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第二十九話 文化祭準備⑨

投稿が遅くなりました。すみません。

勝手ながら、タイトルを変更させていただきました。

【抱きしめたいほど美しい日々に!】→【抱いていたいほど美しく輝く日々を!】

クラスで行う文化祭準備は徐々に完成へと近づいていく中、冬真は未だクラスメイトとの接し方に苦労していた。文化祭準備で自然と仲良くなっていくと思っていたが、そんなに甘くないらしい。


(やっぱり、自分から行動しないといけないよな...)


そんなことを考えてながらダンボールに黒色のペンキを塗っていると、夜見が冬真に話しかけてきた。


「どしたの?そんな浮かない顔して。」


夜見は人との距離感というのを知らないのか、すごく体を近づけて聞いてくる。その度に夜見からふんわりと香水の匂いが冬真の鼻に入ってくる。


「いや、何にもないよ。」


「いや、その顔絶対なんかあるじゃん!」


(俺、顔に出てたのか?気をつけないとな...)


「多分疲れたのかな?あはは...」


上手く流せたと思った冬真だが、夜見には通用しなかった。


「うーん...友達いない...とか?」


冬真はビクッと全身を震わせる。わかったとしても、まさかド直球に言ってくることはないと思っていた。


「あ、やっぱり?でも、私と冬真君って友達でしょ?」


「え?」


「え?友達じゃないの?」


夜見は声を震わせながら涙目になって言った。それに驚いた冬真は慌てて弁解する。


「と、友達だよ!?」


「あー...もういいよ。そうやって私のこと友達と思ってないんだ。私と冬真君の関係は友達未満なんだね。確かに、やよいちゃんみたいに大きな胸ないし、雫ちゃんみたいにあまり気が使えないもんね。体も性格もダメなんだよね。もっと胸が大きくて顔が可愛くて、性格のいい女が好みなんだよね。私と冬真君じゃつりa...」


「ちょっ、ちょっと!!」


夜見の話を遮ると、夜見はキョトンとして冬真の顔を見る。


「すごい早口だけど、なんかすごいこと言ってたよね!?」


いきなりの出来事で冬真の語彙力がなくなる。語彙力のなくなった冬真を見て夜見はクスッと頬を緩めて笑った。


「じょーだんだよ。こんな感じの構文知らない?」


「し、知らないよ。今、流行ってるの?」


ちょっと前に冬真は中宮が同じような構文で言ってきたことを思い出して、夜見に聞いてみる。


「うーん...流行ってるのかな?」


(流行ってもないのにやったの...?なんで?)


夜見は笑いながら、お化け屋敷の制作に戻った。冬真はその場で呆然として、ゆっくりと冬真も制作に取り掛かる。今日入れて、文化祭まで残り3日。この学校は地元住民や小さい子供でも入れるように土日に開催している。


(残り3日。頑張らないと...)




午後までしっかりとクラスの文化祭準備に取り掛かり終わった後、すぐに文芸部の部室へ冬真は向かった。まだ販売する短編小説の印刷などが終わっておらず、どれだけ刷るのかも決まっていない。クラスの文化祭準備よりも圧倒的に進んでいない中、冬真が部室の扉を開けると片手でスマホを操作しながらくつろいでる三奈方先輩の姿が目に映った。


「あっ、おつカレンダー。」


「...2点。」


「何点中!?」


「100点中。」


「酷くない!?頑張って考えたんだよ!?」


冬真は三奈方先輩の面白くない挨拶をさらっと受け流した後、中宮がいないことに気がついた。


「あれ?美夏ちゃんは?」


「まだ来てないよ。今日、見てないの?」


「見てな...」


冬真が「見てないです。」と言いかけた時に、勢いよく文芸部の部室の扉が開く。そこには中宮と河上の姿があった。


「ち〜す!!」


大きな声で河上は挨拶して部室に入ってきた。それに続いて中宮も扉を跨ぐ。


「お手伝いにきました〜!!」


河上はノリノリで三奈方先輩の隣の席に腰を下ろした。中宮は申し訳なさそうな顔をしながら冬真の横に腰を下ろす。


「えっと、河上さん...部活とかクラスのことは?」


冬真は疑問に思い、河上に尋ねた。


「部活は陸上だし、文化祭なんもしないし、クラスのことは大半終わってるから、みんな帰ってるよ。」


「そうなんだぁ。」


今日やることは、短編小説の印刷、作成である。作成には人数がいた方が早く終わる。冬真たちは、短編小説を図書室で印刷をした後、冊子にした。河上がいてくれたおかげで早く終わったような気がする。


「本当にありがとうね、ななちゃん。」


「いやいや、いいよ。」


「助かったよ、ありがとう。」


冬真もしっかりとお礼を言った。三奈方先輩も感謝を伝えていた後、勧誘していた。

まだまだやるべきことはあるが、この調子だと文化祭までに間に合うだろう。


「あっ、そうだ。とうまっち。」


「うん?どうしたの?」


河上はなぜか顔を少し赤らめながら口を開ける。


「文化祭、一緒に回ら...ない?」


「へ?」

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