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この傀儡に魂を  作者: 桜宮夜
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中学3年 9月

桜宮夜です!今回の作品が初作品となります!

どうか最後まで読んでいただけたら幸いです!

「ここは・・・どこ?」

気がつくと、俺は見知らぬ場所にいて、自分の目の前には父さんがいた、不気味な事に何も話さない。

「何をしてるの?ここはどこ?」

何も返ってこない。

「ねぇどうしたの?なんでなにも話してくれないの?」

何も返ってこない

「父さん?どうしたの?なんか喋べ」

「お前の夢はなんだ」

父が遮って話す。

「さっか」

「お前は1番をとれるよな?」

答える間も無く問いかけてくる

「お前には期待している」

「お前ならできる」

「お前はプロになるんだろ」

聞き飽きた言葉、いつも言ってくる言葉だ。

いつもみんな決めつける。「出来るだろ」「やれるよな」そんなことばっかりだ。

『うん』

だから嫌いなのだ。なにもかもが。

ピピピピ、ピピピピ

スマホのアラームで目が覚める、そしてすぐにアラームを止めて時間を見る。時刻は6時、いつもご飯を食べにいくよりちょっと早く起きてしまった。

「ミスった、アラームの時間間違った」

二度寝するか???でもなんか目が冴えている、原因はわかってる、夢だ、内容は覚えてないけど、だけどそれが原因だっていうのはなんとなくわかる。

「Twitterとか見とくか」

スマホの顔認証を開こうとするが、寝起きで目が開いてないからか中々反応してくれない

(眩しいな)

窓から照りつける太陽の光が眩しい、光の入り方から見るに今日は晴れのようだ、最近雨続きで学校に着くまで濡れながら登校(傘はさしてたよ・・・・・・)ためちょっとだけ嬉しい。

結局パスコードでスマホを開き、Twitterをひらく

「最近は神絵師が多いな(*'▽'*)」

なんて考えながら他人のツイートをどんどん読んでいく

「あれ、もう昨日見たところまできてもうた」

いつも通りのエセ関西弁、出ちゃうんだよね(●´ω`●)

「さて、今は・・・8時?」

「待って待って、はい?8時?」

(遅刻・・・ぎり?)

アウトである。

やばいやばいとベッドから跳ね起き下に降りる、下には母さんが・・・いない?

「せやった!今日早く出る言っとったは。」

合いも変わらずのエセ関西弁である。てへぺろ、なんてふざけている場合ではない。

過去最高の速さで、着替えを済まし、その辺においてあったバッグを持って外に出る。

(あと15分!!!!)

こういう時はテンションが高い、体力もなんか減らない気がする。

「今日父さんに会ってないな」

父、春野 和範は一級建築士を25たしかで取った中々に凄い人である嫌いな理由はこれからわかっていくだろう。

「おはよ!!!!!!」

8時18分、始業2分前だ。

「瑞稀今日もギリギリだなwww」

「マジ危なかった〜、飯食ってないんやけど笑笑」

「それはやばいwwww」

なんていつも通りの会話をしていると、

「きたきたきたきた」

先生が来た合図?である

「おはよー」

「「「「はざまーす!!!!!」」」」

「うるさいわ!元気なのは良いけど節度をかんがえなさい!」

「うっす」

まぁいつもこんなんである、そして始業から終業までをそれとな〜くこなし(特になんもなかった)学校を後にする、自分はクラブチームのため部活には行っていない。

「ただまー」

家に帰り、次はサッカーの準備をするバッグに物を詰め学校のジャージからチームのジャージに着替える。

「いってきます」

すぐに家を出る、練習場までは電車で1時間かかるので

少しめんどくさい、と普通の人なら思うだろうが俺はこの『1人』での移動の時間は嫌いじゃない。

電車に揺られること1時間

「次は、紫波中央、紫波中央」目的の駅に着く。

こっからは歩いて5分くらいのところにある所で練習をするのだが、時刻は17時56分、少しいくには早いので

待合室でスマホをいじる、少しすると

「「「「うっす」」」」

と逆からきてる4人が待合室に入ってくる、

「うぃっす〜」

と返しまたスマホをいじる、他の4人もいじり始めた

そして少し経つと1人が席を立ち他の3人も立ち始める

時刻は18時半、(もうそんな時間か)と席を立ちみんなに続いて歩き始める。

練習場につき練習着に着替えスパイクを履き、脛当てをつける。

「瑞稀〜」

誰かが話しかけてきた

「どしたん?」

「ドッカンの今のガチャs・・・って」

「今日青なん!?忘れたんだけど!」

「まじ?どんまいやん笑」

「うわ〜ミスった〜」

などと『普通』の会話をして練習までを過ごす。

アップなどを済まし練習が始まっていく、まずは

基本から、次に4対2、次に・・・とこなしていき

紅白戦をする、最初に呼ばれるのがスタメン組

当然のように俺の名前は呼ばれない。

ちょっと前までは当然のように呼ばれていた、なんなら一個上の試合のメンバーになったりとかしていたが

ちょっとしたミスから、まっっっっっっっったく良いプレーができなくなり今に至る、だが別にどうでもいい、スタメン組だったらミスしたら怒られるし、こっちの方が気楽に出来る

(けど誰かの下ってモヤモヤしちゃうんだよね〜)

とは思いつつも試合が始まる、パスをもらう、出す、

パスをもらう、出す、取られる、取り返してくれる

などと、前よりもパスのミスが目立ちに目立ちながらプレーをする。コーチからは何も言われない。

(ここまで落ちたか)

そう思いつつも淡々とこなし試合と練習が終わる。

ゴールなどの片づけを済まし、ロッカールームに戻る、練習の話や愚痴を聞きつつ着替えを済まし、外に出て集合する。

「リーグもそろそろ始まるからもっと気持ちをいれていけ」

「今年は感染症のせいで県リーグだけだが・・・」

「じゃあ体冷やさないように、早く帰って、以上」

「「「さようなら」」」

とあいさつまでを済まし、駐車場までをみんなで歩く

「じゃ」

「またね〜」

と続々と帰っていく、そして誰もいなくなった後自分家の車を探す、探すと言っても見つけるのは簡単、父さんはいつもはじに車を置く。すぐに車を見つけ、乗り込む。

「ただいま」

「おかえり」

エンジンがかかる

「今日どうだった」

「『良かったよ』」

「どのへんが」

「対人で負けなかったりとか」

「1番取れてるんだよな」

「『うん』」

「そうか」

「お前は強豪校に行ってサッカーをするんだから、この程度のレベルで・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・」

「『うん』」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「『そうだね』」

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・








そして家に着く。

「ただいま!」

「「おかえり」」

家には母さんと姉さんがいる。母さんは「春野 柚月」着物関係の仕事で、さっき帰ってきたんだろう、まだ着物を着ている。姉さんは「春野 香織」バイトをしていていつも昼か夜に帰ってくる。

「今日の夜ご飯何〜?」

「匂いでわかるでしょ、カレー」

(ということは作ったのは姉さんか、昼には帰ってきてたんだな)

「やったー!カレーの気分だったんだ!」

「でも先風呂入ってくるね」

「早くあがってね〜いっつも長いんだから」

「はーい」

風呂に入る、風呂は好きだ『1人』でいれるからついつい長く入ってしまう。歌も歌えるしね(*´꒳`*)

髪を洗い、体を洗い、顔を洗い、また浴槽に入る、歌う。

風呂をあがり服を着る、洗面所で髪を乾かし、リビングへ

「今日の芳香剤どうだった?」

と母が聞いてくる

「『良い匂い』だった!あれなんの匂い?」

「ホオズキ?だったかな」

「・・へぇ、中々マイナーな所だね笑」

「いつもラベンダーとかだからね、たまには違うのもって思って」

「まぁ良いんじゃない?それよりカレー!」

「早く食べよう!」

いつも座っている椅子に座る、左斜め前には父さん、隣に母さんその隣に姉さんが座る。テーブルを見ると、カレーがならんでいる、のだが相変わらず父さんは野菜しか食べない。

「「「「いただきます」」」」

(あ、今日のカレーは甘口なんだな)

「甘口なんだね」

「そうそう、香織が作ったからね」

「私は辛いのは作らんよ」

「たまにはつくってよ〜」

「やだよ辛いの嫌いだし( *`ω´)」

「え〜〜〜」

俺は辛いのが良いんだけどな

「それより、美味しい?」

「うん、『美味しい』よ!」

「そう?良かった」

その後は黙々と食べた、なるべくはやく。

「ご馳走様!」

「「はやっ」」

「『美味しかった』からね〜」

良かったと思いつつ皿を片付け、洗面所に行き歯を磨く。

(ん?なんか変?)

よく見ると歯磨き粉が変わっていた。

(あぁ、だからか)

磨き終わりリビングに戻るとキッチンで母さんが皿を洗っていた。

「歯磨き粉変えたんだね」

「あ!そうそう、凄かったでしょ」

「うん、辛かった笑」

「でしょ!」

「姉さん大丈b」

「かっっっっら!!!!!!!」

「あ〜・・・・・」

「大丈夫じゃなかったね(●´ω`●)」

「ははは笑」

「それより、もう23時半なんだから寝なさい」

(もうそんな時間か)

そういえば父さんはもう寝に行っていた。

「そうだね!おやすみ」

「おやすみ」

トントンと階段を上がっていく

「ねえこれすっっごい辛いんだけど!!!!」

・・・上がっていく

2階の右奥の部屋が自分の部屋だ、隣の部屋のとうさんを起こさないようにゆっくりと入っていく。

「ふぅ・・・」

「あれ・・さっき何食べたんだっけ」

「味がないとわかんないな・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・」

「・・・」

「・・」

「ねよ」

ずーっと変わらない、いつもの日常。彼はこう生きることに何も思わない。何も感じない、感じようとも思わない、ただの「傀儡」

誰も悲しませないように、彼は「いきる。」



続く


どうも!改めまして、桜宮夜です!今回は

「この傀儡に魂を 中学3年9月」を読んでいただき誠にありがとうございます!

初作品でなんか緊張してます笑

これからどんどん続いていくので読んでいってもらえたらと思います!

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