表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
139/718

ver.3.0-11 堕ちて墜ちて落ちて、どこまでゆくのか

‥‥‥欲望戦隊ミセタインジャー改め、悪の組織イーファイブに加入していた欲望五人衆。

 カラフルだった戦隊色もは失われ、真っ黒なコスチュームに身を包んでいるようで、どこまで堕ちたのかと前から知る人たちはそう口にしたく‥‥‥いや、色が変わっても大差がないのかもしれない。

 むしろようやくというか、今さら感が物凄い。



「ふふふふ、下っ端たちを次々討伐してみせたな、魔法少女たちよ!!」

「だがしかし、その快進撃もこれまでなのじゃ!!お主らはこれより、我々に敗れるからのぅ!!」


 びしばしっと、一言ひところでポーズを決めながら言っているようだが、ツッコミどころがある。


「あのー、質問一つ良いでしょーかー?」

「はい、何じゃ?おおお、まともな魔法少女の格好をしたお嬢さん、何か尋ねたいことがあるならば倒す前に受けつけるぞ」

「なんで中間管理職って、さっき言ったんでしょうか?こういう時って、大抵悪の組織の偉い人がでそうなんですが」

(((((確かに)))))


 変態コホン、欲望五人衆に、魔法少女の格好をしたプレイヤーの一人が先ほどから気になっていた疑問を投げかけた。


「我々は確かに、中間管理職!!」

「決してお約束の悪の幹部とかに入っているわけではない!!」

「なぜならば、プレイヤーと言う立場にあるせいで!!」

「NPCが築くこの組織内では幹部の地位に上がるのは、相当厳しいからだー!!」


 戦闘をする立場同士だというのに、魔法少女相手に堂々とそう説明する欲望五人衆。今がまさに隙だらけな気もするのだが、この囲まれている状況で話すのは何か裏がありそうで、全員警戒しながらも手短にその話を聞く。



 どうやら悪の組織と言うのは、ここではNPC側が築き上げる特殊なギルドのような扱いでもあるらしく、プレイヤーも実は悪の組織に加入することが出来るようだ。

 だがしかし、どれだけレベルが高かろうとも出世は容易くはなく、きちんとした功績などが無ければ出世は難しいのだとか。


「ゆえに功績を稼ぎ、借金減額のために魔法少女たちよ狩らせてもらうぞ!!特にそこの、少女じゃない明らかにおかしい筋肉男やゲテモノのやつらは念入りになぁ!!」

「魔法少女と戦うのは、正直言って孫娘と戦うようで気が乗らぬ部分もあるが、少女ではない輩が混ざっているのは許さんのじゃぁぁぁ!!」

「あ、ちなみに悪の組織に加入条件だけど、借金が無いと駄目だからね?魔法少女を倒せば借金減額と言う感じのものもあるし、うまくいけば給料が発生し稼げるかもしれないんだ!!」

「何かと世知辛い、借金返済システムともいえるが、うまく出世すれば女ボスなどに会える可能性はあるしなぁ!!今の上司はウルトラおばちゃんだが、そこから変えることも可能かもしれん!!」

【ブモォォ】


 欲望五人衆にも何かと色々と事情があるようだが、やる気は十分溢れているようだ。と言うか、魔法少女クエストなのに少女らしからぬ者が混ざっているのが個人的に許せないらしい。

 マッチョンの方は‥‥‥あー、これ多分「さっさと終わらせて帰ろう」と言う様な、微妙にやる気が薄い感じになっている。でも、あの4人とは違って盾ではなく金棒を持っており、見た目的になんか一番強そうだ。



「そんな怪しげな変態共に、そう簡単にやられるか!!」

「むしろ狩ってやるわー!!」



 変態共の説明も聞きつつ、これ以上何もないと考えたのか他の魔法少女(?)たちが攻撃を開始した。

 先手必勝と言うように、数々の攻撃が着弾し、あっと言う間に欲望五人衆の姿は土煙によって隠される。


‥‥‥だが、タダではやられないのが、五人衆。



「「「「そんなの効かぁぁぁぁぁぁん!!」」」」

ブワットゴウゥゥゥゥゥゥ!!

「「「「えええええええええええ!?」」」」


 叫んだと思えば、いきなり衝撃波が発生し、煙が晴れると同時に全員ふっ飛ばされた。


 しかもよく見れば激しい攻撃があったにも関わらず、効いている様子が本当に無い。


「な、どうなっているんだあれ!?」

「ふはははははは!!甘い、甘いぞ魔法少女とそれに扮する変態どもよ!!」

「我々はプレイヤー、つまり職業を持っており、全員転職済み!!」

「タンクバズーカーの隠し上位職『チームタンクマン』になっているので!!」

「全員の防御力が桁違いに上昇し、更には攻撃を受けると快感と回復効果が発生しているのだぁぁぁあ!!」


―――――

『チームタンクマン』

タンクバズーカの職業にある者たちが一定の人数と資質を持っている時に出現する、隠し上位職。

全員が同じ職業になってしまうため分担ができなくなるデメリットが発生する代わりに、攻撃を受ければ割合に応じて回復するようになり、鉄壁の肉壁としての性能が向上する。

また、副作用としてその資質を持つ故か攻撃時に快感を感じ取り、テンションが上昇してより堅牢な守りとなり、崩すのが難しくなる。ついでに、受けたダメージの半分をカウンターとして衝撃波を放ち、返すことが可能でもある。

―――――


「そんなのありかよ!?」

「でも、防御中心だと、攻撃できないんじゃねーか?」


「残念残念」

「それは我々、4人だけ。だが、この堅牢な防御の裏で、攻撃も同時に行えるように」

「この面子での最大の攻撃は」

「ここからはじまるぞ!マッチョン、やってしまえぇぇぇ!!」

【ブー、ブモー、ブモォォォォォォォ!!】


 欲望4人が道を開けると、そこには攻撃態勢を整えたマッチョンがいた。


 しかもポーズがなんとなく、某スーパーなインフレばかりが起きているところのものにしており、その手には黒いエネルギーのようなものが溜まっており、一気に射出された。


ドッゴォォォォォォォォォォォ!!


「「「「うわああああああああ!?」」」」

「何アレ、何アレ!?」

「一気に半数近くが、全滅したんだが!?」

「かめなんとかよりも、明かに凄まじいんだけど!?」


「ふははははは!!どうだ、我々の強靭な矛となりうるマッチョンの攻撃は!!」

「悪の組織の加入した後進化を行い、『ジェネラルダークオーク』へとなって、攻撃面が一気に強化されたのだ!!」

「そして皆が防御を引き受けている間に攻撃を溜めてもらい」

「一気に攻撃する!!」

「「「「この無敵の矛と盾を、果たして破れるかぁ!!」」」」

【ブモォォォ!!】


―――――

『ジェネラルダークオーク』

魔界に来たオークが進化し、更に悪の組織に加入することで解放された特殊な進化の姿。

闇に属する攻撃面を強化され、見た目の脂肪が筋肉に変換されており、よりアグレッシブに攻撃することが可能になった。

また、悪魔の翼が生えており、飛行して攻撃を行うことも可能。特殊なスキルとして「ダークオーク砲」という攻撃が可能になる。


「ダークオーク砲」

暗黒エネルギーとか日ごろの鬱憤だとか、何かと積もりに積もったものを一点に集中させ、攻撃へと転換する大技を放てるようになるスキル。

チャージするのに時間がかかり、隙が大きいが、その分攻撃力もずば抜けている。

―――――


 確かに、攻撃すればするほど喜び回復する変態は盾として脅威であり、その裏で攻撃を溜め、強力な一撃を放つマッチョンは矛として脅威だろう。

 無敵の矛と盾‥‥‥矛盾という言葉になりうるが、ちょっと矛の方が圧倒的に強そうなので成り立っているのかは不明である。


「とは言え、防御と攻撃を交互に行うとは厄介だな」

「攻撃の隙にこちらが動ければいいけど、ほぼ隙が無い交代で難しいかも」


 


 まさかまさかの、大きな脅威へと向上してしまった欲望戦隊改め物凄い変態矛盾欲望五人衆。


 その凄まじさには、流石に驚かされるのであった‥‥‥‥



‥‥‥変態が力を得ると、凄い厄介でしかない。



防御が強く、攻撃に変わるとすさまじく。

連携が取れているが、なんでこうなった。

しかし、そんな奴らでも隙は作れ‥‥‥まくれそうだな。

次回に続く!!



‥‥‥大幅にパワーアップしたかな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 変態5人衆、ゲーム内で開けてしまった新たな扉を現実でも開けてないですよね? 開けていそうな気もするけど、そうすると身内から冷たい視線を浴びる事に・・・それも快感に換わるから良いのかな?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ