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パート1:ユイの豪邸とカノンの到着

東京の閑静な住宅街。

カノンはNectarVow初のオリジナル曲の作詞を任され、作曲担当のユイの家にやってきた。

門をくぐると、白亜の洋館が現れる。

広大な庭に薔薇が咲き、クラシックな石造りの外観が陽光に輝く。

カノンがオレンジのロングヘアを揺らし、目を輝かせる。

「うわっ、ユイちゃんの家、めっちゃ豪邸…!まるで映画のセット!」

手に握るノートには、作詞の素案。

「私がこんな場所で曲作りなんて、夢みたい!」

ユイが黒のロングストレートをいじり、頬を赤らめる。

「そんな…大したことないよ。私、ちょっと緊張してるけど…カノンちゃん、上がって!」

カノンが笑いながら玄関へ進む。リビングにはグランドピアノが静かに佇む。カノンが目を輝かせる。

「このピアノ、私たちの曲が生まれる場所だね!」ユイの声が小さくなる。

「うん…でも、私、ちゃんと曲、作れるかなって…不安。」

カノンがノートを胸に抱く。

「私もだよ。NectarVowらしい詩、ちゃんと書けるかな…」

2人の視線が交錯。バンドへの決意が静かに燃える。奏の声が電話越しに響く。

「よし、ユイちゃん、カノン、始めよう!NectarVowの音を紡いでいこう。」

奏と沙羅は本業のピアニストツアー。

2人だけで曲作りの第一歩を踏み出す。


ユイの部屋に移動。

シンプルだが温かみのある空間。

詩集や音楽理論書が並ぶ本棚。

星空が見える大きな窓。

カノンが窓辺に立ち、呟く。

「この景色…『永遠の風』にぴったり。」 

ノートを開き、作詞の素案を読み上げる。

「『星が落ちる夜に 夢の続きを歌う静かな闇の中で 心が響き合う傷ついた昨日を 仲間と越えていく風よ、未来を運んで』…ユイちゃん、どうかな?」

カノンの声に、バンドへの希望が滲む。

「私が書いた詩、NectarVowに合うかなって…」

ユイが目を輝かせる。

「カノンちゃん、めっちゃ詩的!

私、なんか…NectarVowの絆って感じがする!」

すぐに不安げに。

「でも、私、この詩に合うメロディ、作れるかな…奏さんみたいに、みんなを繋げる曲にしたいのに…」

カノンがノートを握りしめる。

「私、ユイちゃんの気持ち、わかるよ。詩を書くの、怖かったんだ。でも、奏さんが『心の音を信じて』って言ってたよね。私たち2人なら、できる…よね?」

ユイが小さく頷く。

「うん、カノンちゃんの詩、絶対いい曲になる。私、一緒に頑張るよ。」

2人の手が軽く触れ合う。

バンドとしての絆が芽生える。

カノンが微笑む。

「サビはこうだよ。『永遠の風よ 誓いを響かせこの歌に乗せて 未来を描く』どうかな?」

ユイが笑顔に。

「それ、めっちゃいい!私、サビにぴったりだと思う!」 

2人の心が近づく。


ユイがキーボードに向かう。G-D-Em-Cのコードを試す。繊細なメロディが響く。

「白石奏の再来」の期待に指が止まる。 

「私、カノンちゃんの詩、めっちゃ素敵なのに…私がダメだったら、NectarVowのスタートが台無しになるかも…」

カノンがキーボードの隣に座る。

「ユイちゃん、そんなことないよ!私も最初、詩書くの怖かった。でも、ユイちゃんのメロディなら、絶対NectarVowの音になるって、私、信じてる!」

ユイの目が潤む。

「カノンちゃん…ありがとう。私、カノンちゃんの詩、ホントに心に刺さる。バンドの希望、めっちゃ感じるよ。」

カノンが照れ笑い。

「え、そ、そんな…」

ユイが再びコードを弾く。

「このG-D-Em-C、なんか…未来を感じるよね。

『永遠の風』って、こんな雰囲気かな?」

メロディが部屋に響く。カノンが手を叩く。

「うん!それ、めっちゃNectarVowだよ!」

ユイが決意を込める。

「私、カノンちゃんの詩に、もっと寄り添えるメロディにしたい。」

2人の信頼が深まる。「永遠の風」の輪郭が少しずつ見えてくる。


カノンがノートに書き足す。

「『傷ついた昨日も 仲間と越えていく』…ユイちゃん、これ、どう?」

バンドへの希望と絆が言葉に宿る。ユイがキーボードで調整。

「カノンちゃん、それ、めっちゃいい!私、サビの締めにぴったりだと思う!」

G-D-Em-Cに詩を乗せる。

「こんな感じ…かな?」

試奏するメロディ。

詩的で透明感のある希望。カノンが笑顔。

「ユイちゃん、すごい!これ、私たちのNectarVowの音だよ!」

2人が目を合わせる。バンドとしての絆を感じる。

「私、カノンちゃんの詩、もっと聞きたい。

NectarVowの未来を歌おう。」

ユイの声に力が宿る。

「うん!ユイちゃんのメロディなら、私、絶対最高の曲になるって信じてる!」

カノンがノートを胸に抱く。

窓の外の星空が輝く。「永遠の風」のテーマが2人の心に根付く。

奏の声が電話越しに響く。

「よし、今日はいいスタートだよ、カノンちゃん、ユイちゃん!明日、みんなで続きを。心の音、信じてね。」

2人が頷く。NectarVowの初曲作りの一歩を踏み出した。


挿絵(By みてみん)


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