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銃の知識ゼロの世界で弾丸補充スキルを授かった冒険者、案の定Bランクパーティにクビにされる~銃を手に入れてから狙撃無双で英雄と呼ばれる件~  作者: ma-no
四章 二度あることは何度でもある

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121 最後の攻撃


 巨大キメラにしがみついて指示を出していた邪神の使いとおぼしき人物は、シモンが早撃ちしちゃったので滑落。

 プックは王様に報告すべきだと主張していたので、シモンに説教だ。


「な~んで待てへんのかな~?」

「いや、たまたまチャンスが……」

「な~んで隠そうとするかな~?」

「いや、誰も見てないならいいかと思って……」

「おふたりさん。喋ってる場合ちゃうかもしれんどすよ??」


 そこにユーチェの助け船。ユーチェの指差す場所には巨大キメラが立ち止まっていたから、シモンとプックもよく見てみる。


「死んではいないよな?」

「たぶん……死ぬとしたら、あーしらが攻撃してる時やと思うし……」

「兵隊さんたちも困惑してるどすよ?」


 それでも答えがわからない。皆でその他の可能性を考えていたら、レオポルト王がタテガミを振り乱してやって来た。


「邪神の使いがおっただと!?」

「「へ??」」


 どうやら弾倉補充で借りていたネズミ兵士が、よかれと思って報告したっぽい。なのでプックはシモンの腕を取って差し出した。


「正確に言うと、それっぽい人ですかね~? キメラに指示出してたし……」

「歴史上、初めて確認が取れた。できりゃあ生け捕りにしてゃー。協力してくれ」

「……」


 覆水盆に返らず。シモンはプックに助けを求める目を向けた。


「すんまへん。このアホがもう撃ち殺してしもうて~……本人も反省してることやし、大目にみたっておくんなまし」

「は? もう殺いた??」

「はい。頭がパーンッて爆発しちゃいました」

「お、おお。そ、そうか……」


 50BMG弾、この距離では人間には強力すぎ。そのせいでレオポルト王も何を言おうとしていたか忘れちゃったよ。


「えっと……アレ、どうしましょうか?」


 巨大キメラはいまだに健在。シモンが指差すと、レオポルト王はタテガミを振り回して気を取り直した。


「ひとまず邪神の使いの件はあとにしよう。キメラだな……」

「俺が撃ちましょうか?」

「ああ。その(みゃー)に兵に連絡する。しばし待て。うおおぉぉ~!!」


 シモンが提案すると、レオポルト王の雄叫び。あまりもの大声にシモンたちは耳を塞ぐと、レオポルト王から少し離れたところでお話する。


「アレ、指示だったんだ……」

「アレだけでよくわかりまんな~」

「エルフのほうが優れた伝達手段どすな」


 雄叫びの謎、解明。獣特有の伝達手段で、今までも兵士の動きをこまめに指示していたのだ。


「プーシーユーは、俺が指示を出すでそのあとに撃ってくれ」

「あ、はい。できれば雄叫びは離れてやってほしいかな~?」

「ああ。そうだな。人族がおるのをすっかり忘れとった」


 レオポルト王が少し離れてプーシーユーが配置に就いたら、シモンはまだお喋り。ネズミ兵士に聞いてみる。


「アレってうるさくないの?」

「うるさいですよ。耳、ええんで」

「でも、王様の(みゃー)ですでね」

「だよね~?」


 うるさいのは人族だけではなかった。その確証を持てたら、気分よく銃を構えるプーシーユーであった。



「よし! 撃ってくれ!!」

「はいっ!」


 兵士の各種準備が終わったら、レオポルト王の指示の下シモンが発砲。タカのような顔に50BMG弾は突き刺さった。


『キエエェェ~~~!!』

『ヴオオォォ~~~!!』


 すると、オオカミ顔も一緒に叫んで高台を睨んだ。


「突っ込んで来た! 王様!!」

「おお! うおおぉぉ~!!」


 さらに、がむしゃらに巨大キメラは突進。レオポルト王も慌てて兵士に指示を出す。


「今までと動きが違うぞ! プックは10号(ガトリングガン)の準備! ユーチェは撃ちまくれ!!」

「おう!」

「はい!」


 キメラはただただ前進。獣人兵が行く手を阻んでも気にせず力で押し込んでいる。


「これって指示役がいなくなったからちゃうんか?」

「かもな! プック、そろそろだ。オオカミ狙ってくれ! 俺は鳥を狙う!!」

「よっしゃ! ブッ放すで~~~!!」

「撃て~~~!!」


 これは最大のチャンス。獣人兵がキメラにゆっくりと押し込まれるのだから狙い放題。プーシーユーは最大火力の発砲だ。


「我らもだ! うおおぉぉ~!!」


 それと同時に、獣人兵は正面と左右からの魔法と遠距離攻撃の挟撃。巨大キメラは指示役がいないからか、全ての攻撃を無防備に受けるのであった……



「うおおぉぉ~!!」

「「「「「ウホホホホホ~!」」」」」

「「「「「ワオオォォ~~~ン!!」」」」」


 戦い初めておよそ30分。巨大キメラが倒れると、レオポルト王の遠吠えから獣人兵が続きに続く。

 プーシーユーは最初は微笑ましく見ていたが、すぐにうるさく感じて本陣よりも奥に移動していた。


「思ったより余裕だったな」

「それはプーシー10号のおかげやで~」

「ホンマに。さすがはプックさんや~」

「ところで残りの弾丸はいくつだったんだ?」

「……ゼロや」

「「けっこうギリギリ……」」


 巨大キメラが倒れた場所は、高台から10メートル強。50BMG弾を三千発も使ってやっと倒れたのだから、キメラの脅威度はかなり高い。3人とも今ごろゾッとしてるよ。


「ま、まぁ、勝利は勝利だ。やったな!」

「せやな!」

「やりました!」

「「「おめでと~~~う!!」」」


 こうしてプーシーユーも、獣人兵から遅れて、勝利を祝ってハイタッチするのであった……


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