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ごまちゃんクエスト!  作者: コグマ
第2章 オーク編
10/90

9! 新手

街は騒がしくなった。1日分の休日は終わり、大店の武器屋が開いていた。そこに、多くの客に紛れてごまちゃん達が来た。

「私、短剣はもう持っているわ。」

「それは分かっているよ。でも、その短剣を見てみれば、結構壊れやすそうだからね。」

そう言いコトは、ごまちゃんの短剣を引き抜いた。

「ほらね。もう限界に近いよ。」

その短剣は錆びてしまっている上に、折れかけていた。そんな事はごまちゃんは知らなかった。

「武器は連続して同じ物を使ったらいずれ切れ味が悪くなって、自分の方に余計なダメージを負う事になるんだ。その武器を使い続ける為に砥石とかも売られているけど、闘いの最中に砥石なんて普通はあり得ないよ。ゲームなら有りだけど。」

「だったらどうすればいいの?」

「長持ちする物を買おうか。」

コトはごまちゃんを連れて中に入った。


ある武器は、洒落た物やシンプルな物があった。剣はアイドル的存在だったのか、店の中の大半を占めていた。その中から、コトは直ぐに選んだ。少し短めの剣だった。

「これは一般の細剣よりも突きが強い方だよ。軽い上に切れ味も良いし、長続きするよ。」

「…ところでさぁ、コト君金持っているの?」

「うん、あるよ。」

「えっ、どうやって稼いだの?」

「稼いではいないよ。ただダルダルさん達から貰っただけ。『あなた方には少し生きてもらわないと王が狂うかもしれないので、少し金を出しておきます。』ってね。」

ごまちゃんに剣を持たせた。ごまちゃんは少しビビった。


同刻、074室。

「深夜に到着して侵攻とは、やはりオークはオークですね。」

「オークにとって民衆を支配するスタートだ。彼らは

自身が弱い事を自覚しなければ永遠に支配などできないだろう。魔族だって陰での努力があってここまで来たのだからな。まず奇襲を図って場所を確保するつもりだろう。」

「それならば王も同じですね。昔に荒れた地から生まれ、民を集め、戦法もまず奇襲からでした。それから広大な土地を持つ王になったのですからね。長い付き合いですからよく分かります。」

「この土地も私の領だからな…守らねば!」


その頃、ごまちゃん達はベンチで座っていた。

「コト君…あっ、新しい剣とか…ありがとね。」

「えっ、あぁうん…」

コトは寝付いてしまった。夕暮れになる所だ。ごまちゃんはその様子を静かに見ていた。

「寝顔がやっぱり可愛い…」

とコトの頬に手を当てた。

「やっぱりこの人、嘘ついているのかな、魔王の子息だなんて…元から強い人かも。連れて帰りたいよ…」

ごまちゃんも寝てしまった。


同刻の武器屋に、白髪の紅の目を持つ男と、目を閉じている大柄な男がやって来た。白髪の男は苛立っている。

「チッ、ここにもいねぇか。」

「んじゃあ探すの諦めます?」

「何を言っているんだ!さっさとコトをぶっ殺して、魔王の座を奪ってやる!その為に貴様の封印を解いてやったのだからな。魔神とは言えども、この俺に感謝するんだな。貴様も探すんだな。」

「はいはい。」

そして二人は二手に散った。

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