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パート2:沙羅策略

マナの再会朝のヒナの高校、

校門前は静かな喧騒に包まれていた。

沙羅は堂々と校門に立ち、待ち合わせの相手を待っていた。

黒いスーツが朝日を浴び、元ヤンの気迫と母性的な決意を際立たせる。

彼女の行動はNectarVowのメンバーには内緒だ。 やがて革ジャンにロングスカートの女が現れた。

沙羅の高校時代の不良仲間、マナだ。

「おい、マナ。久しぶりだな。」

沙羅がニヤリと笑うと、

マナも懐かしそうに笑った。

「まさかヤンキーだったお前の妹がこんな進学校にいるとはな。」

沙羅がからかうように言う。

マナは肩をすくめ、

「カナは特別だよ。私とは出来が違う。

昨日、ある程度話はしたから。

もうすぐ授業抜け出してくると思うよ。

てか、あんたも雰囲気変わったね。

口調は変わらないけど。

あの奏って子とはまだ続いてんだな。」

沙羅は少し照れ、

「まあな。奏は…特別だ。」

二人は昔話に花を咲かせた。

「昔はよく悪いことしたよな。」

沙羅が笑顔で言うと、

マナも目を細めた。

「あの頃は無敵だったな、沙羅。」


校門脇のベンチで話す二人。

そこへ、ブレザー姿の少女が走ってきた。

マナの妹、カナ。

ヒナの高校の3年生だ。 沙羅はカナを見てニヤリ。 「よぉ、カナ。

俺のこと、覚えてるか?

最後に会ったのはお前がまだランドセルを背負ってたもんな。」

カナは少し緊張しながら、

「あ、はい。

すごい怖いお姉さんのイメージです。」

笑って懐かしむカナに、沙羅は気さくに切り出した。

「なぁ、カナ。1年の三宅陽菜って知ってるか?」 カナは首を振った。

「昨日、お姉ちゃんにも言ったんですが、

学年が違うから、その子のことは知らないんですよ。」

沙羅は頷き、

「やっぱ、そうだよな。

で、カナ、相談なんだが。」

沙羅の顔が真剣になる。

カナは身構え、

「なんですか?」

沙羅は鋭い瞳で言った。

「ヒナを虐めてるやつを特定して欲しい。」

カナは目を丸くした。

「え、私がですか?

1年生とは校舎が違うからできるかどうか…」

焦るカナに、

沙羅はポケットからチケットを取り出した。


沙羅はニヤリと笑い、

チケットを見せた。

「カナ、お前ってピアノやってんだよな?

だったら白石奏の名前ぐらい知ってるよな?」

カナの目が輝いた。 昨日マナから仕入れた情報を使う。

「白石奏!?

憧れです!

イギリスで成功して、

日本中のピアニストの憧れです!」

顔を赤らめるカナに沙羅はチケットを掲げた。

「俺はその白石奏のマネージャー。

そしてこれは、次の奏のリサイタルの最前列のチケット。

どう?やる気になった?」

マナが笑いながら付け加えた。

「恋人でもある。」

カナは即答。

「やります!やらせてください!」

沙羅はさらにチケットを5枚取り出し、

「そいつらにこれを渡せ。

ヒナの次のライブのチケットだ。

来なかったら、もの凄く怖いお姉さんが学校に乗り込んでくるって脅してやれ。」

カナは奏のチケットとNectarVowのライブチケットを受け取り、ガッツポーズで校舎に戻っていった。

沙羅はマナに笑いかけ、

「さすがお前の妹だな。」

マナも笑った。

「かわいいだろう。」

沙羅の思惑は、ヒナを守る第一歩を踏み出した。



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