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エッセイ

最悪を突きつけられたことで全てがより良いものに見えた、のかも

作者: 蔵前

 何か行動を起こす時、私は絶対大丈夫と思わずに、最悪を想定する。

 自分が考えた「最悪の結果」よりも良かったら、それは運が良かったなんて考えられないかな。


 そして、今回全身性強皮症の疑いが出た時も、とっても最悪な事を考えた。


 だが、健康に関する事。

 最悪に考えれば考える程、以前の健康だった自分の体を失ったと感じるだけで、そこには押さえられない怒りみたいなものばかりが湧いただけだった。


 けれど、怒りが湧いたならば、自分の担当医師になってくれた人に、状況が悪化しないようにするのではなく、悪化する場合の実験を持ちかけようか、なんて思った。

 これをすると悪くなるらしい、を実行して検証する。


 そういった検証をしたら、若くして強皮症になってしまった人の治療の何かになるんじゃないか?

 そんな素人考えである。


 そして、こんな考えは、純粋に人助けでの気持からでもない。

 どうせゆっくり体が硬化することが止められないのなら、十年生存せずに一気に悪くして終わりたい。

 そういう気持ちこそである。


 そして今、私は腑抜けている。


 今のところ、膠原病強皮症疑いから混合性結合組織病の疑いになって、もしかして、右肩関節に異常があるだけの膠原病疑いと、疑い要素が軽いものになっているのである。


 もともと強皮症患者に見られるレイノー現象や皮膚硬化が見られず、指先に強皮症独特の甘側に黒い点が出来るという爪上皮出血点だけであり、悩まされている強皮症の症状と言えば、逆流性食道炎だけなのだ。

 いや、だった。


 十一月二日の午前、膠原病の専門科へ私は出向いていた。

 そこで医師からなんでも気になることを言う様にと言う事で、私は上記の症状の他に、首を真っ直ぐに保っていられないことと右腕が上に伸ばせないことを初めて告げた。

 医師はその日の血液検査に筋肉の酵素が流出しているか調べる検査も入れた。

 ただし、症状から強皮症ともいえない状況で、肺が間質性肺炎になってないかの検査だけ来月にCTで行いましょう、と、自分が悲劇に浸っている分肩透かしに感じるものだった。


 余りに肩透かしすぎて、かかりつけ医の医院にも足を運び、なんでも強皮症のせいにしちゃいけないって総合病院の先生に言われました、と右肩と首の現状を訴えたほどだ。


 かかりつけ医はドラマのDRコトーさんみたく素敵な人で、外見もそうだが患者の話をじっくりと笑顔で聞いてくれる人なので癒しなのである。

 だから混む、凄く混む。

 なのにそんな忙しい先生である彼は話を聞いてくれ、肩が重くて首が絞められていると言ったそこで、肺炎が無いか聴診器を当ててくれた。


 なんて癒し!


 医者に聴診器を当てられるだけで、なんかホッとするよね。

 そこで「雑音が無い。」とか言ってくれれば、尚更!


 そして彼は私に湿布を出してくれた。


「やっぱり単なる五十肩か。」


 私はやさぐれた。

 だが首も肩も重いので先生が出してくれた湿布を素直に貼っていたのだが、その夜、午前中に行った総合病院の別の医師から電話があった。


「血液に筋肉の酵素が出ていました。検査入院を念頭にできる限り早いうちに来院してください。」


 え?

 なんか、やばいらしい?


 そして今日、十一月七日に電話をくれた医師を尋ねた。

 若く活力のある女性医師だ。


「多発性筋炎の可能性があると腫瘍の可能性もあります。全身をまずCTしましょう。」


「え、でも、強皮症?だったんじゃ?」


「強皮症、全身性エリテマトーデス、そして筋炎の症状を併せ持った混合性結合組織病の疑いがあります。まず筋炎かそうでないかを確定していきます。」


 やばいのか?筋炎の方が?


 私はビクつきながらCTを受けた。



 楽しかった。


 腫瘍があるかないかを調べる目的のため、精度を高くするために造影剤も入れられた。


 ああ、ヨードが全身をめぐっている!!

 これから小説を書くとして、登場人物をCTスキャンにぶち込めるぞお!


 物凄く機嫌がよくなりながら、神経内科で肩と首を見てもらい、担当医が待つ診療室に戻った。


「検査入院は今のところないです。CTの結果から体の中で急いで治療しなければいけない懸念はありませんでした。また、血液検査の全結果が戻ってきましたが、炎症もありませんでした。」


 そうして見せてもらった血液検査の結果。

 抗核抗体が80に、強皮症の抗体が抗RNAポリメラーゼ抗体。


「あれ。前回は抗核抗体が1280で、強皮症の抗体が抗ScL70抗体(抗トポイソメラーゼI抗体)でしたよね。これは変わっていくものなのですか?」


「血液検査をした場所で精度も変わってきますから。ですがこの結果では、偽陽性の可能性もありますね。まずは、肩が関節の問題か筋炎によるものかの結果で、今後の治療が変わってきます。」


 次はMRIにぶち込まれるそうだ。

 そこでの結果で肩関節に異常があるだけならばその治療となり、私は右腕を以前に近いくらいに上げることができるかもしれない。

 ただし、筋炎だったら、治療中心の検査入院になるそうだ。


 ここはもの書きとして、検査入院まで行った方がいいのか?

 そこまで行ったらちゃんと診断名が付くから、入院まで行くべきではないのか?


 とりあえず、そんな馬鹿な事を考えられるぐらいに、膠原病疑い?というふわっとした状態となった。

 喜ぶべきかも。


 心配して下さった方々、ありがとうございます。



お読みいただきありがとうございます。

些細な事で大騒ぎしている馬鹿な人間の一文ですので、さらっと読んでくださったそれだけで光栄でございます。


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