13話 怠惰で強欲な悪魔
ふへへ、インフレ?そんなの聞こえないぜ!
ダンジョンへと帰る途中、ウルフは移動速度の向上を考えていた。遅い。真っ先に雷を纏った。それで速度は上がった。が、木と魔物が邪魔だ。ということで彼は次に風を纏った。
『魔力操作のレベルがマックスになり、魔素操作を取得しました』
『雷纏を取得しました』
『合体魔法を取得しました』
『付与術を取得しました』
『一定量の魔法確認』
『魔法を統合中……』
『通常魔法を取得しました』
『特殊魔法を取得しました』
という声が聞こえた。新スキルを手に入れたらしい。
ダンジョンに到着。ダンジョンを降りていく。各階層には眷属がおり、モンスターを狩りまくっていた。四十階層まで降りてみると、そこにはルキとハルクとソウがいた。
「よお!捗ってるか!?ルキ!」
「これから階層主に挑むつもりです。主」
「そんじゃ、天空寺に待ってるとか言ったし、バーツ帝国にもいくから。最速で行くぞ」
それを聞くと、ウルフは扉を蹴り開いた。そこに佇んでいたのは、でかいカエルだったのだ。ウルフは雷纏を使用。黒雷を纏った諍いの爪で瞬く間に勝負を終わらせた。
『レベルがあがりました』
『種族進化を行えます』
『進化先』
『ハティ』
『種族進化を行います』
種族進化を開始。光が広がりおさまる。見た目は変わらない。
『マイワールドを取得しました』
ウルフはステータスの確認をせずに次の階層へ進む。雷纏を使ったまま階層を翔け抜ける。なり止まぬレベルアップの声。ひたすらに狩り続ける。そして遂に最後の階層に到着する。扉を開ける。学校にある体育館程度の広さ、そこには……悪魔がいた。
「眷属召喚」
そう言って階層主はその場に座り込む。召喚された眷属はステータスが五十程度のミニデーモンだった。一体ならば話にならないが、尋常ではない数だった。
「怠惰、強欲」
『怠惰』
自分が参加しない戦闘で、眷属のステータスを二倍にする。
『強欲』
自分の眷属を吸収、魔力を回復したり、一時的に眷属の半分のステータスを自分のステータスに加算する。
斬っても、斬っても悪魔は眷属を吸収し、魔力を回復させる。そして、眷属のステータスを加算させて、徐々にステータスをあげていく。
「くっ……数が多すぎる!」
そう言ってウルフはミニデーモンを倒しながら魔法の詠唱を開始する。
「回れ、廻れ、過ぎる闇よ。
我は星を落とし、堕とし、降ろす者なり。
我に従え、我が望みは破壊なり」
詠唱が終わる。ウルフは星魔法を使い、星を創り上げる。
「スターブレイク」
眷属を一掃。悪魔が眷属を召喚するよりもはやく、心剣を抜き放ち、雷纏。悪魔に斬りかかる。それでは終わらず、千匹狼を使用。ウルフは勝利した。
『レベルがあがりました』
『魔人種への進化条件を満たしました』
『魔人種へ種族進化を行います』
『魔人威圧を取得しました』
『闇魔法を取得、特殊魔法に統合されました』
『魔狼化を取得しました』
『ノーマルスキルのレベルをすべてマックスにします』
『超速思考と並列思考がレベルマックスになり、神格思考を取得しました』
『気配感知と魔力感知がレベルマックスになり、生命感知を取得しました』
『魔素操作のレベルかマックスになり、魔力支配を取得しました』
『称号、希少種が失われ、超成長EXを取得しました』
『一定数の魔物の討伐を確認。ゴブリン特効EX、オーク特効C、オーガ特効Cを統合』
『魔物特効Aを取得しました』
光が部屋を包む、光がおさまるとそこには、少し見た目が成長したウルフがいた。
「ふう、今までは余裕だったけど、今回は速攻でキメないと危なかったな…」
そう言って自分のステータスを確認した。
『ステータス』
名前:ウルフ・クロー
種族:魔人種魔狼族
年齢:0歳
職業:---
Lv:1/100
生命力:2000
魔力:2500
物攻:2000
物防:1500
魔攻:1500
魔防:1250
知力:150
俊敏:1750
器用:750
幸運:100
称号:異世界転移者、異世界転生者、賢き魔物、幸運な男、希少種殺し、付与者、ダンジョン攻略者
ユニークスキル:異世界言語、鑑定LvMAX、隠蔽LvMAX、諍いの爪、黒雷、美食化、心剣、マイワールド
種族スキル:思念伝達、魔狼化、千匹狼
ノーマルスキル:嗅覚強化LvMAX、聴覚強化LvMAX、味覚強化Lv3、視覚強化Lv3、隠密LvMAX、神格思考Lv1、生命感知Lv1、通常魔法、特殊魔法、合体魔法、魔人威圧Lv1、魂共有、魔力支配Lv1、雷纏、付与術
エクストラスキル:熱変動耐性、魔物特効A、痛覚遮断、衝撃吸収、心眼、超成長EX
『付与者』
付与術を取得している者に与えられる称号。付与術に補正がかかる。
『ダンジョン攻略者』
ダンジョンを攻略した者に与えられる称号。ダンジョン内だと力があがる。気がする。
『マイワールド』
自分の世界を創り出す。広さは無限に近い。入口は固定したり、いろんな所で開けることができる。入口は無限設定できる。
『魔狼化』
暴狼化が進化したスキル。暴狼化の状態で理性を失わない。
『神格思考』
常人には辿り着けない領域。とてつもないはやさでとてつもない数の考え事をすることができる。
『生命感知』
気配や魔力を抑えていても、生命そのものを感知する。
『魔人威圧』
ただの威圧より、相手に恐怖を与えることができる。
『魔力支配』
魔力を支配する。他人の魔法を消したり、操ったりできる。
『雷纏』
雷を纏わせる。自分や武器に纏わせることができるが、他人にはできない。
『付与術』
自分や武器に魔法を付与することができる。
『魔物特効A』
すべての魔物に三倍のダメージを与える。常時発動。
ウルフはステータスの確認を終えると、手に入れたばかりの生命感知でこの奥に何かがいるのを感じ取っていた。ウルフは壁を壊し、先へと進む。そこには人ぐらいの大きさのクリスタルがあった。
『魂共有の発動条件を満たしました。発動しますか?』
その声に了承。魂共有を実行し、ダンジョンコアを配下に置いた。
『ダンジョン創造を取得しました』
『ダンジョンモンスター創造を取得しました』
『ステータス』
名前:ーーー
種族:最上級ダンジョンコア
年齢:315歳
職業:ーーー
Lv:1/1
生命力:100
魔力:2500
物攻:1
物防:1
魔攻:1
魔防:1
知力:1
俊敏:1
器用:1
幸運:1
称号:ダンジョンコア
ユニークスキル:ダンジョン創造、ダンジョンモンスター創造
『ダンジョン創造』
ダンジョンを創り出す。最初は一回層のみだが、ダンジョンモンスターに拡張させる。
『ダンジョンモンスター創造』
ダンジョンモンスターを創り出す。消費MPにより、強さが変わる。
ダンジョンを攻略したウルフはハルクとソウにダンジョン内を守護させ、ルキにダンジョンのまわりの守護を命じた。
そして、雷纏を使用してバーツ帝国へと飛んでいった。
いやーストーリーの進みがはやいですね。はい。
そろそろドワーフとかエルフとか出していきますよ!




