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ごまちゃんクエスト!  作者: コグマ
第3章 グラン編
19/90

18! 闘技場の戦士達

光輝く方向に、ごまちゃん達は走っていった。今は一体誰が戦っているのか、どのような戦士達が立ちはだかるのか、早めに見たかったのだ。


暗闇から出てきたら、観客の声は一斉に大きくなった。舞台を見てみると、どうやら勝負が決まったようだ。勝者を見てみると、小柄なランサーだった。盾は持っておらず、軽装な装備をしている…と思う。

とりあえず席に座ろうとするが、椅子が無かった。

「あれ、椅子は?」

ごまちゃんが言うと、コトが言った。

「下に何か敷いて観戦するタイプだよ。」

確かに、辺りをを見回してみると敷物の上で観戦する人が殆どだった。地面は砂で固められている。遠くを見れば椅子のある方の観客席も見つけたが。

「コト君、敷物持ってる?」

「…ごまちゃんは?」

二人は顔を見合わせた。するとごまちゃんは誰かを探し、その人に指を指した。

「あの人から借りてもらう?」

ごまちゃんが指を指した方向には、青いマント、銀の装甲、そして勇ましい剣を持っている男だった。コトは目を疑った。そんな筈は無いと思った。いつの間にかごまちゃんはその人と何故か交渉していた。コトは急いでごまちゃんの所まで走った。

「ごまちゃん!待って!」

「ん?」

「あっ、君と一緒だったんだ…良かったらここで観戦しないか?」

「は…はい…」

コトは断れず、黙ってしまった。ごまちゃんは元気に隣に座った。その隣にコトが座った。

「丁度始まった所だ…」

「何かとても地味…」

ごまちゃんは酷評したが、その瞬間、戦士達は驚異的な剣術を用いて観客達を一掃賑わせた。ごまちゃんもあまりの凄さに呆然としていた。

「あのレベルがここにはぞろぞろと居るからな…ごまちゃんにはちょっと、不向きかな?」

ごまちゃんは溜息を吐いた。


同刻、デミ隊長は機嫌を直していた。

「これ程とはな…これで最後なのか?」

「そーみたいですねー。」

「クレタ…殴るぞ。」

「すいませんでしたー。」

「…私は大浴場に行くわ。ちゃんと観ておいて。」

「了解致しましたー。」

デミ隊長は席を離れ、このバルコニーを去った。


親衛隊入隊実戦型試験は、庶民的にも有名である。しかし、今回の試合は中でも多くの観客を楽しませた試合だった。

「これは凄過ぎだろ!」

ごまちゃんの隣の謎の男は驚きを隠せなかった。試合が終わっても観客のざわめきは止まらなかった。

「いやぁ…凄い試合だったなぁ。」

「そうですね。」

コトは普通に言い切った。

「今日の試合はこれで終わりらしいようだな。」

「えぇ…今日は一試合しか見れなかった…」

ごまちゃんは悲しげに落ち込んだ。

「まぁ、明日見に来れば良いさ。君の彼氏…え〜と誰だっけ?」

「コトです。」

「そうそう、コト君が頑張ってくれるんだから。」

コトは怪しんだ。再び謎の男を見た。

「ね。魔王コト君。」

「…!?じゃあやっぱり貴様が…!」

「そうだよ。魔王コト。俺が君の父を倒した勇者、キットだ。」

コトは彼を睨んだ。

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