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パート1:沙羅のメッセージ

London Sisters of Rock Festival (LSORF)


東京、薄暗いスタジオの朝東京の雑司が谷にある小さなスタジオは、朝の静けさに包まれていた。

窓から差し込む薄い光が、埃の舞う空気を金色に染める。

NectarVowの6人アオイ、カノン、ヒナ、ユイ、リン、ミヅキは、いつものように円形に座り、コーヒーの香りとギターの弦の残響に囲まれていた。

沙羅、25歳のマネージャーは、深紅のジャケットを羽織りスタジオの中央に立っていた。

彼女の瞳は、母親のような優しさと、戦士のような熱意で輝いている。手に持ったタブレットには、半年後の運命を決めるイベントの詳細が映し出されている。

彼女は深呼吸し、微笑みを浮かべた。

「みんな、ちょっと手を止めて聞いて。ついに来たよ。London Sisters of Rock Festival、LSORFの話。」

アオイがマイクを置き、カノンがギターの弦を抑え、ヒナが桜ステッカーのギターを膝に置いた。ユイの指がキーボードから離れ、リンのドラムスティックが静まり、ミヅキがベースをそっと立てかけた。

6人の視線が沙羅に集まる。

スタジオに緊張と期待の空気が漂う。

沙羅の声、フェスの魂沙羅はタブレットを手に、ゆっくりと話し始めた。

彼女の声は、まるで物語を紡ぐ吟遊詩人のように、メンバーの心に響く。

「半年後、2026年3月、ロンドンのフィンズベリー・パークで、ガールズロックの歴史が変わるフェスが開かれる。LSORF『Echoes of Sisters: Shadows to Spotlight』。

世界中から120組以上のガールズバンドが集まって、3日間、魂をぶつけ合うの。

150万人の観客がロンドンに集まり、YouTube LiveやTwitchで4000万人が見る。

入場料は3日で£160、1日なら£65。規模はね、

まるでオリンピックよ。」

ヒナが目を丸くして呟く。

「150万人…? ヒナ、想像できないよ…。」

アオイがヒナの肩を軽く叩き、

「ヒナ、大丈夫。私たち、一緒に乗り越えるから」

と微笑む。

沙羅は頷き、話を続ける。

「このフェスは、ガールズロックの過去、現在、未来を讃えるの。テーマは3日間でね。

Day 1: Rootsは、ガールズロックのレジェンドたち。Pink Sapphire、Paramore、Halestorm、The Runawaysが歴史を刻む。

フィンズベリー・パークのメインステージが、木目調の背景にレコードやギターで彩られて、まるで70年代から今までが蘇るのよ。」

カノンが眉を上げ、「Pink Sapphire、 ジャパニーズロックの王道…絶対響き合うね」

と言う。

アオイは頬を赤らめ、

「カノンちゃん、でも私、彼女たちみたいに…」

と呟くが、沙羅が遮る。

「アオイ、自信持って。あなたたちの出番は後で話すけど、まずは聞いて。」

沙羅の声に力がこもる。

「Day 2: Rebellionは、各国の反逆魂が炸裂する日。日本のKicks、アメリカのThe Donnas、英国のNova Twins、そしていま注目のNEMOPHILA。あと、Unnamed Bandもこのフェスでデビューするの。

ミステリアスな雰囲気で、#LSORFDebutがSNSでバズる予定。ステージはグラフィティと鉄骨で、赤と黒の照明が反逆の炎を煽る。」

リンがドラムスティックを軽く叩きながら、

「Unnamed Bandも、このステージの招待を受けたんだな。」

ミヅキが冷静に、「リンのドラムなら、絶対目立てるよ。沙羅ママ、どんな曲やるの?」

と尋ねる。沙羅はタブレットをスクロールし、

「Unnamed Bandの3人も必死にデビューアルバム作ってる。ゴシックでオルタナティブな感じらしい。霧と青白い照明で、めっちゃミステリアスなデビューになるって。」


Day 3: Rise、NectarVowの運命沙羅の瞳が一層輝く。

「そして、Day 3: Rise。ここが私たちの舞台よ、NectarVow。次世代のガールズバンドが未来を切り開く日。Dream Wife、Rolling Quartz、The Beaches、Mell Peckが新星として輝くけど、メインはあなたたち。NectarVow、プロ枠で、フェスの大トリ。」

スタジオが一瞬、静まり返る。ユイが息を呑み、

「大トリ…? 私たちが?」

と呟く。ヒナが手を握り締め、

「ヒナ、緊張してきた…150万人って…」

と目を潤ませる。アオイがヒナの手を握り返し、

「ヒナちゃん、私たちの音楽で、絶対みんなを笑顔にできるよ」と励ます。沙羅は力強く頷く。

「そうよ、NectarVowは『Eternal Wings』のテーマソングで世界を知らしめた。『黒い翼を広げて飛べ』と『桜の残響』で、ゲームファンを含めた4000万人があなたたちを待ってる。玲がプロデュースしたゴスロリ、黒と深紅のフリルドレス、桜のARエフェクト、花火とレーザーで『桜の残響』を創るの。リンのドラムに深紅の翼、ヒナのギターに桜ステッカー、アオイのボーカルで150万人の心を掴む。#NectarVowRiseで、世界をバズらせるのよ!」


カノンがギターを軽く弾き、

「ドラマチックなソロ、任せてよ。玲さんの指導、めっちゃ燃える」

と笑う。ユイがキーボードに触れ、

「『永遠の風』のアルペジオ、私、絶対泣かせるよ」

と静かに宣言。ミヅキがベースを手に、

「ベースで希望の響き、しっかり支える」

と言う。

フェスの魂とNectarVowの使命沙羅はタブレットを置き、メンバー一人ひとりに視線を向ける。

「LSORFは、ガールズロックの歴史そのものよ。2010年代にリッチ・ミックスで始まった小さなイベントが、2023年には100万人を集めた。

今、150万人と4000万人の視聴者が、私たちの音楽を待ってる。

The Runawaysのレガシー、Paramoreの現代性、そしてあなたたちの未来が、姉妹のエコーとして響くの。」

彼女は一呼吸置き、続ける。

「Day 3の大トリは、1時間15分のステージ。

『黒い翼を広げて飛べ』で開幕、『永遠の風』で静寂、『桜の残響』で希望を、そして新曲『誓いの光』。玲の戦略は、魂の解放、個性の強化、世界との共鳴。アオイの情感、カノンのリフ、ヒナのピュアなコード、ユイのエモいアルペジオ、リンとミヅキの爆発的なリズム。それがNectarVowの力。」

ヒナが小さな声で、

「でも、ヒナ、150万人って…怖いよ」

と呟く。奏、事務所社長がそっと近づき、ヒナの肩に手を置く。

「ヒナ、君の音は特別だよ。玲さんも私も、みんな信じてる。」

沙羅が笑顔で続ける。

「ヒナのギター、桜ステッカー輝かせてよ。私がSNSでバズらせるから。#LSORFSisters、#NectarVowRise、絶対トレンド1位にする!」

フェスの意義と未来沙羅は最後に、声を張り上げる。「LSORFは、音楽以上のものよ。

無料のワークショップで、Pink Sapphireがアオイにボーカルを、Halestormがカノンにリフを教えてくれる。

Day 3では、あなたたちが若手にプロへの道を語るの。リサイクルステーション、太陽光発電、車椅子エリア、手話通訳で、誰もが音楽を楽しめる。

半年後、ロンドンでガールズロックの未来を創るのは、NectarVowよ。

『蜜のように甘く、誓いのように深い』――それが私たちの音楽。」

アオイが立ち上がり、メンバーを見渡す。

「みんな、怖くても一緒に飛ぼう。『Eternal Wings』みたいに、黒い翼を広げて。」リンがスティックを掲げ、「リン、ドラムで会場ぶっ壊すよ!」

と叫ぶ。カノン、ヒナ、ユイ、ミヅキも笑顔で頷く。スタジオに新たな決意が響き合う。沙羅はタブレットを抱え、微笑む。

「じゃあ、準備開始。半年後のロンドン、NectarVowが世界を変えるよ。」


挿絵(By みてみん)

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