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二十 終わり良ければ総て良し

 第二十チェックポイントを最終ポイントとし、プランキッシュ・ゲリラの面々はゴールポイントへとたどり着いた。

「全員で一緒にゴールしましょ!」

 グレイスのこの言葉に全員が頷き、横一列に並ぶ。

「せーのっ!」

 ジャンプしてゴールラインをまたぎ、全員一緒にゴールした。

「何ガキくさいことをしている?」

 そういう教官に

「今じゃなきゃできないことでしょうから」

 と笑って答えたプランキッシュ・ゲリラだった。


 さて、最終結果――

 プランキッシュ・ゲリラは、第十八チェックポイントで大幅なタイムロスをしたおかげで一着フィニッシュは出来なかった。

 しかし、提出問題で全問正解の手ごたえはあった。

 果たしてどうなのか。

 その結果が今発表される。

「一位、全問正解、プランキッシュ・ゲリラ」

「よっしゃー!!」

 全員がハイタッチを決める。

「二位、十九問正解、グレートマウンテン」

 なんと、一回生のチームが二位を占めた。

「三位、十九問正解、ライトニング・ブルー」

 ライトニング・ブルーは三位。到着時間が二位のグレートマウンテンよりも遅かったため、この順位となった。

 他のチームも順位を読み上げられる。

 わいわいがやがやとにぎやかになってくる。

 全チームの順位が確定し、お祭り騒ぎとなった。

「おい、第六チェックポイントの解答何だった? 俺達あの問題だけはどうしても解けなかったんだよな」

 ライトニング・ブルーのメンバーが言ってきた。

「ひさかたの 光のどけき 春の日に しづごころなく 花の散るらむ」

「へ?」

「百人一首よ。上の句と下の句があって、今回の解答は下の句の『しづごころなく 花の散るらむ』よ」

 へえーっと感心しているメンバー達。

「どこで覚えたんだ、そんなもの。授業じゃやってないだろ」

「ジュニアハイスクール。国語の時間にやった」

「完全に専門外だよな」

「まぁ、教養の範囲内ってことなんでしょう」

 グレイスが静かに言った。

「それよりも、お前ら、よくiPS細胞の正式名称思い出せたな」

 フレッドが言った。

「それはそっちのおかげさ」

 そういうライトニング・ブルーのロバートに、「は?」という顔をしたプランキッシュ・ゲリラの面々。

「解答にカイルを使ったろ? それで医療用語だって検討つけて、思い出せたってわけ」

「……別のメンバーに解答させるべきだったか……」

「まあまあ、終わったことだし」

 今日は、この後、夕食時に打ち上げパーティがある。

 もちろん、アルコール抜きだ。

「今日はお祭り、楽しもうぜ」

 終わり良ければ総て良し!

 わいわいがやがや言いながら、寮に戻っていくメンバーだった。




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