幼い日に(詩)
他人の悲しみに
我が悲しみと重ね合わせ
悲しくならずにいられようか。
優しくだきしめてくれるあなたに。
涙があふれ止まらなくなる。
人が涙をこぼすのを見て、我が涙もあふれだす。
幼き日の
地獄のような日を思い返しても
残るのは虚しい白い砂浜だけ。
あなたならきっと、
この世界から救ってくれると信じている。
子が泣くのを見守る父親の気持ちで。
優しくだきしめてくれる。
子がなくのを見守る母親の気持ちで。
じっと、話をきいてくれる。
疲れはてたこの体を横たえて、時間を越えて幼き日の
自分に向かい合う。
何も悪くはなかったんだよと。
人生は。仕方ないことの連続で。
いつかは、本当に癒されたいと願う。