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銃の知識ゼロの世界で弾丸補充スキルを授かった冒険者、案の定Bランクパーティにクビにされる~銃を手に入れてから狙撃無双で英雄と呼ばれる件~  作者: ma-no
四章 二度あることは何度でもある

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108 フルボッコ


「シモンだ! 固まれ!」


 突然、賢者トモヤと聖者キヨトが太ももを狙い撃ちされたからには、勇者パーティは防御陣形。


「どの方向から撃たれた!?」


 ただ、膝を突いた2人も撃たれた方向がわからないから、構えていても穴だらけだ。


「2人とも! 早く治せ! ここだと狙い撃ちされる!!」


 勇者ユウキが指示を出して回復魔法を急ぐが……


「「ぎゃっ!?」」


 また2人は逆側の太ももを狙撃されて怪我が増える。


「向こうだ! 向こうから来た! リクト!!」

「おう!!」


 方向さえわかれば、防ぎようはいくらでもある。聖騎士リクトを前に立たせて大盾を構えさせた。


「「ぎゃっ!?」」

「は??」


 次の瞬間には、まったく別方向からの狙撃。またしてもトモヤとキヨトは撃たれてぐったりだ。


「マズイ!? どっちも腹に近いぞ!?」

「なんだと!? こ、殺しに来てやがる……シモン! 俺たちは世界の希望だぞ!!」

「そんなこと言ってる場合か! お前も回復魔法使えただろ! 急がないと死ぬぞ!!」

「クッ……」


 性格に難があるが、同郷で趣味の合う仲間だ。仲間が大量の血を流しているのだから、ユウキも焦って回復魔法を使う。

 ひとまず回復役のエキスパートのキヨトをある程度治したら、自分で回復魔法を掛けさせてユウキは防御に戻る。そしてキヨトが完全回復すると、次はトモヤに回復魔法を掛けていた。


「くっそ~……アイツら、遊んでやがるのか? 来るならこい!!」


 ユウキたちがキョロキョロしながら守っていたら、トモヤも完全回復だ。


「待たせた。逃げ……」

「「ぐわっ!?」」

「またかよ!? それぐらいの傷なら走れるだろ! 場所変えるぞ!!」

「「おう!」」

「「お、おう……」」


 勇者パーティはひとまず冒険者ギルド内にエスケープ。そこでトモヤたちは急いで肩の怪我を治し、裏口から出ようとした。


「あぶねっ!?」


 しかし、そこにも3発の銃弾。飛び出したところを狙われたが、運良くユウキを外した。なので、勇者パーティは室内に戻って話し合う。


「動きは読まれているぞ。それにおかしい……シモン1人で動き回っているとは思えない」


 ここで冷静になった勇者パーティ。ユウキの言葉に、トモヤは大きく頷いた。


「ああ。あのヘンテコな名前のパーティは、シモンとドワーフとエルフとなっていた。3人ともスナイパーライフルを持っていると思ったほうがいいだろう」

「さすが賢者様。怪我がなければ頭は回るんだな」

「茶化すなよ。作戦がないと、このままここから動けないぞ」

「ああ。確かにいまは遊んでいる場合じゃないな。何か策はあるか?」


 トモヤは少し考えてから口を開く。


「冒険者ギルドの正面、あの正確な射撃がシモンだ。そして右側にいる者をエルフ、ギルドの裏はドワーフと仮定しよう。エルフはそこそこの腕前で、ドワーフは下手だから複数撃って外したんだろう」


 腕前から考察すると、恐ろしい答えがわかる。


「シモンは俺たちのこと、死んでもいいと思っているのかもしれない……」

「はあ? 世界の希望の俺たちだぞ?」

「それだけ追い詰めた可能性があると言いたいんだ。もう相手にするのはやめないか?」


 今まで絶妙に致命傷を避けていたのだ。それなのに腕が不確かな者まで駆り出しているのだから、トモヤ的には引きたいみたいだ。


「ふっざけんなよ。お前、撃たれまくったから金玉縮こまっているんじゃないか?」

「それもある。死ぬかと思ったんだぞ?」

「俺も……めちゃくちゃ痛かった」

「だからふざけんな!!」


 撃たれまくった2人は、そりゃやりたくなくなるに決まってる。それなのにユウキは聞く気はないみたいだ。


「元々俺たちは正攻法で戦う気なかっただろ! ギルド嬢を人質にでも盾にでもしたらいいんだよ! それだけで甘ちゃんなんて、俺たちに手を出せねぇんだ!!」

「「「「ああ~……」」」」


 そう。作戦ならある。だからこそ勇者パーティは王都に乗り込んで来たのだ。


「あれ?」

「誰もいないな……」


 でも、冒険者ギルドには人っ子1人いない。極悪非道の勇者パーティが来たのだから、避難済みだ。


「裏口! ドワーフは下手くそなんだろ!? そいつならすぐ捕まえられると思わないか? なんだったら、ダークエルフが1人や2人歩いているはずだ。そいつを捕まえて人質にするんだよ!!」

「「う~ん……」」

「ここまでナメられて帰れるか? 最低でもドワーフをさらって捌け口にしねぇと割に合わねえ! やるぞ!!」

「「おお!!」」

「「……ああ」」


 トモヤとキヨトは痛い思いをしたから乗り気ではないが、多数決で負けたからには行くしかない。

 勇者パーティの前衛は、気合いを入れて裏口から飛び出した。


「うわっ!?」

「足が~~~!!」

「なんだと!? 戻れ!!」


 だが、横から正確な射撃。またしても後衛は足を狙われ、無様に倒れることに。


「シモンが移動してるぞ!?」

「クッソ~……もういい! トモヤ! 右側を更地にしてやれ!!」

「まだ足が……」

「俺が治す! トモノブ、肩を貸してやれ!!」


 ユウキ、キレて無差別攻撃を指示する。リクトが裏口の右手に向けて大盾を構えて防御するなか、拳聖トモノブに支えられて外に出たトモヤは大魔法の詠唱を開始した。


 ズガガガガガガ~……


「「「「「ぐわぁぁああぁぁ~……」」」」」


 それと同時に左側と後ろから数十発の弾丸を浴びせ掛けられる勇者パーティであった……


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