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銃の知識ゼロの世界で弾丸補充スキルを授かった冒険者、案の定Bランクパーティにクビにされる~銃を手に入れてから狙撃無双で英雄と呼ばれる件~  作者: ma-no
四章 二度あることは何度でもある

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111 お見送り


 お別れ会の次の日……ついにプーシーユーは王都を旅立った。


 乗り物は豪華な馬車。メインデルト王が勝手に手配してくれていたから断れなかったんだとか。まぁシモンは昨夜は飲み過ぎて、気付いたのは昼過ぎだったけどね。


 4日間の豪華旅行は獣の一匹も見なかったから、騎士団辺りが先行して排除してくれたのだろう。エルフの感謝再燃だ。

 出口の迷宮街で取った宿も超高級宿屋。メイドさんが同伴していたから、これ以外許されなかった。泣き落としされたんだって。


 旅の疲れはあまりなかったけど、念の為1日の休みを取ってから、プーシーユーは迷宮に入って行った。


「とりあえず、今日のところは様子見な。地下3階のモンスターを見て帰ろう」

「おう!」

「はい!」


 シモンは慎重派。勇者パーティが追っていないなら、『命を大事に』布陣だ。

 地下1階では武器も弱い武器で対応。まだまだ余っているパラベラム弾の銃で進む。もったいないもん。


 冒険者ギルドで聞いていた通り、地下1階は弱いモンスターしか出ないので、弱い武器でも楽勝。基本的にシモンとユーチェが半自動式拳銃を撃って倒し、複数のモンスターの場合はプックのマシンガン掃射だ。

 久し振りの迷宮だからフォーメーションの確認をしながらだが、普通の冒険者より遙かに速い攻略速度。お昼を待たずに地下3階に到着だ。


「ここからモンスターが強くなる。気を抜くなよ?」

「おう!」

「はい!」


 ひとまずシモンが先行して様子見。1人で通路から出たら、半自動式拳銃だけで倒しちゃった。


「1人で倒す数ちゃうやろ」

「それもプーシー3号だけって……ウチには無理どすで?」


 モンスターの数は5体。ヘッドショットを二発ずつで終わったから、プックとユーチェは不満タラタラだ。


「元々様子見と言っただろ。できるだけ強い弾丸は温存したい。ボスにどれだけ使うかわからないんだからな」

「えぇ~。プーシー11号の出番もあらへんの~? この子も戦いたい言うとりますで~? パパ~」

「誰がパパだ」

「じゃあ、ウチがママ?」

「シモンはんの金であーしが作ったんやから、ママはあーしに決まってるやろ」

「どっちも子供産んでないだろ?」


 変な喧嘩が勃発したからシモンは冷たいツッコミ。2人もなんでこんな喧嘩してたんだろうと首を傾げて進む。

 そのままの武器で戦っていたら、弾数は(かさ)むが危なげなく勝利。お昼休憩を挟んだら、次はプックの新作、ウィンチェスター弾搭載のプーシー11号(サブマシンガン)のお披露目だ。


「おお~。やっぱりウィンチェスター弾は強いな」

「せやな。撃ち応えもありますな~。あーしなら50BMG弾の手持ちでもいけそうやわ。作ってええか?」

「いまのところ間に合ってます」

「なんで敬語やねん!」


 無駄弾が多いからだ。それなのに貴重な弾を減らされると、ボス戦が立ち行かなくなるからシモンは断固、やんわりと拒否だ。


「プックさんばっかりズルイわ~。ウチもかわいいの作ってほしいどす~」

「どうしたらかわいくなるんだ?」

「ウサギさんの顔を付けるとか??」

「却下や。そんなん作りたないわ」


 他の理由でプック専用が多すぎるから。だけど、ユーチェの案も却下。そんな銃は勇者の世界でもアニメの中だけだからだ。


 シモンたちも銃を持ち替えて数度戦えば、今日の予定は消化。地上に戻り、ゆっくりと体を休めるプーシーユーであった。


「なんでまだ3人で寝なきゃいけないんだろ……」

「ユーチェのせいや!」

「ええやないどすか~。プックさん、ソファー空いてますで?」

「なんであーしだけソファーやねん!」

「ケンカするなよ~」


 プーシーユーはダブル妻という設定が続いていたので、シモンだけはあまり休めないのであったとさ。



 お試しダイブをした2日後、高級宿の前ではプーシーユーとメイドが向かい合わせに立っていた。


「もしも余裕そうだったら、そのまま八層に向かう。これでお別れになるかもしれないから礼は言っておくな。いつもお世話してくれてありがとうございました」

「いえ。ダークエルフの今があるのはシモンさんたちのおかげです。こちらこそお世話になりました。こんなことを冒険者様に言うのは失礼かと思いますが、何度でも戻って来てくれていいんですよ。いつだって私はお出迎えいたしますので」

「あはは。そう言ってくれると有り難い。別れの挨拶したのに何度も宿屋に戻るのって、すっごく気まずいんだ。まぁ恥ずかしいから、別の宿に変えるけどな」

「ウフフフ」


 お互い頭を下げてひと笑いしたら、最後の言葉だ。


「じゃ、いってくる。またな」

「はい。また……」

「ありがとうな~」

「ありがとうございました~」


 こうしてプックとユーチェが後ろを振り向いて手を振るなか、シモンは片手を上げて去って行くのであっ……


「「「「「いってらっしゃ~い!」」」」」

「う、うん。いってきます……」


 でも、迷宮までの沿道にダークエルフが押し掛けていたから、まったく締まらない別れになってる。


「これ、もう戻れへんのちゃうか?」

「こんなに見送りされたら恥ずかしいどすな~」

「俺、もしも余裕そうって言ったよな? これ、1回では無理って言ってるようなモノだぞ??」

「言い方が悪いわ~」

「3回目とか言わな伝わらないヤツどすで」

「うそ~~~ん」


 こうまで大々的に見送られては、1回で決めるしかない。シモンは肩を落として、トボトボと迷宮に入って行ったのであったとさ。


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