隕石の中、そして転生へ
問題発生。
解答用紙が燃え尽きた。
隕石の落下した衝撃で吹き飛び、燃え尽きた。
「そんなー、一体どうすれば」
カレンが泣く。エルフ教師はメガネをくいと上げた。
「テストで点が悪ければ、ゴミに転生します。テスト頑張ってください」
「そんなー」
カレンは泣き崩れた。
答案用紙がないのに、もうどうしようもないじゃないか糞エルフめ。
と思ったけど、僕は気づいた。
あれは、本当に答案用紙なのか?
あのプリントには、問題用紙と書かれていた。
「まさか、答案用紙など必要ないのでは」
「どういうこと」
「答えをどこかに書けば、それで採点してくれるんじゃない」
エルフ教師のメガネがキラーーンと光った。
「その通りです。それに気づかず転生していく生徒の多いこと多いこと。お前は気付くだけ賢いですね」
「ですよね」
僕とカレンは、黒板にチョークでひらがなとカタカナを書いていく。それはテスト問題の答え。
「簡単で良かったよー」
「いやいや、ひらがなの<し>が逆だよ。英語のJになってるよ」
「本当だ。ありがとー」
小学生でも間違えないよ、そんなの。でも、そうでもなかったらしい。
「そこに気付くとは! <し>を書き間違える転生者は多いのですが……。あなたは期待の転生者のようですね!」
エルフ教師はなんか興奮した面持ちで、感心していた。
転生者ってどういう人の集まりなんだ。
ていうか、カレンに答え教えたことは咎めないの?
このエルフ、何のためにここにいるの?
まぁいいや。
さっさとテストを終わらせよう。
だが、その時再び、隕石が降ってきて黒板を粉々に砕いた。
ドゴーン
粉々になった黒板を前に僕たちは絶望する。
「ちくしょう!!! 一体、どこに答えを書けばいいんだ!!!」
教室はあちこち穴だらけ。
床に文字を書こうとしてもつるつるの床なので、チョークじゃ文字を書けない。
「さて、どうするのかな、芝くん」
エルフがメガネくいと上げながら笑う。
糞エルフめ。この糞アマァと思って、ふと気がつく。
そういえば、このエルフはなんでここにいるんだ。
まさか、こいつが隕石を呼んでいるのか。エルフだし、魔法とか使えるだろ、どうせ。
「まさか、あんたが。隕石を呼んでいるのか」
「ふふん。一体、なんのことですか」
「人を疑っちゃ駄目よ芝くん」
カレンの言うとおり何の根拠もなく人を疑ってはいけない。
だが、もし、こいつが隕石を呼んでいるなら、問題を答えられず、僕たちはゴミに転生してしまう。
「くっ、こうなったら」
どうせ死んでるし怒られても、別にいいやと思って、鋭く尖った瓦礫で、エルフに斬りかかった。
フッ。
眼前からエルフの姿が消えた。
「甘いわ」
背後から聞こえた声に振り返ろうとすると、エルフの右腕が僕の身体を貫いていた。
「いや〜〜! 芝くん!」
カレンが泣き叫ぶ。エルフは笑う。
「これくらいじゃあ死にませんよ。もう死んでるんですからあなた達は。ていうか、隕石食らっても無事でしたでしょう」
「そういえば」
カレンは落ち着いて頷いているが、俺はエルフに身体を貫かれてるんですが。めっちゃ痛い。
「エルフ先生、離してください」
「さっさとテストを続けなさい」
エルフは僕の身体を蹴り飛ばして、腕を引き抜いた。
ぬちょっとした感覚と共に血が吹き出す。
「芝くん。テストどうしよう。このままじゃゴミに転生しちゃうよ」
あれ、もう心配してくれないの?
そりゃあ、もう死んでるからこれ以上、死なないんだろうけど血がいっぱい出てるよ。
僕はハッとした。
「血……。そうだ血だ」
床に血が広がっている。
「そうか。チョークじゃつるつるの床に文字を書けなくても、血なら乾けば文字になる」
「芝くん凄い……!」
カレンが飛び上がって喜ぶと、エルフ女が両手で口を覆って驚愕した。
「この転生者……。今までの転生者とは違う……」
エルフは感心しているようだ。
僕とカレンは、飛び散った血でひらがなとカタカナを書き終わる。
するとそこで、テスト終了を告げるチャイムが鳴り響いた。
「テスト終了。ご苦労様です。回答できたのはあなた達だけのようですね」
エルフに言われて周りを見渡せば、さっきまでいた人たちはひとり残らずいなくなっていた。
「一体どこへ」
「隕石で跡形も残さず砕け散ったのです。テストに答える気力を失えばあなた達もそうなっていました」
「芝くんがいなければ私もああなっていたかも」
カレンは震えていた。エルフは背筋を伸ばして凛とした表情をする。
「それでは採点を行います。まぁ、結果は一目了然ですね。芝くん百点満点」
「すごい、芝くん」
「いや、こんなの間違えないだろう。間違える奴なんていない」
「カレン98点!」
「「えぇ! なんで!?」」
僕とカレンは声を合わせて驚いた。
「一体、何を間違えた……。あっ! ひらがなの<し>が逆さになって英語のJになっている!」
「そんなー」
黒板に書いた時も注意したのに愚かなカレン。
エルフはこほんと咳払いした。
「テストの結果、芝くんの転生先は。森羅万象を操れる力を持った王子様です。一生遊んで暮らしてもいいし、魔王とかと戦ってもいいですよ」
「やった」
僕は拳を握りしめた。
エルフはカレンを見た。
「カレンさんは、そのへんの一般人です。普通に就職とかして、最期は病気で苦しんで死にます」
「そんなー」
カレンはうなだれた。
「たった二点の違いで、転生先にそんな落差が」
僕は感想を言った。
「芝




