12ドルのバッグ
ぼろぼろの服を着たおじいさんがいた。
「何をしてんだい、じいさん」
すると答えた。
「バッグ売ってんだ」
そこには、そこら辺に落ちていたであろう袋のゴミがあった。
「じいさん、こりゃ袋だぜ」
じいさんは言う。
「これはバッグだ!誰がなんと言おうとも!」
そう言ってじいさんは激怒し、俺を殴ってきた。
何度も殴られた。
どうして怒ってきたのか分からないが、バッグと認められない事に対して腹を立てるのはいかがなものかと。
そう思っていたが、実は違った。
そのあと分かった事だが、あのじいさんは金目のモノを奪うためにああやって毎回、通行人を襲っていたということを。