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大学生が国家再建をやってみた  作者: オレンジジュースソーダ割り(炭酸苦手)
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part5

今回もお読みいただきありがとうございます。

ゴールデンウィークを休んでいたせいかちょっと動くと疲れる…やっぱり慣れなのかな。

という訳で今回もよろしくお願いします。

この世界に来て四日目になる。国名を告げられていなかった、スリーグラン王国というとのこと。当たり前のようにこの国では…とか我が国では…と話していたため肝心の国名を忘れていた。

「陛下、昨日も告げました通り本日から事務作業がまっております。なにかしたい基本的な方針はございますか?」

「うーん…この国奴隷制って言ってたよね?」

「はい、我が国では農民の下に奴隷という制度がございます。」

「あれ、なくそう。農民と同じ権利を持てるまでにしよう。」

「…はい?何をおっしゃっておるのですか?そんなの不可能ではないですか。」

「奴隷の仕事は聞いたところによると地主である農民の土地で働いているものだと聞いた。それなら農民が農民を雇うということにしていけばいいじゃないか。おそらく賃金が農民より安いということ以外に大して差はないと思われる。」

「それは事実でございます。しかしながらこれから農民が給与を多く与えるようになるとこちらに入ってくる税金も減らざるを得なくなり、政府の財政が厳しくなるのは明白でございます。」

「それでもやる。税金は違う形からとる。それよりまず私がくるまで景気が非常に悪かったと聞く。国王即位で多少は良くなったとは聞くがそれでもだ。抜本的な改革が必要になる。これは国王命令にして各省庁と擦り合わせて今年中には結論を出そう。」

「…そうですか。命令とあらば致し方ありません。」

少し残念そうな顔をしている。やはりこの国で奴隷と言うのは必須で解放しがたいものなのか?ただ私が聞いた限りでは農奴しかいないという。

「それではほかにございますか?」

「さっき税金の話が出た。税金は今までもので入れていたそうだがこれからはお金で行こう。」

「分かりました、大蔵省に通達しておきます。」

「後陸海軍省と技術局、衛生局を明日呼んで欲しい。」

「となりますと午前に軍、午後に衛生局でよろしいでしょうか?」

「それでお願い。そうだなぁ、今はこのくらいかな。」

「分かりました、準備致します。」

奴隷の話は少し胸に突っかえてはいるが、そればっかりにも気を取られるのも問題ではある。すると コンコン

「失礼致します。」

ん?誰だろう…明らかに女の子の声だが…

「無礼者!名を名乗らんか!」

急に西園寺さんが気を立てた。

「し、失礼致しました!私本日より陛下に仕えます侍従長の川島です。私を含め10名で参りました。」

「陛下、いかがなさいましょう。あいつら入れますか?」

「入れていいよ。ってかあいつらって。」

「分かりました。入りたまえ。」

ドアが開き姿を見れば色んな色のメイド服を着た背もバラバラの人達がいた。

「私川島美結と申します。これからここにいる10名で仕えさせていただきます。よろしくお願いします。」

「「よろしくお願いします。」」

声の揃い具合に圧巻されているのを横目に西園寺さんが物凄く睨んでいる。最初に刀を突きつけられた時ぐらいの鋭い目付きだ。

「陛下、もうよろしいのでは?」

「いやいやいや、早すぎるだろ。何が嫌なの?」

西園寺さんが目を逸らし口篭る。言い難いことなのだろうかと思ったが目線を少し下げればなんとなく分かった。

「西園寺さん。女はそれだけじゃないよ。」

西園寺さんは顔を真っ赤にしてこちらを向き刀に手をかけた。

「次変な事言ったら首はねますよ!どうせ胸見たんでしょ、コンプレックスなんですよ!」

「ごめん!だから刀を抜かないで!」

命乞い以外に何をしろというのだ。怒りのこみ上げ方が尋常じゃない西園寺さんを尻目に、侍従長はそっぽを向きほかのメイドは笑いを堪えている。

「おいそこのホルスタイン、話はそれだけか。」

「いいえ、まだございます。我々の部屋に関してです。そこのまな板がそれまで侍従長室だった部屋を奪われたので部屋を帰る必要があり、その相談にも参ったのです。」

「あ゛?今なんつった。まな板ァ?」

「はい、的確な例えを言ったまでです。」

「上等よ、表出ろ。首はねてやるわ。」

なんとも言えない空気が私を包み込む。

「ちょっと待て。西園寺さんも川島さんも落ち着いて。」

私の自制を諸共せず睨み合いが続く。

「川島さん、部屋だよね!5階の見取図って持ってる?」

なるべく話を逸らすしかあるまい。

「はい、こちらに。」

見取図を広げ終わるとまた睨み合いが続く。

5階には王が寝る部屋と元侍従長室、メイド室と空き部屋がふたつある。

「メイド室の横にある部屋でいいんじゃない?」

「分かりました、許可なく使用出来ませんので確認を取らさせていただきました。」

「話はこれでいい?」

「はい、失礼致しました。」

「・・・」

バタンと出て行く時まで睨み合っていた。そしてまた2人だけに戻る。

「西園寺さんちょっt」

話を遮られた。

「西園寺さんをやめてください。」

「え?」

「これからは妙連とお呼びください。」

「あ、うん。」

対抗意識を燃やしているとしか思えないこの対応。

「妙連。少しいいかな?」

「はい、以下がなさいましたか?」

「仲良くね。」

「遠慮しておきます。」

私の部下が命令を聞かないんですけれどどうすればいいのでしょうか…

「話を戻してこれからの政策に関してあの糞ホルスタインが邪魔をして言えなかったのですが、私から1つ提案がございます。」

「糞ホルスタインて…それでなに?」

「はい、議会と内閣の設置です。これまでは裁判所のみ作られていたのですがこれからは行政の効率化のための内閣や国民からの意見を聞く議会を作りたいと思っております。いかがでしょうか?」

元いた世界にもこの仕組みは確かにあったがすっかり忘れていた。

「そうだね、設置しよう。どこに建てようか…」

「採用いただきありがとうございます。設置は建設省と打ち合わせていきます。」

そんなこんなで侍従長と西園寺さん…じゃなくて妙連との関係と奴隷解放以外は順調に進みそうだ。

お読みいただきありがとうございました。

今回からの新キャラ川島美結が登場しました。侍従長いわゆるメイド長です。巨乳キャラの川島と貧乳キャラの西園寺は一体どうなるのか…

奴隷制ってどうやって解放するんでしょうか、私にも分からん。

という訳で次回もよろしくお願いします。

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