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J/53  作者: 池金啓太
二話「任務と村とスペードのクイーン」

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エルフ

明朝、四月も後半に差し掛かり、未だ寒さが残る朝の六時五十分、静希は校門前についていた


校門付近にはすでに大勢の生徒がいた、班同士で固まり、すでに各自任務のことを話し合っている


「静希君、おはよう」


「明利、おはよう」


一番最初に合流したのは明利だった、こういう場では明利は一番早く来る


だとしてもこの人ごみの中でよく静希を見つけられたものだ


「雪さんは?」


「あぁ、携帯鳴らしたけど、あれじゃ遅刻だろ」


「陽太君は・・・」


「たぶんそろそろ・・・あ、噂をすれば」


「おーす、お前ら早いな」


この三人に関しては問題ないようだった、すると後ろから全力で走ってくる人影が見える


「しぃぃぃぃぃぃずぅぅぅぅぅぅぅう!」


遅刻確定だと思われた深山雪奈だ、どうやら走ってきたらしい


ひときわ大きな荷物と細長いカバンを持って静希に急接近してくるや否や胸ぐらをつかんで思い切り振りまわす


「なぜ起こさなかった!しかも一緒に行くならまだしもおいていくとはどういうことだ!私のことが嫌いなのか!?そうならそうと言え!一つずつ直していくから!」


「落ち着け雪姉、朝からテンション高いな」


「お前が起こさなかったせいで寝癖も直す暇もなかったぞ!どうしてくれるんだこの乙女の純情!」


知らねーよとやる気なさげになすがままにされていると遅れて班長鏡花がやってくる


「おはようみんな、静希はまた先輩に絡まれてるのね、連絡手段の件はどう?ていうか静希荷物少なくない?」


「無線が二つだけ見つかった、それに俺は収納系だぞ、大概のものはしまってあるんだよ」


こういう時に使わなくては何のための能力だかわかったものではない


「おはよう鏡花ちゃん、これはスキンシップ、決して絡みではない、な?静」


「しらねーよ、そういや雪姉のほかにもう一人同伴が来るんだろ?だれ?」


そういえばまったく気にならなかったがと班の全員があたりを見回す


「あぁ、そういえば紹介してなかった、でもなぁ・・・」


雪奈は明利と鏡花を見つめて唸りだす


「まぁ二人ならあいつの許容範囲外でしょ、たぶんあそこら辺に・・・いた」


校門の前で佇む一人の男子生徒


「おい熊田、こっちこっち!」


「おぉ、そこにいたか深山探したぞ」


駆け寄ってくる熊田と呼ばれた青年は一班の前に出てきりりと姿勢を正す


「一応紹介するな、こいつが今回私と一緒にお前達を補佐する熊田だ」


「熊田春臣だ、よろしく頼むぞ一年たち」


自己紹介に対して全員頭を下げてよろしくお願いしますと礼をする


「うむ、なかなか礼儀正しい奴らじゃないか、今回はお前たちの補佐だ、メインはお前たちだからそのところを忘れずに頑張ってくれ」


なかなか好青年のようで安心しているところに雪奈の目が走る


「こいつは変態だからな、女の子は半径三m以内に近づくなよ?」


「なにを!年上好きなだけだ!四十歳から五十歳がストライクゾーンなだけだ、どこが変態だというんだ!」


「もういいしゃべるな、語るに落ちているぞ」


好青年だと少しでも思った自分の浅はかさを悔いた静希だった


「おいそこ一班、あんまりじゃれているなよ」


声をかけてきたのはB組担任の城島だった、相変わらず髪のせいで目元が見えない


「今日のお前らの引率兼審査員は私だ、それなりに厳しくいくからな、あと監査員の先生はお前らに気付かれないようについてきているそうだ、常に監視されているということを忘れるな」


さすがに気が引き締まる思いなのか陽太も鏡花も喉を鳴らした


「はぁ、だいたい何でお前らはこうやかましいんだ、C組の奴らとは大違いだ」


「C組?」


「あぁ、そういえばC組ってエルフのいるクラスじゃなかったっけ?」


「そうだよ、あれを見てみろ、静かなもんだ」


城島の指さす先には仮面をつけた生徒がいる、制服と身体の突起からして恐らく女子だろう


黒く長い髪にスレンダーな身体


最も異様なのはやはり仮面だ、紋様の付けられた仮面は何かの呪いでもかかっているかのような印象を受ける


周りの班員らしき人はその仮面を特に気にしていないようだが、さらにその周囲の生徒は少し居心地悪そうにしていた


エルフと呼ばれる人種、イメージとしては耳の尖っている人を思い浮かべるだろう


それももちろん間違った解釈ではない、エルフは人間が進化した形だと言われている


能力を使うに当たって人間よりもさらに適した形に進化したのがエルフだと言われている


日本語で亜人、身体のどこかが異常発達しており、非常に高い能力値を持つ、まさに人間の進化した姿と言えるだろう


「俺エルフって初めて見たかも、本当に仮面付けてるんだな」


「確かに実際見てみるとすごいもんだな」


この普通の学校とは言い難いこの学園に、さらに普通ではない要素があるとすれば、それは二つ、生徒が能力者であることと、この仮面をつけた生徒であると言わざるを得ないだろう


なぜかは知らない、一般にも知られていないが、エルフの一族は素顔をさらさない


常に仮面で素顔を隠し続けているらしい


今日は予定の都合上この時間に投稿


お楽しみいただければ幸いです

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