と言うのは死角になりやすいので、狙われにくくするためにステルス迷彩を発動させていマス。まぁ、第3艦橋を出してそこから眺めることも可能ですガ、そこは人気ないんですよネ】
‥‥‥某十何万光年の旅をした戦艦の事例があるせいなのか、マリーンズたちも実はあまり近寄らない第三艦橋。一応安全性は確保されているはずだが、乗り込むことがあるのは、切り離して自立走行をして、第三艦橋らしくない状態になった時ぐらいかもしれない。
何にしてもしばらくの間は、このギルド勧誘の嵐は吹き続けるだろう。ほとぼりが冷めるまでは、ここで過ごしていたほうが良いのかもしれない。
「メールだとトーカの方ではクラウンギルドの勧誘や、ぽっけねこさんのほうでまさかの猫型…‥‥いや、にゃんこギルドに入ると思っていたけど、そんなギルドもあったのかぁ」
流石、ある程度好き勝手出来る部分があるとは言え、現実でも応用が可能だからこそここでの発展を目論む人がいるアルケディア・オンライン。
自由度の高さゆえにぶっとびまくっているギルドも存在しているようで、世界は広いなと思うのであった‥‥‥
「‥‥‥しかし、ネット上でも勧誘の嵐があるけど、凄まじいことになっているな。どれだけ似たようなギルドがあったのか。もしかして、今回のイベントは吸収合併などして削るために、作られた可能性もあるんじゃ?」
【否定できませんネ。数が多くなると、その分ギルド用のデータが必要になるので、削減目的もちょっとありえなくもないのデス】
「そういうものか」
【とは言え、余裕は結構あるので言い切れないんですよネ。アップデートの度に多くのデータが必要になったりしますので、確か今ver.1の時よりも大本部分が物凄く改良されていたようナ…‥‥?】
熱くなれ、夢見た明日を♪
自分のギルドが、必ず掴む
ナンバーワンの、その座を♪
次回に続く!!
‥‥‥ちなみに、処理能力やデータ量はサービス開始から比べると、かなり桁違いになっていたりする。