パート1:新たな挑戦の火蓋
第東京の小さなスタジオ、薄暗い照明の下、NectarVowの5人。
アオイ、カノン、ユイ、リン、ミヅキが円になって座っていた。
リハーサルの合間、沙羅が不敵な笑みを浮かべ、スマホを手にメンバーを睨む。
「いいか、おまえたち。見てくれ」
沙羅がスマホを掲げると、画面にはイギリス時代の奏のグラビア写真。
黒のレースドレスに身を包み、恥ずかしがる視線でカメラを見つめる奏の姿。
あまりの美しさに、ユイが
「うわっ、奏ちゃん、めっちゃ可愛い!」
と叫び、リンが
「モデルみたい!」
と目を輝かせる。
ミヅキは頬を赤らめ、カノンは
「こんな奏、初めて見た…」
と呟く。奏は顔を覆い、
「や、やめて! 恥ずかしいから!」
と身を縮こませる。
だが、沙羅の声が響く。
「この世の中、おまえたちより可愛くて実力あるやつらは腐るほどいる。だから、俺は心を鬼にして奏にこの仕事を受けた。名が売れるからな」
沙羅の言葉に、一同が息を吞む。
「で、おまえたちにもやってもらうぞ。グラビア風の宣材写真だ」
アオイが目を細め、
「なるほど、ありかもね」
と頷く。元アイドルの彼女には、グラビアの価値が分かる。だが、カノンは
「詩で勝負したいのに…」
と眉をひそめ、リンは
「え、私、ドラム叩いてる方がいい!」
と慌てる。ミヅキは無言で俯き、ユイも
「うーん、ちょっと恥ずかしいかな」
と笑う。 沙羅は静かにスマホを操作し、最後の画像を見せる。
「ついでに撮ってもらった俺の写真だ」
画面には、沙羅のヌード写真。芸術的。
メンバーは言葉を失う。
沙羅の覚悟が、奏を守り、バンドを押し上げるための決意だと伝わってくる。
沈黙を破ったのは、意外にもユイだった。
「…やってみよう!」
彼女の目はキラキラと輝き、いつもの明るさに力が宿る。
「奏ちゃんが頑張ったなら、私たちも負けてられないよね! 沙羅さんまで本気なんだから!」
リンが
「ユイ、めっちゃカッコいいこと言うじゃん!」
と笑い、カノンが
「じゃあ、私も…詩みたいに美しく」
と呟く。ミヅキが小さく頷き、アオイが
「よし、NectarVowらしいグラビアにしよう」
と拳を握る。奏は照れながらも、
「みんな…ありがとう」
と微笑む。 沙羅が扇子を広げ、笑う。
「覚悟しろよ、おまえたち。NectarVowの『誓い』を、世界に見せつけるぞ」




