第5話 闇より出てし者
遂に来た、対闇の装備完成の日
ルクスが使う魔法を取り込んだ神力武具
ルクスにはこれが作用された軽装備を身につけてもらい、騎士隊にはフルメイルと盾や剣など
姫巫女であるユフィやルクス、騎士隊の人々は
いまだ闇より出てし者が何なのかは知らないのだが
試作として装備を作っていたのだ
そして監視塔の鐘が鳴り響く
想定外の事態へと発展する
人々は魔物と予想していたのが、影に近い何か
神力武具を使って退治を試みるも、思うような結果を出せずすり抜けるばかり
ルクスが放つ神力は通り、撃退は成功する
やはり魔法や神聖術でなきゃ撃退は難しいようだ
結局、魔法職隊を率いてそれを退治していく
ルクスが放つ神聖術も有限で、長く使えば疲労は溜まり、体力も消耗する
交互に撃退し、なんとか全て倒すことに成功した
しかし、騎士隊は役に立たず
魔法職隊とルクスが激労で帰還するはめになった
スクロールの生産も考えたのだが、スクロールもまた魔法職隊やルクスの手助けが必要で
一つ生産する毎に数分かかるとされている
しかも、スクロールは一度使えば効力を失い白紙となる
しかし何故、セルウィディアの南から闇より出てし者が現れたのかは謎のままである
現状、南には異界門と大きく広がる海のみ
まさか、異界門から来るのではないか?とラルギスが予想していた
そこに訪れていたバルバが否定していた
今回の騒動で、同盟国であるユンナクィアの使者としてバルバがセルウィディアに訪れていた
バルバもまた長き生命により生きている中で彼は何度か見た事があり
それらは異界門から来る者ではないと確信していた
何故なら、異界門から来る者でバルバが見た者は、闇より出てし者ではなく
先代の神子だったからだそうだ。神聖な人が通る門に、闇より出てし者は通らないと確信していた