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銃の知識ゼロの世界で弾丸補充スキルを授かった冒険者、案の定Bランクパーティにクビにされる~銃を手に入れてから狙撃無双で英雄と呼ばれる件~  作者: ma-no
二章 逃亡生活

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048 エルフが暮らす村


 勇者パーティがシモンたちの生存に気付いたとは露知らず、シモンとプックは和気あいあいと北西に向かって歩いていた。

 暗い話は気持ちが重くなるので、2日目以降は避けるようにしてお互いの家族の話やシモンの冒険譚をしていたら、しだいに勇者パーティのことは忘れたらしい。


「どや? もう完璧ちゃう?」

「ああ。うまいうまい。もう引かなくても1人で乗れそうだな」


 歩き旅を始めて4日目。プックは馬にも乗れるようになったから、鼻高々だ。


「プリンちゃんもありがとな。あとでブラッシングしてやるわ~」

「なんだその名前?」

「ほら? 色合いがプリンに似てるやろ? だから付けたってん」

「名前なんか付けると、別れる時に離れられなくなるぞ?」

「なんやと? あーしとプリンちゃんの仲を引き裂こうとしてるんか!?」

「最初に言ったよな? 邪魔になったら売るって……」


 プック、たった4日で馬に愛着湧き過ぎ。シモンのことも「鬼~!」と非難しまくっている。しかしシモンも折れることはできない。維持費も馬鹿にならないもん。

 ここに来て超険悪になった2人であったが、遠くに村らしき影が見えると会話が増えた。


「たぶんアレかな?」

「やっとでっか~。やっと屋根のあるところで眠れる~」

「確か、温泉も湧いてるぞ」

「ホンマ? ひょっとしてシモンはん。あーしが温泉好きっての知ってたからあそこを選んだん??」

「いや、鉱山だったら勇者が来ないかと思って。基本的に犯罪奴隷が行くところだし」

「そこはあーしのためとか言いや~。だからモテへんねん」

「なんでプックにモテる必要あるんだ?」

「プリンちゃん……噛め!!」


 女心は通じず。プックの命令も馬に通じないので、この件はプックも流す。


「てか、犯罪奴隷ばかりやと、治安が悪そうやな~」

「それは大丈夫なはず。犯罪奴隷の暮らす村と、そいつらを管理する人の村は別になっているはずだから。ひょっとしたら、一番治安がいいんじゃないか? しらんけど」

「しらんのか~い」


 プックは安心したのも束の間、ツッコミは忘れない。


「あ、そだ。これから行く村はエルフばかりだけど、プックは大丈夫か?」

「あーしがドワーフやからか?」

「ああ。エルフとドワーフは仲が悪いんだろ?」

「いつの話をしてまんのん。確かにご先祖様は仲が悪かったと言い伝えられてるけど、昔の話や。全然交流ないのに、どうやって(こじ)れるんや」


 この世界は、突然できた迷宮で大陸が繋がった世界。移動が困難なのだから、喧嘩のしようもないのだ。


「そもそもあーし。エルフと会ったことないんやで。そんな会ったこともない種族のことを馬鹿にするほど、人間小さくないわ」

「ふ~ん……そんなもんなんだ。じゃあ、冒険者になったエルフとドワーフが仲が悪いって聞いたのは、嘘なんだ」

「噂なんか信じんなや~」


 そんな感じで種族の話で盛り上がっていたら、目的の村までかなり近付いた。


「アレ、なんでんのん? テント??」

「しまったな~……疎開地だ」


 そこから目に付くのは、テントの数々。大小様々なテントが所狭しと並んでいた。


「ああ。みんな、シモンはんと同じこと考えてたんかいな」

「みたいだな。だから酒場でも口が重かったのか~」

「どうすんのんこれ? 泊まれるところないんちゃうか??」

「やっちまった~。もう今日はアソコに泊まるしかないって~」


 残念無念。安息地は人でギュウギュウ。しかし、移動するにも時間も時間なので、シモンは嘆きながら村に向かうのであった。



「止まれ。何用や?」


 道なりに進むと門番みたいな人が立っている場所があったので、シモンたちはそこに突撃したら、案の定、武器を持ったエルフの男に止められた。


「旅の者だ。ずっと歩き通しだから、泊めてほしい。宿とかって空いてたりするか?」

「残念ながら満室や……お前は人族で、そっちの子はドワーフか?」

「ああ。五層から来た」


 エルフの男は人種や階層を聞くと目を輝かせた。


「それはえろう長旅ご苦労やったな~。皆、話のネタに飢えてるから、泊まってもらってほしいところやねんけどな~」

「テントを張れるスペースがあればそれだけでいいぞ」

「ホンマか? それぐらいなら、なんとかなるで。誰か案内したってや。五層からのお客さんやで~?」


 門番がそんなことを言うので、女性のエルフがワラワラと集まってしまった。これでは道も歩けないので、ジャンケン大会で案内役を決定。

 そのエルフ女性のあとを、シモンとプックはついて行く。


「なに鼻の下伸ばしてますのん?」

「鼻の下なんか伸びてねぇし」

「いや、地面につきそうになってたで? よかったでんな~。エルフハーレムに来れて」

「まぁ……本当に美人が多いんだな……あいてっ」


 シモンが否定しないので、プックに小突かれちゃった。実際問題、エルフの割合は女性が多く占めるから、エルフハーレムと言っても過言ではないのだ。


「てか、エルフって、プックと同じ喋り方なんだな~」

「同じ? 全然ちゃうやろ。ドワーフ弁は、あんなポヤポヤした喋り方ちゃうで。耳、悪いんちゃうか?」


 ドワーフ弁は、とある世界でいうところの大阪弁。エルフ弁は京都弁だから似ているといえば似ているが、そんなことを言うと両方から怒られるから筆者は思ってません。


「口悪いな~。うん。全然ちゃうわ」

「は? ドワーフ弁バカにしとんのか??」


 シモンも否定はしたけど、その言い方ではプックを怒らせるだけであったとさ。


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