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四話~猿~

疫病の話を聞いていたので、ゼノアは自分の意識をある魔物に飛ばしてここに来るよう命令した。


キ「何をするのですか?」


ゼ「・・もう来るから少し待て」


キリはなんのことだか分からなかったが、樹海の奥から物凄い地響きがした。


キ「えっ、、、?何の音?」


キリが怯えた表情になり、ゼノアがこの質問に答える前に地響きの正体が現れた。


ゼ「・・・遅い」


?「かなり早いでしょ!10秒もかからず来ましたよ」


キリはまた腰を抜かしてしまった。目の前に現れたのは、危険度Sクラスの赤角猿(ラドル)と呼ばれる魔物だったからだ。


赤「急に呼び出してなにようですか?」


ゼ「樹海の入り口まで俺とこいつを送ってくれ」


赤「こんなとこに人間が来るなんて珍しい・・・食べていいですか?」


キリは「ビクッ!」となったが、ゼノアが食べるのをやめさせた。


赤「久しぶりだったのにな。まぁいいや、師匠が言うなら。じゃあ行きましょう」


ゼ「あぁ・・・どうした?」


キリはまだ腰を抜かしていたので、ゼノアが手を掴み赤角猿の上に飛び乗った。


赤角猿は物凄い速さで走り、五分もしないうちに樹海の入り口まで来た。


赤「着きました」


ゼ「・・・わざわざすまないな」


ゼノアは放心状態のキリを抱えて赤角猿から飛び降りた。


ゼ「・・・俺はここを離れることにしたから」


赤「そんな!急すぎますよ」


ゼ「・・四年間修行してやったから文句は言うな。この樹海でお前に勝てるやつはいないだろう」


赤「、、、分かりました。今までありがとうございました!」


ゼ「・・あぁ」


赤角猿が人間に頭を下げるという異常な光景をキリは呆然ま見ていた。


赤「それではお元気で」


赤角猿は二人に背を向け樹海に戻っていった。


キ「あっ!お、送ってくれてありがとうございました!」


キリがお礼を行ったときにはもう姿が見えなくなっていた。


二人の間にに少し沈黙の時間が流れ、キリはゼノアに質問の嵐をぶつけた。


キ「ってかどういうことですか!?今の赤角猿ですよね!Sランクの魔物ですよ!いくら私でも知っています。Sランクといえば大国が軍隊を率いても勝てるか分からないくらいのレベルなのに、、、そんな魔物を手なずけてましたよね!?、、、ってか喋ってたぁぁ!?!?」


ゼ「・・・・落ち着け」


キ「落ち着いてられませんよ!」


ゼ「・・・降りるまで落ち着いてたのに」


キ「あっあれは気絶してたんです。」


ゼ「・・そうなのか。まぁ歩きながら説明しよう」


キ「分かるようにお願いしますよ!村山まで歩いて30分くらいで着くので」


二人は村に向かっていった。



ゼ「・・さっきのは五年前に俺をぶっ飛ばしたやつだ。それから一年経ったときくらいにあいつを見つけて、ぶっ飛ばした。それから「師匠!」っていうようになったんだ。言葉遣いもいきなり変わった。あいつが言うには「俺を他の魔物と一緒にしないでください。俺知能は人間並ですから」ってことらしい。それで俺もやること無かったから修行をつけてやったんだ。」


キリは今ゼノアが話たことを、頭の中でなんとか整理できた。


キ「、、、ゼノア様凄すぎです。そして赤角猿はもはや理解不能ですね」


そんな話をしているうちに、いつの間にかキリの村が目の前にに見えてきた。


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