表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/19

第17話

『お願い…』『…起きて下さい』『お願いします…起きて、ルクス!』


ルクスは、ゆっくりと意識を取り戻した。

"よかった"と女性がルクスへ抱きつく。"痛い"と発言しそうになった。

しかし、傷は癒えていた。傷痕は残ったまま。

ここは何処なのか、何日経過したのか、どうなったのかルクスは聞いた。


シーリア「落ち着いて下さい、一旦は影との戦争は落ち着きました。ここは野営地で騎士達は皆休息を取っています」

ユフィ「けれど、ルクス様の力が弱まってセルウィディアは荒れてしまわれました」


シーリア達の説明では影の竜の攻撃により倒れ、一度ウォルトへ運ばれ治療を受け

倒れていながらもルクスの周りにオーラのような物が出ている事に気づき

野営地へと運び治療を再開、その結果

オーラがある事で野営地は攻撃を受けず、騎士達は野営地で休みながらも戦に出た騎士と交代で治療を受けては影の討伐に乗り出していたと。


野営地の場所はセルウィディアの真西にある壁画がある遺跡付近。

遺跡にも加護が施されており、そこに影は近づいてこないとのこと。

日数はルクスが倒れてから9日くらい経過しているらしく、武器や防具も傷だらけ。

ルクスが倒れて以来、影の竜は近づいて来なく

ただ、影を討伐するのみ集中していたとのことだ。


ルクスは考えていた。今まで見ていたのは、夢?それとも現実か?

はっきりと内容を覚えている。そして、あの砂漠の場所はセルウィディアの南に位置する場所。

あの時、近づいてきたのはセルウィディアの騎士だろう。

なら、やはり。僕は…。


その時、周りの者が反応しだしルクスの方へと向く。

ルクスがその事に気づき、どうした?と告げると。

ユフィ「ルクス様のオーラが大きくなっています。一体どうして、そんなに大きく」

ルクスは確信した、あれは僕の記憶で取り戻した事で、気兼ね無く力を行使できるようになったのかと。記憶と天秤に掛けていた頃では力を発揮できていなかったのか。


ルクスは起き上がり、愛用の魔法剣を持ち、普段着こなしているローブへと着替える。


そして説明している暇は無いと言い出し、ルクスもまた影の討伐に向かう。

力まず影の討伐していくルクス。ラルギスは一体何がどうなったと頭を抱えていた。


そして、ルクスがいくつもの影を討伐した時、再び影の竜が姿を現した。

今度はルクスは力を振るった。アナトゥ・ルクルスによって授かったあの力を。


一瞬にして影の竜を討伐し、ルクスは剣を空へと掲げ唱えた。

その時、広範囲に光が広がり、全域に広がっていた影を全て討伐、浄化した。


ルクスはふらつきながらも、ユフィの元へと戻っていった。


あれから数日が経ち、各国は復興に乗り出していた。

ラルギス「ルクス、昨晩はユフィとなんか激しい事していたが…」

この発言にルクスとユフィは赤面し、宴をもようしていた人々は笑っていた。

あのあとも小さな影は見つかるが、騎士達でなんとか討伐できる所まで持っていったという報告がある中で、ルクスは思ったのだった。

ルクス「(これで、ようやく)」


再び数日が経過した頃、ルクスは式典で各国の代表がいる席で話があると言い出した。

それは、別れの日が来たと。

壁画や他の伝承の解読が進み、選定された神子が世界を救いし時、帰還の門は開かれると出たのだ。

式典の日には同時にルクスとユフィの結婚成立も含めていた。

そしてルクスは言った

ルクス「メルサ、ウォルキスという名をご存知だろうか」

メルサとグランは同時に驚いていた。

少し前にメルサはグランに姉が居て、それがウォルキスだと話していたのだ。

メルサは察して、普段持ち歩いている小さな壺を取り出し、ルクスへと渡した。

メルサ「これは骨壷だ、トウヤが…入っている。しかし全部はやらんぞ、一部の遺骨はユンナクィアの墓に入れておる。持ち帰れるか分からんが、取り敢えず持っていけ」

式典はセルウィディアの南、異界門付近で行っている。

各国の騎士や姫巫女も式典に訪れた所でルクスはまとめて挨拶を行った。

そして、お別れの挨拶も。もうすぐ異界門が開く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ