第46話
久しぶりの更新です!
音が聞こえた方までくると、壁にもたれて聞き耳を立てるつぐみ達。
いまだに何かを食べてる音とすする音が聞こえてきている。
それと同時になにか堅い物をかみ砕いている音も聞こえてきていた。
「な、ななな何を食べてるんだろう」
「しっ……さあな。俺達が想像している通りのものなのかもしれねーな」
つぐみが顔を青ざめさせながら秀久のブレザーの裾をつかんで怯えながら言う。
すると人差し指を口元にもっていき、静かにするように合図をしてから秀久が答える。
「ああ、案外人の骨とかやな」
「おいおい、それだとしゃれにならんぞ」
深紅がくすくすと小声で笑うと光一は苦笑してから壁から少し身を出す。
すると、血なまぐさいにおいが同時にただよってくる。
そして、視線を音がする方へと向けると。
「人……なの?」
「いや、違うな……あれはもっと別のなにかだ」
ひばりが怯えたように一晃のブレザーを握り、呟くと一晃が眉間にしわを寄せて答えた。
真っ黒な熊のような体格の奴はむしゃむしゃぼりぼりと何かを食べていた。
いや、そのなにかの存在はすでに見え隠れしている人の手が目に映ることで認識できてしまったが。
「大方、ここを縄張りにしていたんだろうな」
「それで、訪れてきた奴らを食べてるというわけか」
万里が推測して様子を見ていると秀久はぽつりと呟いた。
「もしくは、さらってきた奴もいるかもな」
「そうやね、骨の数が尋常やないみたいやし」
光一は銃を用意しながら警戒し、深紅も警戒する為に銃を取り出す。
「じゃあ、中には……」
「あんまり、考えたくないことだが……そうかもしれないな」
つぐみの怯えた様子を見て秀久が小声で答える。
ひばりは口元にハンカチをあてて深呼吸をしている、落ち着こうとしているのだろう。
「…………(りゅうくん…)」
「大丈夫だ、俺がついてる」
芹香もどこか不安そうに瞳を揺らしており、龍星がそれを見て苦笑しながら彼女の頭を撫でた。
励ますように気持ちを落ち着かせるように。
「ん?」
「どうした、万里」
ふと、違和感に気付く万里。
それに気付いて光一が近寄りながら問いかける。
「なんか、探しとるようにも見えるんやけど…」
「落し物でもしたのか…?」
眉間にしわを寄せて注意深く観察する光一達。
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