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じゅ、準備運動…??

おはようございます!夜明け前ですよ!眠いっ!え?ならなんでそんな時間から起きてるのかって?そんなの師匠が起きて来るからに決まってる。私には師匠の朝ごはんを作るっていう大事な仕事があるんだい!

ということでよっこらしょっと。今やっとお布団から出ましたやばい。少し急ぎます。

師匠はまだ寝てます。師匠が起きて動き出す前にご飯の準備を終わらせなきゃ師匠は時間だからってそのまま何も食べずに行っちゃうから早くしなきゃ。

 

朝ごはんは基本師匠が狩ってきたものを古い方から使っていく。と言っても師匠は腕が良いからか翌日に生き物を狩れない心配が無いのか一日に一、二匹しか狩ってこないためほぼほぼ前々日のお肉を使っている。朝で前々日のお肉を使い切って夜前日のお肉を使うって言うのが大体のパターンだ。

 

よし!できた!師匠の部屋から身支度をする音が聞こえてきた頃にやっと朝ご飯の準備が出来た。不服だが体が小さいからか何をするにもやはり不便だ。

 

「おはよう。ラエルは今日も早いなァ。いつも朝飯あさめしありがとうな!」

 

「師匠!おはようございます!いつも同じご飯で申し訳ないです…。あ!今日も師匠が帰ってくるまで本読んでますね!」

 

「いつも暇させてすまんなァ。今日はなるべく早く帰ってくるから」

 

 

「うん!行ってらっしゃい師匠!待ってる!」

 

 

さて!じゃあまずは洗い物っと。魔石にちょっと触って水を出す。今ではこれも慣れたもんだ。この世界では本当に魔法が大活躍だ。火をつけるのも魔石電気も魔石。ここで見たものだ。師匠が言うには都会はもっと凄いらしい。都会こえぇ。あ、魔石っていうのは書いて字のごとく魔法の石だ知らんけど。魔力を定期的に込めることで魔力が少なかったり操作が下手だったりする人でも簡単に魔法を少し使うことが出来る。誰だよこれ見つけた人天才か!ありがとう!

 

洗い物が終わった次は洗濯で、これは少しめんどくさい。いや、日本が楽ちんすぎたのか…。筒に入れたらいいなんてことはもちろんなくて、桶に水を汲み、師匠に教えて貰った白い粉末を少々。この粉末はあぶく草と言ったものを沸騰したお湯に漬けて1分の砂時計の砂が落ちきったらあぶく草を取り出し火を強くする事で一気に水を飛ばす。この間混ぜ続けて焦がさないようにすることで綺麗な白い洗濯粉ができる。なんてファンタジーな草だこと!オーガニックだねぇ。それから洗濯は昔馴染みな洗濯板でごしごし!水が汚れてきたなって思ったら排水溝に流して、あ、ここお風呂です。なんとお風呂あるんですよ!良かったぁ!それでまた同じことの繰り返し!まぁ、そんなもんだよね!

 

で、後やることはその日の朝ごはんで前々日のお肉が使いきれなかった時は干し肉作りに勤しむんだけど…今日は上手に使いきれたからそれもなし!ってことで今からは私の自由時間で朝師匠に伝えた通り本を読みます!この世界アルディンって言うらしいんだけ世界全体で見てもまだまだ識字率が低く勉強する時間と金があるのは富裕層の人間。そんな彼らにとって本は智の象徴。金持ちたちが寄って集って買うから書ける人は少なく紙は平民からの認知が低くて自然造り手が少なくなり希少でより高価に。それでも買い手は金払いがいいからどんどん値は吊り上がる。そんなだから平民は更に本と距離を置く。やな循環だなあ。

 

まぁだから読める今のうちに読む!師匠は、やっぱりすごい人だったのかここにはそこそこの量の本がある!まだここに来て3冊しか読めてなくて今日はやっと4冊目に入る。手をつけた本で言ったら5冊だが最初に手をつけた本は世界の国々って本なんだけど全然興味を持てなくて覚えられなかった…。とりあえず今いるっぽいここはマトリアナと言う国の端も端で物凄く辺鄙な場所らしい。まあ、こういう難しい話はまた必要になってからでいいよね!んで次に手に取ったものはしっかり読み切りましたとも!やっぱり難しいよく分からないものより身近なものの方が覚えやすいね!これは『生活に役立つ粉生活』って言って、そこら辺に生えている草花から簡単に作れ便利な粉のレシピ集だ。洗濯粉もここに載っていた!もしかして師匠読破済み!?

3冊目は『おっと!踏んだら損だぞ草図鑑』これは絵もついててじっくり見ちゃった!数が多すぎて全然覚えられてないけどね!それで思いついたのは便利って噂の鑑定だ!自力で見分けるのなんて一朝一夕じゃ身につかないからやっぱスキルとかであったら便利だよなぁって思って探しましたスキル図鑑それがこちら『スキルだあーいスキ!』しょうもな…。ただこんな名前に反して内容はすごくためになった。なんと言っても私が求めていた情報をドンピシャでくれるのだ!ほらここ

 

——————

・鑑定

物ごとの真偽・善し悪しを見極める技術。

☞習得のコツ!:先ずは兎に角知識を詰め込む!そこからだ!それが出来たらあとは簡単!自分の中を見る、それを外側へ向けてみろ!1度鑑定したことのあるものだとその後は感覚で少し意識しただけで看れるようになるゾ!ファイトだ!少年少女よ!


——————

 

うんまぁ、ほら!口調にイラッとくるけど!書いてあること自体は凄くためになるから!うん!…落ち着け!私の手!!破っちゃダメだ!だ、だ、くっ!

 


よし、なんとか破りたい欲は抑えた!私えらい

 

はい。次に手に取りましたは『猛獣狩りに行こうよっ!こらしょ!』と言ったこれまたふざけた本だ。いや本当にどうしてこんな名前にしたのだろうか…。それでいてどうして今度はとっても親切な内容なんだろうか…。一番最初のページにはこれでもかというほど懇切丁寧に獣と魔物、魔獣の違いについて語られていた。ここまで来ると鬱陶しい。ということで割愛して読むと獣は心臓あり。魔物は心臓+魔石。魔獣は心臓+魔石+そこそこの知能。そしてそれらをまとめて動物と呼ぶ。魔物と魔獣だけの呼称としてモンスター。と言ったところだろうか。これだけのことをあんなに長く書けるのはここまで来たら才能だと思う。ただそれぞれの魔物についての説明はどれも面白くてとばせそうにない。これは地道に読んでいくしかなさそうだ。

 

 

 

外で物音が聞こえる。もうそんな時間か。結構じっくり読んでしまった…。楽笑留らえるは本を片付け、昨夜師匠に貰った外での活動にも安心!な程度の頑丈さと動きやすさを備えたカジュアルな服に着替え、これまた昨夜貰った軟膏なんこうやポーション、解体ナイフが入った肩掛け鞄も不備がないか確認し、首を通すようにして左腕を出す。よし!

 

「師匠!」

 

丁度師匠も帰ってきたのできっとすぐに出発だ!

 

「おう!いい子にしてたかァ!ちと水飲んだらすぐ行くぞ」

 

「してたしてた!やったぁ!」

 

ついに、ついに外だ!まだまだなんにも私には出来ないけど、あの時は魔物相手に何も出来なくて逃げまくったけど、今なら、きっと、師匠がいるから大丈夫!それでそのうち1人でも倒せるようになったらいいもんね!

 

「よし!行くぞ。ラエル外はほんっとにあぶねぇからぜってぇはしゃぐなよ。はしゃぎたきゃ帰って来てからはしゃげ」

 

師匠はそう言って小屋の外に出る。

 

「!はい。師匠!」

 

切り替えなきゃ。すぅーはぁー。よし!今度こそ大丈夫!そうやって楽笑留は師匠に少し遅れて家を出た。

 

 

 

はぁ!はっぁはっぁー…!きついー…きつすぎた…。師匠がスパルタだったなんて!いやうんまぁ分からなくもないけど、いざそうなると、きついぞ。まず何したかって?1週間家の中でゴロゴロしてたるんだからだにむち打ちまず準備運動。準備運動のはずなのにもうこれがおかしい。私にはなかなかそれも出来なくて師匠に呆れられたが絶対おかしい。師匠がおかしいんだよこれは。最初はまだ良かったの。皆も走る前によくやるような足首回してーとか、うん。分かる。分かるよ。ここからがおかしい。先ずジャンプを100回、その後左右交互に足上げ100回それから師匠に今貰った短剣で上から振り下ろす右から左へ、左から右へ、下から上へこれをそれぞれ100回。は?しんどい。合計私鞘付きでより重いものを合計で400回!終わった後すぐぶっ倒れて吐きました!という所でいまちょっと休憩。師匠に川の場所まで抱っこで運ばれてます恥ずかしい。年齢不詳だから出来ること。それで川で吐いて顔洗って水飲んだら今度は少し散歩がてら、食べれる草だったり薬草だったりそういう葉物について教えて貰います!この気持ち悪さ治るものないかな…。

 

「情けねぇなぁラエル!大丈夫かァ。そんなんじゃおめぇすぐ野垂れジヌぞ」

 

師匠はさっきからこんな感じだ。

 

「す、すみま…おぅっうぇぇぇぇ゛ぇ゛ぇー…かッッかッ…すみません…」


う…口の中が気持ち悪い。

 

「そ、そんなにか…急に無理させすぎたか…?その、すまん水で口洗え」

 

「いいえ!師匠は悪くないですよ!!うっ…んっ!師匠は訓練始めたての時どんな訓練をしてたんですか?」

 

「?あーえっとラエルに今日やらせた奴の大体3倍とあとは走り込みとか森の中も走り込んだりもしたな。ラエルはやっぱ女の子だしそれにその時の俺よりも小さいから全く俺と同じじゃダメなのかもな…」

 

げっ…これの3倍+a?聞いたのが間違えだった…。その後も師匠は何か言っていたが私はそれどころじゃなくて、次からは根性を入れ替えて師匠について行けるようにしなくてはと覚悟を決めていた。










あ、本作品での色名などの参考資料載せておきます。色名を調べても場所によって少し違ったりするので…一応!興味ある人は覗いて見てもいいかもです!

カラーセラピーライフの色彩図鑑

https://www.i-iro.com/dic/

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