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ごまちゃんクエスト!  作者: コグマ
第5章 旧魔王城編
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87! ジェドの謎1

前方のジェドは退いた。

「ゲホッ…」

「コト君…」

コトの息が荒くなってきた。旧魔王城のでのダメージがまだ残っている。

「たった二発で終わりか。コト。」

ジェドは嘲りの顔でコトを軽蔑した。

(もう限界なんだ…私達は連戦に対して、ジェドはウォームアップも済んでいる。明らかに不利…ジェドが私達を狙って来た感じね。)

「貴様。コトを離せ。暫く離れるだけでいい。そうすれば、命ぐらいは残してやろう…。」

「やるわけないわ!」

ごまちゃんはジェドから離れた。

「そうか…だったら死しかないな。」

「…。」

ごまちゃんは逃げた。首飾りを握りしめながら。コトを抱きながら。

「逃がすか。」

ジェドも追ってきた。彼女の服を掴もうとしたその時だった。彼女の足が光りだした。

「…ブライティング…」

「くそガァ!!」

ごまちゃんは消えてしまった。光の跡は残っていなかった。

「ドブネズミの様に無様なものだ…しかし、この魔王ジェドの存在を馬鹿にしたとは…一瞬で殺せなかったとはいえ、それはより残虐な死を迎えること同然なのだよ。」

ジェドは心の底から憤り、叫んだ。

「貴様らに未来はねぇ!!」

ジェドも移動を始めた。


ごまちゃんは一旦足を止めた。彼女は剣を引き、背後を向いた。

「…。」

彼女の剣が光を帯びた。そして、腕、脚にも微かに光が帯びた。

「…かかって来なさい。」

そう言ってから数秒か経つとジェドが追ってきた。

「……なっ!?」

「はぁぁ!!」

ごまちゃんはジェドへと向かって走った。コトの様に速くはできないが、速く走った。そして、ジェドに剣を当てた。

「喰らえ!」

彼の上半身と下半身を真っ二つに、それだけではなく消滅もさせた。強力な一閃だった。

「なァァァァァァァッ!!しま………」

ジェドの身体はもう微塵も残らなかった。暫く沈黙が続いた。炎はまだこの夜を照らしている。

「…コト君…!?」

更に背後を見ればコトがジェドと闘っていた。

「コト君!!」

ごまちゃんがコトを退けてジェドの額を貫いた。

「ハァハァ…」

彼女はもう息切れしていた。

「…また来る!!」

彼女らは周りを見た。その後に上方を見上げた。すると、幾人ものジェドが居た。

「フン。馬鹿が。」

彼女らは顔を青ざめた。

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