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銃の知識ゼロの世界で弾丸補充スキルを授かった冒険者、案の定Bランクパーティにクビにされる~銃を手に入れてから狙撃無双で英雄と呼ばれる件~  作者: ma-no
四章 二度あることは何度でもある

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116 新しい依頼


 プーシーユーはもう一泊、違う村でモフモフパーティーをしたら、王都に到着。どこかで宿でも取ろうかと考えていると、馬車は直接城に入って行った。


「ようこそ我が城へ。俺が国王のレオポルト・ラムセラールだ」


 しかも今回も、あっという間に王様と面会となったから、シモンは恐縮しっぱなしだ。


「えっと。プーシーユーでリーダーしているシモンです」


 だって、王様はデカいライオンだもん。肉食獣に睨まれているみたいでシモンは怖いのだ。


「王様! 立派なタテガミですね! 触ってええでっか?」

「カッコイイどす~。肉球触らせてくださ~い」

「お前ら、王様になに言ってんだよ~」

「わはは。よいよい。変なところを触ったら噛むに~??」


 シモンとは違い、プックとユーチェは怖い物知らずなので、そっちも怖い。レオポルト王が大口開けても2人は気にならないらしい。レオポルト王は、とある世界でいうところの名古屋弁がキツイ人だから、優しく聞こえるのかも?

 しかし、2人も王様とは理解しているから、お触りはちょっとだけ。シモンも握手だけしたら、豪華なソファーに座ってお喋りだ。


「プーシーユーの活躍は聞いてひゃーたが、まったく強そうには見えせんのだな。本当に勇者パーティに勝ったのか?」

「俺たちの戦い方は特殊なんです。見えないほどの遠距離から一方的に攻撃するから、勇者パーティも逃げるしか手がないだけです。この距離なら、王様にも勝てませんよ」

「そんなに遠うからか……今宵は食事も部屋も用意してある。プーシーユーの活躍を直に聞かせてくれ。礼も用意してあるでな」

「は、はい」


 これは逃げられないと察したシモン。仕方なくエルフと戦った厄災の魔獣の話から始めるシモンであった。



 翌日、豪華な部屋で目覚めたプーシーユーは食堂でこれからのことを話し合っていたら、シモンだけレオポルト王に呼び出された。

 その間、プックとユーチェは猫とコアラのメイドにお城を案内してもらうらしいから、シモンもそっちに行きたい。しかし、王様に会うしか選択肢がないから、羊の執事に案内されて、城の見張り(やぐら)にまでやって来た。


「こんなところまでてゃーでゃー(わざわざ)すまなんだな」

「はあ……」


 応接室でもなく執務室でも食堂でもない場所に王様が1人で立っているから、シモンも何か面倒事が来そうだと途中から考えていたみたい。

 羊の執事が頭を下げて階段を降って行くと、レオポルト王は視線を町並みに持って行った。


「どうだ? 俺の城や町は」

「立派です。今までいくつも王都を見て来ましたが、どこにも負けていません」

「そうかそみゃーか。嬉しいことを言ってくれる」


 レオポルト王はニッコリ微笑んだけど、シモンにイマイチ伝わっていない。顔が怖いもん。


「ここからは見えんのだが、最近、民は少し元気がにゃーのだ」

「そうなのですか? 入口の迷宮街は元気そうに見えましたが」

「それはプーシーユーが現れたでだろう。民が迷惑を掛けたらしいな」

「いえ……驚きはしましたが」


 そもそも爬虫類の顔色なんてシモンにはわからないので、いまのところレオポルト王の話の意図も読み取れない。


「最近、墓荒らしが多うてな」

「墓荒らし??」

「ああ。死んで間もにゃー死体が狙われとるのだ」

「なんでそんなことを……あ、だから国民が不安に思っているのですね」

「それもある。ただ、この八層では墓荒らしが多い年に、厄災の魔獣が現れるで、それが一番の理由だ」

「ああ~……」


 やっと本題に入ったら、シモンは「またかよ」と心の中で思ってます。


「勇者パーティもいにゃーのでは、どえりゃー被害が出る思う。もしも1年前に来てくれたら、蒼き群雄が滞在しとったのだが、それも叶わん」

「いまは最前線で奮闘中ですもんね」

「ほう。詳しいのだな」

「俺、蒼き群雄に所属していたことがあるんで。ダークエルフの王様から聞きました」

「まさか……百発百中のシモンか??」

「やっぱり聞いていましたか~~~」


 蒼き群雄はここでも厄災対策に名乗りを上げていたらしく、その時、シモンのことも喋っていたんだって。


「ほんなら話が早い。シモン……力を貸してくれんか? このままだと多うの民が無惨な死を遂げてまうのだ」


 シモンまでいい人認定されてしまっていては、レオポルト王の期待大。シモンの答えも決まりきっている。


「できる限りのことはさせていただきます……」

「感謝する!!」


 断れるワケがない。こうしてレオポルト王に背中をバシバシ叩かれたシモンは、ちょっとHPを減らしてから自室に戻るのであった。



「ただいま~。って、誰もおらんか……シモンはん!?」


 プックとユーチェがお城探検から帰って来たら、人の気配がなかったのにシモンがソファーに座っていたからプックはビックリ。


「シモンさん。どうしたんどすか? なんか暗いどすよ?」


 ユーチェはシモンの纏っていた空気を心配して駆け寄り、プックもゆっくり近付いて来たら、シモンは顔を上げる。


「なんかな。厄災の魔獣が近々やって来るんだって」

「はい?」

「それ、引き受けたんか??」

「勇者パーティがいないの俺のせいなんだから、引き受けるしかないだろ~~~」

「「あらら~」」


 どうやらシモンはやりたくなかったみたい。


「俺、いつまで勇者パーティの尻を拭かなくちゃいけないんだろ?」


 だってこれは勇者パーティの仕事なんだから……


「邪神がいなくなるまでちゃう?」

「シモンさんなら邪神も倒してしまうんちゃう?」

「女神様~! 俺、何か悪いことしましたか~~~??」

「勇者パーティを撃ったな」

「こないだ殺し掛けましたで」

「それ、ユーチェだろ~~~」


 罪ならないこともない。女神様に懺悔しても、プックとユーチェが現実に引き戻すので、シモンは初めて勇者パーティを撃ったことを悔やむのであったとさ。


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