2本の剣
「あ。」
朝起きるとテレシアがゴブリンらしきモンスターと戦っていた。ていうかこの世界でモンスターを見たのは今ので2回目だ。テレシアと出会って3日、ずっと俺はぼーっとしていた。その間テレシアは冒険に行ってくる、といい夜中までずっとテレシアは帰ってこない。
今、テレシアが数十体のゴブリンとテレシアは接戦状態だった。正直、俺があの中に入って一緒に戦っていいのか?と思う。しかし俺はボロボロの剣しか持っていない。テレシアは銀に光る2本の剣で戦っている。
まあさすがに100年以上も冒険しているテレシアならそのくらいの剣を持っているだろうとは思っていた。
するとテレシアが、
「大地の神よ!!大地の恵みを我に!!!キュアグリーン!!!!!」
と魔法のようなものを唱えた。
「!!」
するとみるみるうちにゴブリンは燃え尽き消滅した。
「見ているだけじゃなくてちゃんと一緒に戦ってよ!」
テレシアが汗だくのまま言った。
「ごめん、ごめん。俺はガラクタしか持ってないし...一緒に戦うと迷惑かけちゃうかなぁって思って...」
「あ、そっか。仁って木の剣しか持ってなかったんだったね...」
するとテレシアはニヤリとし、
「あれは朝練って感じかな~」
「まじか。あんな数を朝になんて...」
俺は朝起きた瞬間、モンスターと戦うなど絶対にしない。
「あ、仁もゴブリンと戦ってみた!?」
「は?俺が!?」
「うん。」
「ええええええ!」
俺は思わず悲鳴を上げてしまった。