8話 虚飾と色欲
ウルフ達は、南に向けて移動していた。魔の大森林に住んでいるのは、ゴブリン、フォレストウルフ、オーク、オーガ、ドラゴンだけではない。クレイジーモンキーやソードタイガーなど様々な魔物が住んでいる。人種や妖精種は、魔の大森林には住んでいない。
シュバルツ王国では今、デュオン付近を縄張りとしていたゴブリン達の数が激減したことでひと騒ぎ起きている。バーツ帝国でも、アース砦付近のフォレストウルフが忽然と姿を消した。と、軍の上層部が調査に乗り出すこととなっている。
そんなことは知らぬウルフは、ルキ達に肉は生で食べるより焼いた方が美味いと語っていた。
度々襲ってくる、オークやオーガの肉を焼いて食べるのだ。
「肉は焼いた方が絶対に美味いぞ!?生で食べるなんて邪道だ!狩ったら焼いて焼いて焼きまくるぞおおおおおお!」
今のところさ?俺は魔法使ってるけどイメージでなんとかなってるから、詠唱とかしてないからしたいよね!気持ち的に!でも詠唱とか聞いたこともしたこともないから適当にそれっぽく!
「燃えろ燃えろ燃えろ!全てを包み!灰燼に帰せ!バーニング!!!」
魔法とはイメージ。詠唱とはイメージの固定化。ウルフの火魔法はオークとオーガを包み込むことに成功した。しかし………あとには焼き焦げしか残らなかった。魔力操作のレベルが低いが、魔力が多いウルフは、魔力を込めすぎてしまうのである。
「やりすぎちった」
『レベルが上がりました』
そういえば、ウルフキングに勝った時もレベルが上がってたな?ステータス確認しとくか。
『ステータス』
名前:ウルフ・クロー
種族:ウェアウルフ(希少種)
年齢:0歳
職業:---
Lv35/40
生命力:639
魔力:632
物攻:673
物防:630
魔攻:639
魔防:627
知力:150
俊敏:638
器用:245
幸運:100
称号:異世界転移者、異世界転生者、希少種、賢き魔物、幸運な男、希少種殺し、ゴブリンブレイカー、オークキラー、オーガキラー
ユニークスキル:異世界言語、鑑定LvMAX、隠蔽LvMAX、諍いの爪
種族スキル:思念伝達、暴狼化、千匹狼
ノーマルスキル:嗅覚強化Lv9、聴覚強化Lv9、隠密LvMAX、思考加速Lv8、並列思考Lv5、気配察知Lv9、魔力察知Lv9、火魔法Lv6、水魔法Lv4、風魔法Lv4、雪魔法Lv1、砂魔法Lv1、威圧Lv5、眷属化、魔力操作Lv3
エクストラスキル:熱変動耐性、ゴブリン特効EX、オーク特効C、オーガ特効C
希少種成長はやすぎるよ……はやいとは詳細に書いてあったけどもね?よし、細かいことは気にしないで南にどんどん進んでいくか!
おや?どうやら気配察知に引っかかったようだな………
あれれ?オークとオーガが戦っているぞ?縄張り争い……って感じかな?ここに………横入りしちゃうか!
「総員突撃!」
オークとオーガ達は森の東側を治めているフォレストウルフ達がこんなところにいるとは予想もしていなかった。そのため、反応が遅れた。が、オークキングとオーガキングの的確な指示により、すぐさま三つ巴になった。
「はーい!よしよし!レベル上げるために千匹狼!」
戦場を千匹の狼が駆けていく。それにルキ達が続く。ルキの部下達は火、水、風、土魔法を使っている。一属性しか持っていないのが当たり前で、ウルフが異常なだけである。半数を仕留めたところで二つの巨大な気配をウルフが感知し前に躍りでる。
オークキングとオーガキングは目の前の一匹のウェアウルフを見て、瞬時に共闘を決意する。オークキングは色欲の力を、オーガキングは虚飾の力を解放した。オークキングとオーガキングは基本的に人間で言うところのAランクだが、この二匹の個体は虚飾と色欲の力を解放することによりSランクに迫る個体であった。
その二体の個体が瞬時に全力を出した上で共闘しなければならない相手、それがウルフ・クローという男である。
そのウルフ・クロー本人はというと、ただ笑い立っていた。そしてただ一言。
「諍いの爪」
その一言と腕の振りによる一撃でオークキングとオーガキングは死を覚悟し、全てを諦めた。
『レベルが上がりました』
『種族進化を行えます』
『進化先』
『コルンムーメ』
『スコル』
『ハティ』
とりあえず上から順だな。進化っと!ほいほーい!
『種族進化を行います』
そして、例の光が当たりを照らし、光がおさまるとそこには一人の少年が立っていた。
『コルンムーメに進化したため、風魔法のレベルをマックスにします』
『風魔法が進化し、嵐魔法を取得しました』
『雷魔法を取得しました』
『痛覚遮断を取得しました』
『共有化を取得しました』
『眷属化と共有化が統合され、魂共有を取得しました』
『嵐魔法』
風魔法が進化したスキル。風を操り雨を呼ぶことを可能とする。
『雷魔法』
雷を出現させ自在に操ることができる。レベルが上がると威力が上がる。
『痛覚遮断』
痛覚を遮断することができる。痛覚を完全には消せない。
『魂共有』
眷属化と共有化が統合されたスキル。眷属化のスキルはそのままに、配下のスキルを主が使えたり、主のスキルを配下に受け継がせることができる。
マジか!超いいスキルばっかだ!ん?あれ?まわりが眩しい?みんな進化してるし………
次回魂共有の説明して行きます!




