三十一 つかの間の休息
プシュッ
そんな音を立てて、ジーンは缶コーヒーを開けた。
「よく親父はブラックホールの問題を俺たちに与えたな。てっきり別の問題が来るかと思っていたが……」
プシュッ
こちらでも音がする。グレイスだった。
「考えられる難問で学生が対処できる問題で実際に遭遇する確率があるのがブラックホールだったんじゃないかしら? 他の学生向けに作られた問題だったわけね。私達はラッキーだったけど」
「フレッドとウォンもよく対処できたな。ブラックホールは経験してないだろ?」
そう二人に話を振る。
「グレイスやジーンから話は聞いていたから、もしかしたらの場合として検討はしていたんだよ。ウォンも同じだろ?」
フレッドが言う。
「その通り。考えていてよかったよ。おかげで対処できた」
ウォンがうんうん言っている。
「おれ、出番無かった」
とはカイルの言葉だ。
「出番なしがいい状態ってことだろ? お前さんには後で別の試験があるらしいから頑張ってくれや」
「……了解」
それぞれ、ぐびっとコーヒーを飲んで感想を言い合っていた。
そこへライトニング・ブルーの面々がやってきた。
「何だよあの問題。ブラックホールの出現なんて、そう頻度は高くないだろ? そこへあの問題か?」
ケンの台詞に、グレイスが一言でばっさり。
「その頻度の高くない現象に私もロバートも遭遇しているんだけど」
「しかし」
「終わった問題に文句言う必要ないだろ? そっちもクリアしたんだろ?」
「まあね」
「じゃあ、いいじゃないか。次の学科試験に集中しようぜ」
「まあ、その通りだな」
彼らは学科試験の海に進んでゆく。
明日はどっちだ?




