20話 旧魔王城のある町、ヒュプノ
今回短いです。
ここは魔大陸のもっとも人族の大陸に近い町、ヒュプノ。ここは嘗ての魔王城が建てられていた場所。今ではシャド騎士団が使用している。
魔王城とは嘗ての勇者と魔王がぶつかり合った場所。その戦いは激しく、魔王城は崩れ去った。が、百年後に再建された。
その嘗ての魔王城―――旧魔王城の一番上の階の一室にて、あやしい話し合いが行われていた。その内容は、人族の大陸―――ノイド大陸での戦争の話をしていた。
「アン。ご苦労。守備はどうだ?」
この男はバンダ。魔物から魔人に成り上がった男である。バンダはもともとはキリングパンダで、その後に最終進化。それをレベルをマックスにして魔人へと至った。その実力は魔王軍では序列五位、つまり魔王軍で五番目に強い。
「はい。人族での戦争ですが、まず―――」
この女はアン。バンダの配下の一人で潜伏と解析持ちだ。過去に魔の大森林で魔物の調査をしたことがある。その時には西、東、南、北、全ての調査を一人で行った。
彼女は今回の戦争では南に狼がいた。しかし、フォレストウルフは一体もいなかった。西にはオーク、東にはオーガ、オークとオーガは全員がハイオーク、ハイオーガになっており、どれも通常の個体よりも強い。と。
ウルフキング、オークキング、オーガキングは、三体とも、名持ち《ネームド》でユニークスキルを持っていたこと。この三体は魔人になりそうだと。
ゴブリン種は何故か存在を確認出来ず、ドラゴンも確認出来なかった。もしかしたらこれは魔王軍にいる、魔人の仕業かもしれない。
「ふむ、あの傲慢なドラゴンは私でも勝てない。となると、私より序列が上の奴らか………全員がやりそうだな……」
最後に、ダンジョンには塔が立っており、ドワーフや人間がいた。人間は勇者。勇者が建築を行う塔がきになり、潜伏を使い忍び込んだところに巨大なスライムが現れた。
どうせスライムだ。そんな雑魚に何が出来る。と、思いつつ攻撃したら攻撃が効かない。魔法を使って当たっても当てるたびにダメージが減っている。きになり、解析してみると、新種でネームドだった。
ユニークスキルも持っており、身の危険を感じて帰還した。
以上の報告を終わるとアンは下がった。一人になったバンダは誰に聞かせるわけでもなくただ呟く。
「魔王様の復活も近付いている。魔王様の手助けをしたいと皆必死なのだろう。私もここを守護しなければな」
魔王の復活、その言葉を聞かれているとは知らずに仕事へと戻っていくバンダであった。
あえてステータスさ公開して行かないスタイル




