己にしかざる者をともにするかなれ。
己にしかざる者をともにするかなれ。
by孔子
第一区 軍事施設 総隊長室
「で、」
新しいスーツに、着替え革張りの椅子にふんぞり返り、「ipad」を見る雷斗。
獒は「ipad」を羨ましそうに見ていた。
「やっぱ、それ自慢じゃないっすか?さっきから少なからず、悪意を感じるっす」
「お前みたいな馬鹿が持っても、使いこなせなきゃ意味ないだろ」
「・・・・あれ、言い返せないっす」
「しょんぼり」といった感じの、獒を横目に雷斗は会議の書類に目を通す。
『超能力者増加傾向にあり』太文字で記された文字がとても目立っていた。
「最近、増えてるみたいっすね」
のぞき込んできた獒を手で追い払い、資料を机の中にしまう。
機械音がし、「ipad」に視線を戻した。
赤い点が繁華街でとまっていた。
地図を拡大すると、カラオケボックスの中にいる。
殺人未遂を犯しておいて、まさか歌を歌うとは思えない。
「ここだな・・・」
「お、場所わかったすか?でも、俺らは捜査とか逮捕とかできないっすよ」
「お前・・・脳みそ豆腐なんじゃないか?」
「と、豆腐っすか」
「絹ごしのな」
つまり手遅れなのかと、獒は涙が出そうになった。
雷斗は「いや、凍み豆腐か」等と言っている。
「俺の知り合いに、『林』っていう少年課の刑事がいてな、倉島をさがしてるらしい」
「おぉ・・・」
「居場所なんか教えてもらったら、大助かりだろ」
「なんっ・・・・いや、なんでもないっす」
―どうせ、「なんで知り合いなんすか」とか聞いたら、馬鹿ってあしらわれそうっす
雷斗は自分を落ち着かせるように深呼吸をすると、通話ボタンを押した。
トゥルルルル・・・
[・・・なんだ]
「お久しぶりです、実は耳寄りな情報がありまして―・・・」
中国のことわざって、
頭よさそー




