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詩集その1

彼岸花

作者: 浅黄悠

甘い春雨

金扇、舞台に舞う

檜の匂いが包む前開きの箱で一人

燃えるような紅い友禅

風を感じる、燃えるような意志の風

指先で飽和した空気を斬る

命を燃やしてゆく君は誰そ彼

茫然と独り見ている僕はさあ、だれだか…

夢、ただの幻

そう言ってしまえば簡単なことだけど


火傷のひいた後のような黄昏

ひぐらしが散々鳴いている

夏の暑さがみせる、現実から剥離されかかった空気に

僕はあの幻をまた思い出す

畏怖とも恐れとも

いとおしさとも懐かしさとも分からない

そこで舞っているのは誰だ


初秋、丘の上でそれは咲き誇っていた

それはこの時間でずっと僕を待っていた気がした

僕は気がついた、

僕の知らない

届かない場所からの微かなシグナル

彼女の名とか顔ではなくただその存在の証として

果たして彼女は此処にいる

此処にいる。


ぱっと開いた紅

筆で速く引いたような紅

僕の目に忘れがたい紅

潰れて散ったような命の紅


僕もいつか

彼女の生まれ変わりのために

この花を咲かせるのだろうか



こんにちは。浅黄です。読んでくださりありがとうごさいます。

気がつくと花の話が多くなっている浅黄です。

このごろ歳を取るごとに時間の早さに嘆いている浅黄です。…愚痴ってすみません。

彼岸花の花言葉など、調べてみたら面白かったです。興味を持った方はぜひどうぞ。

それではまた。

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