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どうやら交通事故で死亡した友人彼氏が、異世界に転移してハーレムを築いてるらしい。しかも世界間交易スキルとやらで、友人に現世の物資を送ってくれとか言ってる。何を送れば浮気のお仕置きになるのだろうか?

作者: 金銅才狸
掲載日:2026/08/28


 友人の彼氏が死んだ。


 遊園地に私と友人………

 友人の彼氏との三人で行く約束の日。


( なぜ私が友人のデートに付き合わなきゃならぬ、)


 と思ってたが………


 待ち合わせの場所に友人の彼氏は来なかった。友人の彼氏は交通事故で死んでいた。


 友人は、とても悲しんでいる。

 友人は絶望してた。

 その一方で私は喜んだ。

 友人の彼氏は私にも言い寄る、浮気クズ男だったから。


 友人はクズ男を良く引き寄せる。

 とばっちりをうける私の身にもなって欲しいが……友人は私の気持ちには気がつかない。


 このまま友人が変わらないならば友人との腐れ縁を切りたいとも思うが、なかなか踏ん切りがつかなかった。




 友人の彼氏が死んだ……その日を境に友人は変な事を言い始める様になった。


 友人は夢の中で彼氏に再開したそうだ。

 夢の中で友人と彼氏は、あの日に約束していた遊園地デートしたそうな。


 死んだ友人の彼氏は夢の中で


「俺さ、これから異世界へ行くんだ」


 とか………痛い事を言ったと……、

 彼はどうやら異世界へと旅立ったらしい。


(マジで?………)


 真偽はともかく………

 友人はそう思い込んでいた。


 どうやら私の友人は、彼氏を失ったショックで………頭がどうにかなったらしい。


 元々友人の頭はメンヘラ子ちゃんだったけども、彼氏を失った可愛そうな私効果で、さらに、おめでたい頭にブーストがかかっていた。



 ………そもそも友人の彼氏はクズだ。

 浮気もしてた。

 私にもコナをかけてきたくらいだし。

 なので落ち込む友人に私は………


「カレはやめとけって言ったじゃん」


(死んで良かったとは言わない。

 思ってはいたけど死人の悪口言うのはデリカシーがなさすぎるから……

 過去には既に言ってしまったかもだけども。死んだ今はオブラートに包む言い方をする)


「………」

 友人は無言。


「まぁ、別れられて良かったよね」

「良くない。全然良くないよ。別れたんじゃ無くて、死別だよ」


「アンタの彼って女癖悪いし浮気も………」

「浮気相手は全員………したから大丈夫」


 ………

 友人の口から物騒な言葉が聞こえた。

 危ない危ない。

 忘れるところだった。

 私の友人は危険人物めんへらこだった。

 私がもし、友人の彼氏と、どうにかなってたら………それがバレたら

 この友人に何をされたかわからない。

 命すら、あったかどうだかわからない。


「正直さぁ。アンタいい加減マトモな彼氏を見つけてくれない?」

「なんでよ?」

「アンタと付き合う彼氏が、マトモな相手じゃ無いと周囲に迷惑かかるし」

「どういう意味よ!」


「そのままの意味」

「言ってる意味が、わからない?」

「アンタ、ダメ男と付き合うと暴走するじゃん。だから真剣に優良物件選んで欲しいわ」


 私は友人に酷いことを言う。

 私の友人は恋愛が絡むと人が変わるから。

 恋愛危険人物めんへらこだから仕方がない。



 友人、ダメ男と付き合う。

 →

 ダメ男トラブルをおこす。

 →

 友人がキレてトラブルが大きくなる。

 →

 周囲に被害が出る。

 →

 私にも巻き込まれる。

(イマココ)

 この繰り返し


 このメンヘラ友人との付き合いが長すぎて、見放すのも心苦しい。

 それにもう馴れた。


 もしもこの世界にメンヘラ娘、【取り扱い技能試験】とかあったら、私はその試験で二段くらい取れると思う。



 友人は……


「あなたからしたら、私の彼氏は浮気者だったかもだけれど」

「かもじゃないよ。浮気者だったよ」


 私はバッサリ断定する、


「それでも私からしたら、かけがえの無い彼氏だったのに………」


(あんな男のどこが良かった?


 メンヘラはダメ男を呼ぶのだろうか?


 めんへらこはダメ男を好むのだろうか?


 それともマトモな男のほうがメンヘラを避けるのか?

 謎だ。)


 

「でも……客観的に見たら、最低の浮気者だったよね〜。アンタの彼氏」

「ううう、酷い。人の彼氏を客観的に見ないでよ」


(泣きながら、そんな事を言われてもね。)

 


「だってあのままじゃ、アンタ達できちゃった結婚とかしそうな勢いだったし」

「別に、それでも良かったのに」


(良くはない)


「他にも女いたよアイツ。きっと結婚しても浮気続けたよ〜」

「大丈夫。その時はボコボコにしたから……彼氏も浮気相手も両方共!」


 物騒な事を言う我が友。

 私の友人は本当に戦闘力が高い。


 【見た目は清楚な戦闘民族】


 それが友人。

 しかも【めんへら】気味だ。


 多くの男が友人の見た目に騙されてボコボコにされきた。


 凶暴すぎて、いつも男にふられてた友人。


 男にふられるたびに戦闘力が上がる友人。


(そのうち、この子。悪の帝王様より強いメンヘラに育つのでは無いか?)

 とか思っていた。

 


「彼にアンタがふられる前に死なれて良かったじゃん」

「良くない。良くないよ。貴女には人の心あるの?」

「彼に浮気されてふられるのが嫌だから、ふられる前にアンタが突き飛ばして死なせたとか?」


(今回のダメ男、死因は交通事故。

 でも本当は私の友人が……)

 とか

 私は少し疑っていた。


 このメンヘラは何をしでかしていても不思議では無い。

 私は過去の経験からそれを知っています。


「違う。違うよ。私何もやってないよ。今回は………」

「今回、は………………」

「………」


 友人の沈黙が怖い。


(前回や前前回の彼氏は、どうだったのだろうか???

 

 友人の冗談だと、わかってはいる。

 わかってはいるが彼女の事だ。

 本気で2、3人、元彼を闇に葬ってんじゃないか?)


 たまに疑ってしまう。


「アンタまさか………ホントに歴代元彼を殺して無いでしょうね?」

「何回か襲われそうになったときに、返り討ちにしただけだよ。殺してないよ」

「ちょっと聞いてないわよ。それ」


(元カレに襲われるってなんだ?)


「別れ話でこじれて最後にヤラせろとか襲われたから返り討ちにしただけだよ」

「だけって……」


 あっけらかんと、たいしたことでも無かったかのように話す友人。


(う〜ん。

 そんな事ならまた事情は変わってくる。

 強姦未遂?)


 強姦魔死すべし。


(と言うか、清楚な友人の見た目に騙されて犯罪を犯そうとした男は………どうなったのだろうか?)


 この私の友人は見た目は清楚系。

 しかし………

 中身はゴリごりの

 ゴリラゴリラゴリラだ。


 昔の話だが、

 浮気した男の腕をたやすくへし折った現場を見たときは、普通にドン引きした。

 このゴリラを力でどうこう出来ると考えた男の思考がわからない。

 元カレならこの友人がゴリラだと知ってるはずだが……


「何が楽しくてレイプなんてするのだろう? 愛がなくちゃHな事は楽しくないのに」


 不思議そうにつぶやくメンヘラ友人。

 まともなことも言う。


「男は愛が無くてもやりたがるからね」

「私なんて好みの、ちっこい男の子と無理やりつながった事があるけど、全く楽しくなかったわよ」


 友人がとんでも無い犯罪を自白した。

 ここにも強姦魔がいた!


「………アンタまさか?」


 我が友人の貞操観念は終わってる。

 正直そのうち檻の中に入ると思う。

 なのに………


「私ほど良い女は滅多にいない。だから何をしても許されるの」


 友人は、こんな事を平気で言う。


「へ〜そうなの?」

 友人の自画自賛は聞き飽きてた。

 なのでいつも聞き流してた。


「どんな男も私の前では、男の下半身についてるバベルの塔を出したがる。良い女は辛いわ〜」


 それって……

(男は下半身裸になりたがると?

 そういう事をしたがると

 つまり……)


「どんな男も下半身の服を脱ぐって………アンタって公衆便器並に良い女なのね? わかるわかる」


 と私はテキトーに同意する。

 友人のこの手のモテ自慢話は聞き飽きてた

 なので、ついつい口が滑る。


「ねぇ、……さっきからアンタ酷くない?」

「そうかな?」

「そうだよ。彼氏を亡くしたばかりの私に酷くない?」

「別に……強姦魔がどうなろうと気にしないし……」

「違うよ。私の彼氏は強姦魔じゃ無いよ」


(違うそうじゃない。

 私が言う強姦魔とはオマエ。

 彼氏じゃなくてオマエの事だ!)


 とは思ったけど口には出さなかった。

 めんへらこゴリラと……

 そんな会話をしていた。


ーーー



 事故現場にて……


「彼氏にお供え物をしに行く」

「行けば」

「ついてきて」


 唐突に友人から友人彼氏の死んだ事故現場へ誘われた。

 どうして私が……

 とも思ったけれども付き合うことにした。


 暇だったし……


 友人の死んだ恋人の死んだ場所。

 その事故現場へと、たどり着いた。


「あ?」

 友人が驚きの声を上げる。

「どうしたの?」

 私は聞き返す。


「事故現場。コーヒーが供えられてる」

「ホントだ。花とコーヒーがあるね」


 友人の彼氏が死んだ事故現場には、花束と缶コーヒーがお供えされていた。


「花は私が供えたの」

 友人が言う。


「ふ〜ん。缶コーヒーは誰だろね?」

「わからないけど……見ず知らずの他人が、お供えしたのなら……世の中捨てたもんじゃ無いと感じるわ」

「お供えしたの浮気相手だったりして?」

「やめてよ。有り得そうなんだから」

「ゴメン」


 友人が何処からかタバコの箱を取り出した

 ん?

 友人はタバコを吸わない。

 私が不思議そうにしていると……


「夢の中で彼氏から、タバコをお供えするように頼まれたの」


 タ友人が事故現場の片隅にタバコを供えると………

 その場にあった、お供えものが全てみるみる消えていった。

 え……?

 

「う、嘘! ナニコレ?」

「ね! ね! だから言ったでしょ。私の彼氏は異世界に行ったって」


 友人がまたしても馬鹿なことを言う。

 しかし、目の前でお供え物が消えた。

 消えたお供え物を見て私は驚いた。


「コレは……なに?」

「彼氏に頼まれたのよ。事故現場に私がお供えした物は異世界の彼氏に届くって。」

「そんなバカな……」




 私は否定したけど……

 何度試しても友人がお供え物をすると、お供え物は目の前で消えていく。

 本当に友人の彼氏は異世界に行ってた。

 のか???

 私にはわからない。

 しかし現実に友人が彼氏の事故現場にお供えすると、お供え物は消えていく



ーーーーー


「もう最低!」


 ある日、

 友人がプリプリ怒っていた。


「どした?」

「アイツ浮気してた。向こうで浮気してた」


 アイツと言うのは……

 死んだ友人の恋人だろうか? 

 向こうというのは異世界の事だろうか?

 たぶんそうだろな〜

 恋人に死なれた友人に……

 まだ新しい彼氏は出来ていない。

 はず。



 友人の恋人は向こうで浮気してたそうな。

 我が友はそれを知って……

 メンヘラは怒り狂った。


「仕返し。お仕置き。向こうへ、どうやって行けば良い? 成敗、制裁」


 しきりとブツブツ物騒な事を口走る友人。

 こうなったら止められない。



「小耳にはさんだのだけども……ジャコウネコにコーヒー豆を食べさせて、そのウ○コ………じゃ無くて未消化のコーヒー豆から作るコーヒー。排泄物から作られるコーヒーがあると言うよ」


 私が、そう言うと友人は食いついた。

「それよ! そういうのもっと無い? アイツの所へ贈ってやる」


 実際にジャコウネコの排泄物から精製するコーヒー豆を買おうとしたらビックリするくらい値段が高かった。


 友人はそれと同様の制作方法でゾウ、サル、たぬきの排泄物から作ったコーヒー豆も用意しようとした。


 めちゃくちゃにお値段が高かったらしい。

 正直、引くくらい値がはったそうな。


 そう言ってたけれども、怒りに我を忘れてる彼女には、値段は関係が無かったようだ。


 正直怖い。


 友人は、何なら自分の排泄物産のコーヒーを自作したかったらしいけども………

 人として大事なモノを失いそうだったからやめたそうな。


 てか……

 目を輝かせた友人は凄く乗り気だった……

 私が全力でとめた。

 結果、かろうじてふみとどまってくれた。

 と思う。


 友人はその後、生のコーヒー豆を丸呑みしていたので、本当に計画を諦めたのか、コッソリ実行したのかはわからないが……


 コレが最善の贈り物だろうか?

 一体全体何を送れば浮気した友人彼氏への一番の、お仕置きになるのだろうか?


ーーーーー



「今はねぇ〜、味噌と醤油を送って来いって頼まれてるよ〜」

「味噌? 醤油?」


 なぜそんなものを?


「向こうには両方売ってなくて、禁断症状が出そうなんだってさ」

「味噌や醤油で禁断症状?」

「彼氏も向こうに行くまで知らなかったらしいけどさぁ。日本人って味噌と醤油が無いと気が狂うらしいよ」

 

 向こうでは味噌と醤油が手に入らない。

 だから送ってくれ。


 なんでも異世界へ行った彼氏は

 私の友人に懇願して頼み込んだそうだ。

 異世界から気が狂いそうになる程、味噌と醤油を欲してると


 日本人は味噌と醤油が無いと気が狂いそうになる???

 

 私はそんな事を考えながら醤油の瓶の中身を別の容器に移す。

 空になった醤油の容器に炭酸の抜けた黒いジュースを入れて詰め替えた。

 そんな物、何に使うのかって???


 当然に浮気されて嫉妬に狂った友人から浮気した友人彼氏への贈りものだ。


 友人彼氏は醤油の容器を見て喜びだろう。

 そして中身が炭酸の抜けたジュースにすり替えられているのを確認して絶望する事だろう。


 コレが最善の贈り物だろうか?

 一体全体何を送れば浮気した友人彼氏への一番の、お仕置きになるのだろうか?



ーーー


 ある日浮気した友人彼氏への贈り物を友人と相談していた。

 そんな時に日焼けした別の友人女が……


「タバコにさ〜。唐辛子仕込むとかどうよ」

 と提案してきた。


「ドウヨって言われても………」

「それ何か意味があるの?」

「あ〜。タバコ吸わないとわかんないか?」

「わからないけど?」

「うん、私もわかんない」


 と友人と私は首をかしげた。


「唐辛子を、しこんだタバコをさ。吸うと気管が閉まって地獄の苦しみを味わえるのよ」

「へ〜〜〜」

 しらなかった。

 私は感心した。


「それ採用」

 浮気された友人は、即座に採用した。


 コレが最善の贈り物だろうか?

  一体全体何を送れば浮気した友人彼氏への一番の、お仕置きになるのだろうか?


ーーーーーー


 ある日


「アナタを送り込むのが、彼氏に対して1番のお仕置きになるのよね〜」

 と私。


「どういう事よ?」

「アナタが彼氏の所に行けばいいのに」

「死ねってか? 私に死ねと? 酷くない」


 憤慨する友人。


「違う違う。私ね。ふと思ったんだ。アナタがアナタ自身をお供え物にしたら……どうなるのかな? って」


 私はそんな事を言った。


 その日以来、私の友人は、この世界からいなくなった。


 私は……とんでもない者を友人の彼氏に送り届けてしまったのかもしれない。


 メンヘラ女を怒らせると怖い。 

 おそらく彼女は自分をお供え物として異世界へ行く計画を実行した。



 コレが最善の贈り物だろうか?

  一体全体何を送れば浮気した友人彼氏への一番の、お仕置きになるのだろうか?


 悩み続けた末に……

 【めんへら友人】を送り届ける。


 私の友人を浮気してる友人彼氏に贈る。

 それこそが浮気男への一番のお仕置き。

 そうなるのではないだろうか?

 それが私の出した結論だった。


 正直に言うと最近

 友人の奇抜な行動は、どんどんエスカレートしていた。

 既に私の手には負えなくなってきていた。

 このままでは友人共々、私にまで火の粉が飛んできそうなほど……危機感を感じていた


 なので可愛い子には旅をさせろ。

 とか

 娘を嫁に出す様な気持ち

 とか

 そんな理論武装で自分を納得させ……


 私は友人を上手に誘導して、異世界へ送り込んでみた。



 数日後……

 異世界で元気に浮気していた友人彼氏

 それを元気にぶん殴っている

 そんな楽しげな友人の姿が私の夢に出てきた。


 どうやら私の策は成功したようだ。

 彼女なら異世界でも元気にやっていけるだろう。

 こうして私はメンヘラ友人から解放されて平和な日常生活を手に入れた。


           めでたしめでたし

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