第7話 懐かしき日々
母は言う「行ってきます」
息子は言う「いってらっしゃい」
息子はいつも通り朝にテレビを見て、朝食を取り支度をして学校へと向かう
学校に着いて友人と何気ない会話をし時間が過ぎていく
そして授業中、担任が入ってきて息子を呼ぶ「○○君!病院から連絡ありました」と言われ
息子は帰る支度をして直で病院へ行った
危篤だと言われたが、数時間後
一命を取り留めた姉
また何かやらかして事故にでも合ったのかと投げやりな息子
母は仕事をほっぽり出して病院へ来る
母は泣きながら、よかったね~、よかったね~、と言っていた
ふと息子は思った、今自分が置かれている状況
どうして【母】【姉】という【ワード】が出てきて、疑問に思った
これは現実では無いんじゃないのか
【母】にいつも叱られる日々、【姉】はいつも何かをやらかしては【息子】や【母】に連絡が届き
警察沙汰となる日常
【息子】という立場となっている自分は今、どういう状況に置かれているのか
【母】と【姉】そして【息子】となっている自分の名前が出てこない。
母と姉の名前を知っているはずなのに、口に出せない
遠ざかる日常、僕は手を伸ばして掴もうとした時、目が覚めた
そこには、僕の手を握るユフィの姿があった
ユフィによると僕は、うなされていたと。
やがて僕の腕は上を向き何かを掴もうとしていたので、ユフィが掴んだと話していた
「やっと起きましたね」とユフィが言った
何か懐かしいような、そんな夢を僕は見た
ユフィ「いつか、その日常が訪れますように」と願ってくれた
その反面、どこか寂しそうに僕は思えたのだった