Fuck my life!
Fuck my life!
ついてねぇぜ・マジ最悪・マジかよ!
という意味。
二つのチームが衝突したとき、ピンクのフードを着た少年。
井之沢 跳馬は確信していた。
―勝てる
自らも喧嘩に進んで参加し、殴り、頭突き、蹴り飛ばしながら、跳馬は勝利への自信があった。
普通に考えてこっちが勝つに決まってる、数は相手の倍近く、毎日喧嘩尽くしだった俺らが羽黒なんかがリーダーのチームに負けるわけがない。
ブオンッ!!
低くうなるような音が背後からする、誰かがバットか鉄パイプを振り回しているのか。
振り向き、驚愕した。
今まで俺の後ろにいた仲間たちが倒れている。
―何が・・・
ブオン!
再び鈍い音がし、反射的にそちらを見る。
「なんだよ・・・それ・・・・」
先ほどから繰り返されるあの鈍い音は髑髏のかぶり物をした奴が回し蹴りを相手に繰り出すときの音。
どれほどの威力があるのか、音だけで十分理解できる。
―・・・・・・・・・・・勝てる自信がなくなってきた
確かに羽黒のチームは弱い、だが極端に強すぎるのが何人かいて、こっちが押されてきた。
その極端に強すぎるのが、髑髏と狐のお面と穴の開いた紙袋で顔を隠した三人。
三人の喧嘩をそれぞれ一言で表すなら、
髑髏が「力まかせ」
狐面が「技」
紙袋が「デタラメ」
と、いったところか。
殴りかかってきた奴の拳を避け、膝蹴りを腹にたたき込む。
「・・・チィッ!!」
舌打ちをして周りを見回す、相手もだが、仲間も随分数が減ってしまった。
紙袋がこっちへ向かってくる。
やばい、あいつは本当にヤバイ、髑髏や狐面と違い、動きが全く読めないのだ。
先手必勝、とはよく言ったものだがこいつに通用するとも思えない。
半分、自棄になり、身構えた瞬間、
ゴッ
後頭部に強い衝撃。
前に迫っていた紙袋に気をとられて、背後に迫る敵に気づけなかったのだ。
「クソ・・・・・・!」
こんな奴らに負けるなんて、あり得ない、
クソックソッ
倉島さんがいれば、どこに・・・
何処に行ったんだ・・・・・
くら・・・しま・・・さ・・・・・・・