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ごまちゃんクエスト!  作者: コグマ
第2章 オーク編
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5! 新たなる街と戦士と豚

ここは、柊の街。名前は無い。外部からはヒイラギ町と呼ばれている。そこでは今、町民の休日の真っ最中であった。

そんな中、ゆっくり歩いて街にやって来た2人が今ベンチに座るところだった。

「本当に大丈夫なの、ごまちゃん?」

「あはは、ふぅ…」


あの大型蠍との戦闘で毒にやられたごまちゃんだったが、数時間経ったらけろっと治ってしまった。ここまで回復力が高いとはなぁ…でも、まだ完璧には治っていないから、今日は安静かな。


そして、コトはこれからどうするかをごまちゃんに尋ねた。

「ううぅ…まだ気持ち悪い…」

さっきよりは状態は良くなってきたが、これじゃあ何にもならない。いずれ誰かに連れ去られるだろう。…また背負ってやるか。

そう思い、コトはごまちゃんを背負った。すると、目の前に重騎士の姿が見えた。面を取り、近くの子豚に話しかけている様子が見られる。コトは、少し怪しんで彼らを見つめた。

「ん、誰だ。君は…そんな嫌な顔して俺を見て…怖いか、それとも彼女を奪われたくないのか?」

最後の言葉に少しイラっときた。

「ほう、その子寝顔が可愛いな。」

一体何だよコイツ!?いきなりこっちに来て!

「君も結構可愛いよ。色は全体的に黒と白が殆どだけど、それが逆に色白の良さを引き立たせる!可愛い嬢ちゃん、僕の宿屋に来ないか?その子と一緒に。」

オスだよ!!自分で言ってきて忘れたのか!と言いたげなコトだが敢えてそう言わずに従った。

( 確かに危険だ。こんな奴と一緒にいるなんて。絶対何かあるに違いない!でも、休む所を考えると、外だとここじゃあダメって言われるし、圏外だとまた何かに狙われるし…宿屋はあと真正面のしかないし、仕方ないか…)

そしてコト達はその真正面の宿屋で泊まることになった。


中を見れば少々人がいる程度だった。評判もまぁ、中の上ぐらいらしい。

「あっ、そうそう。君と別の部屋で良い?」

その瞬間、重騎士の御付きの豚が、

「君!?はぁ〜〜〜なんたる侮辱!王を前に『君』と呼ぶなど…」

「ダルダル!!黙れ!」

重騎士が豚を黙らせた。

「そう言えば、あなたの名前を聞いていませんでしたね。私の名はコトです。後ろの女性は駒玖 裡沙。ごまちゃんと呼んでやってください。」

「ほぉう、コトと、ゴマクリサ?始めて聞いたぞ。そんな名前。」

「王よ、多分遠くの一族の名だと思います。」

「そうか…まぁ私とは別の部屋にしておこう。それと私の名はクリスタ、ランタン王国の王だ。よろし…」

王、クリスタがコトに手を差し伸べようとしたその時、豚のダルダルはそれを止めた。

「クリスタ王!この様な民に手を差し伸べて、ど…」

「臆病になっているのか!?邪魔をするな!」

クリスタ王は許さなかった。


「それではまた会おう。嬢ちゃん。」

( だからオスだって! )

ごまちゃんは少し目を開けていた。

「大丈夫かい?」

「ぐぅぅ…」

大丈夫じゃないな。王の権力を利用して寝床を見つけただけでも良かったかもな…

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