46話 初めての授業
冒険者ランクはFからSまであり、特例としてSSがある
ステータスのどれかがとどいてほしい数値をランクごとにかいてみました
Fランク 50以上
Eランク 100以上
Dランク 300以上
Cランク 500以上
Bランク 1000以上
Aランク 3000以上
Sランク 5000以上
SSランク 10000以上(世界に三人)
もちろんそれよりもうえだったり、下だったりする場合もあります
わかりにくくてごめんなさい!
ここヴィクトリア学園は冒険者を育てるために設立された。なので授業は技術を向上させるためのものばかり。行事など以外では、基本半日で授業は終了する。これを三年間。素晴らしい学園生活を。
そのようなことをウルフは担任になるという男に聞かされた。冒険者協会からの紹介ということなので、いらぬ詮索はされないし、有望な生徒だと思われている。
ウルフはとりあえず、樋爪宗太―――ソウタ・ヒヅメと名乗ることにした。席は窓側の一番奥。制服は白を基調として所々に刺繍が施されている。
ソウタはドキドキとしていた。ドラマ、アニメ、漫画、ゲーム。どれでも転校生の席の周りにはクラス中の人間が集まるからだ。その前に授業があるのだが。
「えー、魔法と魔術は異なるものである。えー、魔法は魔力に属性を付与、いや、乗せる?と言ったほうが正しいか」
一時限目と二時限目は魔術の授業である。一時限目は座学。二時限目は実技と言った具合である。
「えー、それに比べ魔術とは魔法を決められたように動かす術。えー、それには魔法陣や魔法具と言ったモノが必要なのだ。えー、魔術に関しては二時限目で詳しくやるものとする」
あちらの世界では魔法はバンバン使っていたが魔術などは使った事がない。二時限目の実技が楽しみになるが、その前に授業を終わるせねばならなかった。
そして二時限目。教室で実技をする訳にも行かないので、グラウンドに移動する。
「えー、まずは魔力操作、だな。まあ、みんな出来るんだろうが……ヒヅメ君は出来るかね?」
「はい、問題なく使えます」
「うむ。それでは始めようか。これは、復習になってしまうがアクアショットを撃ってみようか。ヒヅメ君は見とれ」
周りの全員が水色の魔法陣を作り出す。そこから水の玉が現れ、十メートル先にある木の的に当たる者と当たらない者がいた。当たる者は一人しかいなかったわけなのだが………。
「まあ、私にかかればこんなものよね!ふふん!」
十メートル先の木の的はへこんで傷が出来ていた。
「うむ、さすがアーチボルトさん。素晴らしい。それではヒヅメ君もやってみようか」
ソウタは神格思考を使用して先程の魔法陣を展開した。そして水の玉を作り出す。
「ふーん、なかなかやるのね。でもそんな小さい水の玉なの?」
ソウタが神格思考を使用していたのは、魔法陣を展開するためではない。使用しなければ魔力を込め過ぎてしまった時に学園が消し飛んでしまうからだ。
「アクアショット」
アクアショットを打ち出す瞬間を教師は見ておらずに、独り言を呟いていた。展開が自分より早い、だの、魔力をアーチボルトさんの三倍は込めているのにあの大きさ、などなど生徒達には聞こえない大きさで。その後、何かが弾ける音がする。
「あ、やばい(ボソッ)」
誰かがボソッと何かを言ったような気がしたがそれどころではない。木の的が弾け飛んでいるのだから当然だ。
「えーと、木魔法」
ソウタは弾け飛んだ木の的のところに新しく気を生やし、それを素手で切り、元々あった的と同じ形にした。切った木は異空間倉庫に収納した。
高速でやったため、それには誰も気付かずに授業は進んでいく。木の的が弾け飛んだのは見間違いで、弾け飛んだのは水の玉だったということになった。
「ふふん!的に傷を一つもつけられないなんて……もっと頑張りなさいな!!」
二時限目が終わり、三時限目。三時限目と四時限目は戦闘訓練だ。二人一組になって全力で戦うらしい。
「ふふん!転入生のあなたと私がペアになりますわ!」
同じクラスの金髪の巨乳美少女―――アーチボルトさんがペアになってくれるらしい。このクラスで一番強そうだから、転入生に自分がこのクラス最強だと知らしめたいのか、という結論にソウタは至った。
「Bランク冒険者の力!受けてみなさい!」
『ステータス』
名前:ナタリー・アーチボルト
種族:人種人族
年齢:16歳
職業:粉砕士
Lv:42/100
生命力:650
魔力:550
物攻:1200
物防:450
魔攻:150
魔防:145
知力:100
俊敏:1050
器用:550
幸運:30
称号:粉砕者
ユニークスキル:粉砕
ノーマルスキル:火魔法Lv3、水魔法Lv1、土魔法Lv2、気配察知Lv2、魔力察知Lv3、魔力操作Lv4
ステータスを確認しつつ、ナタリーのラッシュを避けていく。それを避けるのに必死だと勘違いしたナタリーさんが、速度をあげた。
「当たっても大丈夫ですわ!冒険者をやっているのなら知っているかもしれませんが、私のユニークスキルはふれたモノを粉砕するスキルなんですの!自分の物攻よりも高い物防のモノは時間がかかりますが!」
武器の使用は禁止されているこの素手での戦闘訓練の授業で彼女が既に三人病院送りにしたのをソウタは知らない。ので、普通に受け止める。
「な!?なんで無事なの!?」
「自分で言ったじゃないか。自分より物防が高いと粉砕するのに時間がかかるって」
そう言ってソウタは距離を取り、ナタリーに軽く拳圧を飛ばした。
「どこを攻撃していますの!そんな攻げ―――」
その続きをナタリーは言えなかった。なぜなら、その場に倒れてしまったのだから。
こんなにかわいいステータスを書いたのは久しぶりです




