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君に送る物語  作者: コヒアコ(ネクタイ✕朝寝雲)
26/33

第26章 どん底から

「え?」

「え?じゃないよ、君は本当に飲み込みが悪いね。大体うちはフミハルだよ?そんな綺麗事、他所でやってくれる?」

「だって、ここは・・・。」

「だから、ほんと君は詩人なの?頭悪いの?」

テーブルを苛ついたようにコンコンと叩いて、担当は露骨に顔色を変えた。

状況を飲み込めない僕に、はぁ、とため息を吐く。

「ちょっとまってて。」



しばらくして担当は、数冊のノートを持ってきた。

最初にそのうちの3冊ほどを差し出してくる。

「これ、フミハルで出た君に関する記事。個人的に集めてたんだ。」

「こんな、たくさん・・・。」

「で、こっちが。」

と言って、更に1冊。

それは少しくたびれていた。



「君の彼女を脅してる男の資料。」



「なっ!!」

担当は何も知らないと言っていたのに、いきなり確信を突いてきた。驚いた僕の視線はノートと担当を行ったり来たりして、しばらくきょどきょどとしていた。

「そんな驚くことはないだろう?僕もフミハルの人間なんだ、カマくらいかけるよ。君は素直に引っかかったけどね。」

「カマって・・・。」

「こっちの資料はもう元のデータが消されたあとなんだ。だからこのノートにしか残ってない。」

ノートの中には新聞の切り抜きと、担当のものと思われる書き込み。経歴に帝都✕✕大学教授。間違いない、彼女を脅した男のものだ。

「こんな資料、一体どうやって・・・。」

「趣味だよ、趣味。それは今はいい。問題はこいつを使って、の話さ。」

「使う?」

「そう、今こっちの君の記事を見てもらえばわかるように、君の評判は下降気味だ。」

差し出されたノートを見る。関係者、一般人、風評。どれをとっても僕の評価はよろしくない。こんだけ好き勝手やってたんだなあと思うと、なんだか泣けてくる。

そんな僕を見て、担当はまたにやりと笑った。


「それだよ、だけどまだ早い。」

「ん?」


すると、担当は控えていたもう1冊のノートを差し出してきた。

執筆:ネクタイ

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