拾われ勇者は魔王の下僕で○○で

魔物との戦いで深い傷を負った勇者は、森の中で行き倒れていたところを美しい女性に救われる。
命を救われた勇者は恩返しをしたいと申し出たのだが……

女性の正体は魔王だった。

魔王の魔法にかかり、下僕となった勇者。
待ち受ける屈辱の日々を想像し、一時は自害すら覚悟する。
しかし、勇者が連れて行かれたのは田舎町にある小さな家だった。
呆気にとられている勇者を余所に、魔王の口から出たのは予想外の言葉だった。

『今日からここで私と一緒に暮らそう！ 君が恩返しをしたいと言うのなら、私の身の回りの世話をして欲しい。私はその……家事が出来ないんだ』

かくして、田舎町の小さな家で、家事の出来ない魔王の身の回りの世話をしながら共に生活を送る事になった"元"勇者。

魔王らしく無い魔王との暮らしと、訪問者達との出会いの中で、「人間とは何か、魔族とは何か」を考え始める。



バトル要素が殆ど無い、ちょっと変わった勇者と魔王のお話です。



・カクヨム様にも掲載しています。