二話~5年後~
ゼノアが禁断の樹海に住み着いてから5年の歳月がたった。
今になっては力も完全に元に戻り、ゴリラくらいのやつなら片手で勝てるようになっていた。
ゼ「もう5年がたったか・・・」
5年もたったのだが、容姿は神なので変わっていなかった。
ゼノアはいつものように魔物を探しながら樹海を散歩をしていると、魔物の気配といつもとは違う気配を感じた。
ゼ「魔物と・・・人間か?」
この禁断の樹海で魔物以外見たことが無かったので、ゼノアは気配のする方へ見に行った。
***
?「はぁはぁ、、はぁはぁ、、」
私は死ぬのだろうか、いや!死ぬわけにはいかない・・疫病にかかった村のみんなのため・・!そして妹を救うために、この禁断の樹海の奥にしか生えてない命草を取りにきたのだ。
最初は私の村で最強の冒険者と言われる人に協力を頼み、奥地の手前まではなんとかやってきたが、奥地に入ったとたんに今までとはレベルの明らかに違う魔物が襲いかかってきて、冒険者は死んでしまった。
恐怖で震えていた私だが、村の皆のために歯を食い縛り、さらに奥まで走って逃げた。
ここまで来て手ぶらでは帰れない、そう思いながら走っていると、一本の巨木の下に光輝く草を見つけた。
?「あ・・・やっと見つけた・・・」
嬉しくて涙が出るのを堪え、巨木の下に行き命草を採った。
?「これで村が救われる・・・」
そう思った矢先、目の前の地面が割れて、地響きとともに巨大な三本首の蛇が現れた。
あまりの恐怖に腰を抜かし、震えが止まらなくなった。
蛇が口を開けながら襲い掛かってきて、もうダメだと思い目をつぶった。
しかし、いつまでたっても蛇が襲ってこない。恐る恐る目を開けてみると、そこには漆黒の髪をした美少年と、その少年を見て震えている蛇の姿があった。
***