表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ごまちゃんクエスト!  作者: コグマ
第2章 オーク編
15/90

14! 出立

「…ご…ちゃ…き…」

何かが聞こえる。気になったので、眼を開けてるみる。

「…ごまちゃん、起きて。」

「コト君…?何?」

「ダルダルさんが、クリスタ王の拠点まで案内するって。出発時間は、大体夕暮れらしいよ。準備しておいてね。」

「あぁうん。分かった。」

「全く!あなた達カップルでしょ!キスでも押し倒しでもやってればびっ!」

呑気に言ったダルダルの額が、顔を赤らめたコトの平手打ちが直撃した。

「余計なお世話だ!行くよ…」


ごまちゃん達はダルダルを連れてクリスタ王がいる場所まで移動した。柊の街を去り彼女らの目的、魔神の討伐を試みる予定のごまちゃんだった。

「いきなり新しい方の魔王城に行くつもりでもさ、新しい方の魔王城までは結構遠いよ。段階を踏んでいくように、他の町を探索しようか。仲間も集まるかも知れないし。」

結局、ごまちゃんはコトの言う通りにするようにした。クリスタ王がごまちゃんを見つけ、近づいて来た。

「ごまちゃん、元気か?…コト君。」

「…そんなに嫌ですか?」

コトが嫌な目でクリスタ王を見つめた。クリスタ王は応えた。

「そんな事は全然無い。憎いのはあのジェドの奴だ。彼の所為で君がこんな目になるんだからな。」

その時のクリスタ王は優しい顔をしていた。

「準備は完了しました!もうそろそろで出発します!クリスタ王、どうぞお乗りください。」

「ごまちゃん達、付いて来い。」

この街の匠達が準備してくれたらしい。ごまちゃん達はダルダルを忘れずに持って行ったが、この時点でダルダルはもう目覚めていた。


「間も無く出発です!」

そう言い、少ししてから馬車は動き始めた。

「クリスタさんの拠点って、どういう所ですか?」

ごまちゃんはクリスタ王に聞いた。

「5つの内の一つだ。その一つは、親衛隊を持たせている。地名は『グラン』、俺の国の首都だ。そう遠くも無いし、大きさも他の拠点と比べて4番目ぐらい、親衛隊があるから軍事が盛んだ。ここから大体一晩かけて着く。他の4つについても聞いてみるか?」

ごまちゃんは頷いた。しかし、コトは外を眺めていた。

「それよりどうした、コト君。」

「何か、軍勢が柊の街の方に向かって…!」

コトは気づいて大声を出した。

「オークの奴等だ!そいつらがまた!」

「なっ…懲りない奴め…」

クリスタ王は驚いた。

「オークが現れました!」

馬車の目の前にもなんと逸れたオークが7匹いた。

「ごまちゃんはそっちに任せます!俺はあっちを倒しに行きます!先に行っててください!」

そう言いコトは柊の街に向かうオーク達を追った。

オークの巣はそう遠くもない。直ぐに追いつくかもしれない。そう思い、クリスタ王は攻撃に移った。オークが運送者を殴ろうとした瞬間、クリスタ王は鎧の硬さを活かし、突進した。そして、両手剣を出し、構えた。一匹のオークがクリスタ王に近づいた瞬間、まずそのオークから斬られ、次々と他のオークを斬っていった。7匹のオークはクリスタ王に斬られた。

オークを倒したクリスタ王はコトの行った方向に顔を向けた。

「コト君…頼んだぞ。」

馬車は再び動き始めた。

「コト君…」

ごまちゃんはそう言い、無事を願った。


コトはオークの軍勢を壊滅したところだった。そしてコトは遠くのオークの巣を見た。

( 巣なんかに入りたくなかったけど、俺がやらないと柊の街をまたオークが… )

そう思い、とうとうコトはオークの巣へ向かってしまった。


「クリスタさん…さっきの話の続きを…」

「そうだな。もう4つについても話そうか。グランの次の目的地は『パルタン』だ。そこでは四大派閥が論争を続けている。また、その派閥が地方の統治を代わりにやってくれている。『イヅナ派』、『シャル派』、『エアル派』、『レア派』の4つだ。ここについてはまた後かな。」

「何それ気になる!今話して!」

「コト君には後で話しておくからね。

これらの派閥の名はリーダーの名前から取られている。同時に彼らは四大美人の女性でもある!全員処女だがな。

まずは、イヅナから説明しよう。容姿は二重で赤髪、遠い地方の服を着ている。強気で仕事の予定も大雑把だが、それでも終わらせる事ができる凄い奴だ。

次はシャルについてだ。容姿は目の大きい少女で、イヅナより少し小さく、茶髪だ。性格は穏やかな子だ。場を和ませられる人といえば彼女しかあり得ないぐらいだ。四大派閥の中では最弱の政治力だがな。

次はエアルについてだ。容姿は彼女らよりも背が高く、もうそろそろで私を越すぐらいの銀髪のロングヘアだよ。どちらかと言うとかっこいい顔つきをしていたな。ただ、四大派閥の中で唯一の合理主義者だ。冷静沈着な態度で、統率力も抜群な人だよ。

最後にレアについてだ。金髪の…チビだ。目が大きいし、小顔だ。彼女は民衆に最も近い存在だ。民衆の30パーセントに支持されている。圧倒的人気があるのは彼女だな。恋愛的な意味ではないけど…」

ごまちゃんは黙って聞いていたが、気になった事があった。

「…あの、コト君が来ていないですよね。」

「もうそろそろ来ても良いはずだがな…」

ごまちゃんはぞっとした。

( まさか…囚われたのかしら!? )

ごまちゃんは直ぐにオークの巣を捜しに行こうとしたが、ダルダルが止めた。

「やめろ!あいつは一人で行ったんだ!」

「止めて!馬車を止めて!」

「どうした?」

「コト君の所に行く!」

そう言い、ごまちゃんは行ってしまった。

「ここで待つぞ。水もある。2人が途中下車してしまった。至急待機だ!」

クリスタ王は命令を下した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ