第41話 時を繰り返す街
もう一方の方では……。
とある街の前のゲートが光り、そこから数人出てくる。
ちなみに、出てきたのは凛・悠・瑠奈・ふうか・輝・初音達だ。
「……到着したな」
「えぇ、ここで間違いないようです」
街を見上げて悠が呟くと凛は小さく頷いた。
彼らの目はまっすぐに街へと向けられている。
いっけん普通にみえる街だが、常人にはわからない風景が今、彼女達には見えているのだろう。
「ここが……」
「時を繰り返す街、ねぇ」
ふうかと輝も街を見てそれぞれ呟いた。
片方はものめずらしげにもう片方はいぶかしげな様子が見える。
「なんかのゆらめきが見えるけど、なんなのかな?」
「うーん……これは時の亀裂みたいにみえるなぁ……ここだけ誰かの力で閉鎖されてるのかも」
瑠奈が街を見上げて疑問をもち、初音は手を街のとあるひずみにかざして探ると推測を述べる。
「とりあえず、中に入ってみるか」
「えぇ、原因をつかんでこの状態をなんとかしないと……大変なことになりますからね」
ひととおり周りを調べた悠が凛に声をかけると、彼女は頷いて賛同し、ふうか達を見た。
「いよいよ、中に入るんですね」
「えぇ、気をひきしめてくださいね。なにが起きるかわかりませんから」
ふうかの問いに凛は頷いて告げると彼女達は黙って頷いた。
「にしても、いったいなにが起きてこうなったんだか……」
「情報によると、アイテムの暴走か特能の能力制御不能状態じゃないかといわれてるそうだよ」
「その情報の中で一番ありえそうなのは能力の方だね」
輝がぼやくと苦笑を浮かべながら初音が透明なペーパーディスプレイを取り出して、指でページをスクロールしながら
言い、瑠奈が隣から覗き込んで呟く。
「制御しきれなくて暴走……一歩まちがえるとその人は」
「やめようぜ、そういうの考えるの。今回の事件でまだ、そうだとは決まったわけじゃないからな」
沈んだようすのふうかを見て輝が場を濁すように話をさえぎり、幼馴染の背中を押し悠と凛のもとへと歩き出す。
その様子に苦笑を浮かべながら瑠奈と初音もついていく。
「じゃあ、入りましょう」
「はぐれないように注意しろよ、なにが起きるかは未知数だからな」
凛と悠はふうか達が来ると振り向いてから改めて告げ、忠告すると手をかざして不可視の扉をあける。
そしてその中へと入っていく、ふうか達もつられてその中へと入る。
「中は意外と普通だな」
「えぇ、これで時を繰り返しているなんて誰も予想がつかないですね」
きょろきょろとあたりを見まわして凛と悠は会話をする。
ふうか達も注意深く見ていると、ものめずらしげにこちらを見ている視線に気づいた。
「先生達のローブが珍しいのかな?」
「違和感ばりばりに見えるんだろうな、ここの奴らにとっては」
ふうかが苦笑を浮かべて言うと輝は悠と凛の服装を見てから街の住人達を見た。
「ふむ……まだ、ここじゃ原因がわからないな」
「時を繰り返しているという現象が起こってないですしね」
悠と凛は視線を気にせずに会話をしている。
そして同時に力で調査をしているのだが、いまだにつかめていない。
「もし、能力者なら止めてあげないとね」
「そうだね、使いすぎてひっかびられても厄介だし」
初音が笑顔で言うと瑠奈は頷いて同意して周りを注意深く観察する。
その中で一瞬視線がかちあった。
視線の主は初音達とたいして変わらない年齢の少年だった。
視線があったことに驚いてるのか目を見開く少年。
「?」
「どうかしたの、初音」
小首をかしげる初音に瑠奈が不思議そうに声をかけた瞬間。
「あ!逃げた!」
「は?え?ちょ、待ってよ!!」
突然大声をあげて走り出す初音、その後を慌てて瑠奈が追いかける。
「あ、おい!初音、瑠奈!」
「ま、待ってよー!」
「いったいどうしたんだ?」
「とりあえず、追いかけましょう」
それに気づいてふうかと輝と悠と凛も気づいて後を追いかけた。
少年は人ごみのなかをうまくぬけながら走る。
だてにここで過ごしているわけではないのだろう。
「このまま逃がすわけにはいかないよ!」
「あ、曲がり角に!」
初音は走るのを早め、瑠奈も走るのを早める。
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